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祈り  作者: 谷川陣
5/18

<四>

朝太陽の光がまぶしく起きた。

しまった。カーテンを閉め忘れた。

今は5時。

いつもは6時起床。

1時間も早く起きてしまった……

しかしまた寝る気にはなれなかった。

困った。

とりあえずベットから出た。

家族は誰も起きてなさそうだった。

朝からトランプをするほど好きではない。

ほんとに困った。

この部屋には何もない。

ただ少し家具があるだけ。

「はぁ……」

ため息を一つつく。

まぁ1時間ぐらい何もしなくてもいいか。

とりあえずベットに座り込んだ。


昨日はいろいろありすぎた。

白石暁。初めての友達。一緒に帰る。

とはいってもみんな小学校のときに経験してるのか。

ただひたすら孤独を貫いてきた。

ただひたすら孤独に包まれていた。

だから今こうして生きている。

少しでも違う過去を歩めばそれだけ違った自分になってる。

それはそれで良いが、今の自分で十分だ。

僕にはそもそも友達はいらなかった。

いや……いらないと思い込んでただけなのか。

今さらいらないと言えばそれまでだが、

案外白石さんといると楽しい。

これが友達というものなのか。

それともまた違うのか。

友達とは何だ?

お互いがそう思うだけで良いのか。

ならそもそも僕と白石さんは友達なのか。

こんな僕と友達になって良いのか。

いや、こんな僕に友達ができていいのか。


ひたすら悩んでいた。

自分はこのままで良いのか。

これからどうすれば良いのか。

正解など無い。

ただ自分の進む道がその人生の正解になる。

そして、それは幸福も呼ぶし、後悔も呼ぶ。

「まぁ……今更後悔なんて、僕らしくない」

そう呟いた。

心にも無いことを……


時計を見てみると45分。

気づいたらキッチンが騒がしかった。

母さんが朝食を作っているらしい。

まぁこのぐらいなら起きても構わないだろ。

そう思った僕は、希望と不安を抱えながら部屋を出た。


朝食を食べ終わり、家を出たのが7時。

いつも通りだ。

心地よい風が僕の顔を通り過ぎた。

この感覚が好きだ。

「おはよう!二宮君」

後ろから声をかけられた。

この声は……

やはり白石さん。

僕は彼女の笑顔が何ともいえなかった。

「おはよう。白石さん」

僕も笑い返して言った。


白石暁。

果たして彼女は僕に何をくれたのか。

幸福か後悔か。

喜劇か悲劇か。

感情か欲望か。

まぁ今はそんなこと、どうでも良い。

このときを楽しめれば、それで良い。

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