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ペンタグラム  作者: はるひぶ いえん
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大訓練2

訓練二日目。訓練を受けている騎士たち100人の中で何人かは逃げ出すかと思ったがきちんと全員揃っていた。

さすがダラアス様が選んだだけはあるな。ただ、目が死んでいるが・・・。


さて二日目は昨日作ったトラックで即席の砂浜ダッシュから始めよう。

昨日俺も頑張って運んだからね。

砂浜ダッシュの後は腹筋背筋、腕立てスクワットなど前世で洗練された筋肉を付けるトレーニングを行う。

騎士たちは体を動かすことには苦しげな顔をしながらもしっかりと訓練についてくる。


午前中は体を酷使するトレーニングをメインに行ったが、午後からは精神トレーニングに移行していく。

騎士たちは魔法を使える者が第三騎士団に所属しているが、魔力量の大小はあれど第一騎士団、第二騎士団が魔法が全く使えないのがおかしいのだ。

また、第三騎士団の騎士たちも魔法を使っている時、自分で魔力を操作している感じはせず詠唱からのイメージで魔力が偶発的に動き魔法を発動しているみたいだ。


騎士たちに魔力操作を教えることは可能だが、魔力操作をそのまま教えても自分たちの知識にない事なので訓練自体を馬鹿にしてしまうだろう。

そのためまずは精神を鍛えることから始める必要があると考えている。

精神を鍛えると言えば座禅だろう。

最近は日が高くなり日中も中々暑くなってきているが騎士の本分として戦争などで暑いなどとは言っていられないとダラアス様が仰られ何と砂浜トラックの上で座禅を組むことになった。


座禅を組むにあたり丹田に意識を集中する様にいう事を忘れない。

昼食の後から夕方まで座禅するだけという訓練だが、動いてはいけないし、日中の暑さを耐えないといけない。

座禅中は姿勢を崩すと背後から警策代わりの刃引きした剣で肩を叩き警告を与える。


普段体を動かすことがメインの仕事である騎士たちにはこの訓練が思った以上に苦しいらしく、ちょこちょこと動いてしまうようだった。

そして丹田に意識を集中することで魔力を認識できるようになると思っていたが100人とも何も感じなかったそうだ。

まぁ、一回で魔力を認識出来るようになるとは思っていなかったが一人も何も感じなかったのはちょっとショックだった。


奇数日は一日中体を鍛える訓練、偶数日は午前中が体を鍛える訓練を行い、午後から精神を鍛える訓練を行う日々を過ごす事10日。

なんと8日目から魔力を認識することが出来た者が半数を超え今まで魔法を使えなかった騎士が使えるようになった。

しかも自分で魔力を意識して動かしているため第三騎士団が使う魔法よりも強かったためダラアス様は目を見開いていたほどだった。

それを見たことでまだ魔力を認識できていない騎士たちも自分も出来るかもと思ったようで最終日を迎えた日にさらに訓練の延長を申し込まれるほどだった。


初日に比べれば騎士たちの顔も引き締まり精神的にも成長をしているようで俺に対しても上官に接する様な態度になった。

ダラアス様は俺に10日ほど延長して訓練をして欲しいと相談してきた。

拠点の方でもまだエリナさんのお母さまの体調が落ち着かないためエリナさんが付いておくと聞いていたのでダラアス様に了承を返しておいた。


延長した10日間も同じ訓練では面白くもなんともないので自重トレーニングをメインに訓練して魔力を使えるようになった騎士は身体強化を使えるように訓練し、まだ魔力を認識できない騎士は刃引き武器での戦闘訓練を行い俺が魔力を込めた打撃をあてることによって強制的に魔力という物を認識させるようにした。


延長した訓練では毎日夕方ごろに騎士たちの屍が転がるようになっていた。

自重トレーニングは楽なように見えて実は物凄く辛いトレーニングである。

前世の時に自重トレーニングをやったことがあるがはっきりいうと一人でやると辛過ぎて何かと理由を付けて辞めてしまったものだ。

それを騎士たちはしっかりやってきたし、今後も一人でも出来ると喜んでいた。


一応延長10日を過ごした頃、100人の騎士たちは全員が魔力を感知することができており、魔力操作もある程度は出来るようになっていた。

それを見たダラアス様は異常に上機嫌で100人をダラアス様直属にすると公言していた。


20日の訓練を終えた後、辺境伯領で人気のお好み焼きを作ってあげたらダラアス様含め100名の騎士たちは全員辺境伯領に転職すると言っていたのが印象的だった。

訓練終了後、ダラアス様の執務室で残りの騎士・従士たちの訓練内容をまとめ上げ、さらに第一から第三騎士団長の訓練内容と、それぞれの副団長の訓練内容を纏めてあげてプレゼントしておいた。


前に俺を殺そうと襲ってきた刺客たちを放ったのは第二騎士団の副団長だったので副団長の訓練メニューは地獄の内容となっている。

また、その訓練は体を痛めつけるだけの内容になっているため成長速度は他の副団長たちに比べて著しく落ちるだろう。

俺を殺そうとした事を悔いるがいい。


今回訓練した100名の騎士たちも今後指導員として他の騎士たちの訓練を率先して行っていくので自分たちもさらに鍛え上げられるだろう。

俺はこの100名の訓練までの約束だったため他の騎士たちの訓練を見ることはしなかったが王都からはそこかしこで死んだ目をした騎士たちが見受けられたという。

そして、王城では騎士たちの阿鼻叫喚が毎日響き渡り王族からクレームが入ったらしいのだが、王族を守るための騎士を鍛えているのだというとクレームが止んだという噂を聞いた。


訓練内容を聞いたギルド職員たちは魔物を討伐することを仕事としている人や護衛依頼など戦闘よくしているギルドメンバーたちの訓練に取り入れたらしい。

騎士たちが行っている訓練よりは内容マシなのだが、それでもギルドの訓練施設からは阿鼻叫喚の声が響き渡っているらしい。

それでも魔物達や野盗たちに殺されるよりはマシだろうと歯を食いしばって訓練に耐えているとのことだった。


俺は王都の屋敷には殆どおらず拠点で王都の屋敷などを管理するメンバーの訓練を行ったり、妊娠フィーバー中のエルフの皆様へ栄養のあるものなどを作って差し入れなどして過ごした。

訓練が完了した屋敷と施設の管理メンバーの顔は買った当時とは比べようもない位引き締まった良い顔をしていた。

毎回の事だがさらに訓練を求めているのが玉に瑕だが。

なんでも自分が強くなっていく感じがとても快感らしく、前世で言うところのボディビルダーたちが筋肉が付いて行くことに喜びを感じるのと一緒なのだろう。


カルーゼ達が行う訓練の基は俺が作ったものだがカルーゼ達が自分に合う様に調整したものになっている。

その訓練内容が管理メンバーたちに会うのだろうな。

少し変態たちを育成する場になっている感じがして何となくだが気持ち悪いんだよね。


そんな日を過ごすこと一月。

管理メンバーの訓練も終了して王都の屋敷と研究施設にメンバーを配置したころ、エリナさんも王都の屋敷へと帰って来て平和な日常が戻ってきた。


暫くはゆっくりとした日を過ごすかと思っていた時に騒動がやってきたのだった。


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