<拾伍>
僕は自分の部屋の天井をひたすら見ていた。
何となく気づいていた。
けどそれが確信になった。
僕が白石さんのことが好きだってことが……
そっか……
これが好きって感情なのか。
僕あの子に酷いことしちゃったな。
同じことされたらどうなるかわからないかも……
あの後僕たちは黙って帰った。
何を考えてるかわからなかったけど。
僕は話すのが少し恥ずかしかった。
白石さんもそうなのかもしれない。
僕の家の前で白石さんが口を開いた。
「今日はありがとう。楽しかった」
「あ……ぼ、僕も楽しかった」
「じゃあまた明日ね」
「うん。また明日」
僕は手を振って家に入った。
僕たちはいつも通りの生活を続けた。
近づきもせず、ただそのまま。
僕が恐れてたのもあると思う。
けど、彼女の笑顔は忘れられなかった。
いつも頭のどこかにあって、
いつも微笑んでいる。
嬉しいような、けど少し寂しいような
ものすごく複雑な気持ちに駆り立てられた。
ある日。
今までと変わらない日々……のハズだった。
家を出ると白石さんがいた。
「一緒に学校行かない?」
「あ……うん」
いつも白石さんは僕の家の前にはいない。
一体どうしたのだろう……
二人で通学路を歩いていると白石さんが話し始めた。
「昨日出された宿題やった?」
「あ……忘れた」
「もう、家で何してたの?」
「いや……」
まさか白石さんを思っていた、なんて言えるわけが無い……
「ん?」
「えーっと……テレビ見てたらちょっと……」
「何やってんのよ〜」
「あはは……」
いつも通りの会話だった。
ここまでは……
「ねぇ、今日なんの日か憶えてる?」
「え?」
えっと……なんだったか……
考えているながら歩いていると
「あっ」
ようやく思い出した……
この橋……
「そっか……初めて会ってから1年経っっちゃったんだ」
「早いよね〜私も今日になってようやく気づいたんだ」
そう、ここで僕たちは出会った。
去年の……今日に。
あの時は助けることにしか頭が回ってなかったけど
今思うと相当高いよな……ここ。
こっから飛び降りたのか……
最初はできなかったくせに。
「あ〜!もうこんな時間じゃん!」
気づくと後五分で遅刻になる時間になった。
「ほんとだ!急がなきゃ」
僕たちは学校に走った。
そろそろあのこと話そうかな……




