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ペンタグラム  作者: はるひぶ いえん
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殺気

シェリアリアスを連れて王都へとやってきた俺たちは屋敷と研究施設を案内したところでシェリアリアスたちとは違う一族の妖精達とコロポックル一族に出会った。


色々と話をしたが、王都に住んでいるのだがこの研究施設の雑木林以外には危険なため出歩くことは無いらしい。

雑木林を確認したが木自体の栄養が足りていないのかこのまま放っておくと枯れて行ってしまうだろう。

そうするとこの雑木林に住んでいる妖精やコロポックル達は窮地に陥っていくだろう。


そこでシェリアリアスが俺にサムズアップしてきたので仕方がないな。と拠点へと誘おうとしたところシェリアリスのドロップキックが頬に突き刺さった。


「ぶっ!」


「そこまでよ!シュン!ここは私に任せなさい!」


どうやらシェリアリスは拠点への誘いを自分が行いたかったらしい。

あのサムズアップは何だったんだ?ここは自分に任せろってことだったのか?

わっかんねーよ!


「あなた達!私が来たからにはもう安心よ!私のシモベのこのシュンがあなた達を楽園へと導いてくれるわ!

 さぁ、シュン!私たちの楽園へと導きなさい!」


はぁ。しゃーないな。俺は溜息をひとつつくと移動ドアを出した。


「ここを通り抜けると私たちが住んでいる楽園へと行けるわ。私たちは貴方たちを歓迎するし、あなた達がここに戻りたい時に戻ってこれるようにする事もできるから安心しなさい。

 強制はしないけど一度ここを通り抜けて私たちの楽園を御覧なさい。必ず住みたくなるから。

 さぁ!私についてきなさい!」


シェリアリスはそう言うと移動ドアへと入って行った。

王都の妖精であるイトエステルとコロポックルのコロロが顔を見合わせてから俺を見たので頷たら意を決したのか移動ドアへと入って行った。

それを見た他の妖精やコロポックル達が続々と移動ドアへと突撃していく。

たぶんここにいる妖精とコロポックルが入ったと思われるのでこっちに戻るドアを設置してから俺とエリナさんも移動ドアを潜って行った。


拠点へと移動した俺たちは王都から来た妖精とコロポックル達が歓喜に沸いていた事でどことなく肩の荷が下りた気がした。

俺はコロポックル達が通れるくらいの小さな移動ドアを作って王都と拠点を繋ぐ道を作って設置した。


拠点の住む場所などはエルフの族長とローラーンさん達にお任せして俺とエリナさん、シェリアリスは王都へと戻ってきた。

移住を誘ったシェリアリスが主導するかと思ったが、こいつは面倒なことはあっさりと他の人へ譲るのだ。

ローラーンさんもそれを理解しているのか「はぁ。またか」位で任されていた。

族長とはそういう物だという認識らしい。

今度妖精酒を飲みながら愚痴でも聞いてみるか。


俺たちは研究施設の案内もある程度終わったので奴隷商と王都散策の二手に分かれることになった。

俺はイレイブ様から貰った奴隷商への簡単な地図を見ながら裏道を通っていると殺気を感じた。


ん?こんな所で殺気?王都で恨みを買う事なんてしてないと思うんだけど、勘違いか?

・・・いや、俺の後ろから確実に殺気を感じるな。

しかし、こんな町中で殺気を飛ばすなんて何考えてるんだ?

俺は道に迷ったふりをしながら人通りが少ない方へと歩いて行くと行き止まりに辿り着いた。


なんとか巻けるかなと思ってちょっと小走りとかしたが簡単に追いつかれてしまった。

誰か分らんが中々の使い手なんだろう。殺気を飛ばし過ぎだが。。。


行き止まりだったので壁を背にして向きを変えるとナイフが飛んできた。

エリナさん達が放つ矢と比べるととても遅いナイフをよく見てみると何か濡れているようだった。

あれ?もしかして毒でも塗られてる?解毒薬とかは常備してるから傷ついても何とかなるだろうけど痛いのはいやだな。

漫画とかである二本の指で挟んで止めるなどカッコ良さそうな事をしようとして毒食らうのも嫌だったので壁に立てかけてあった木材を蹴って、倒れ込む木材でナイフを防いだ。

う~ん。最近訓練不足かな?今度しっかりと皆で訓練しようかな。


え~と、定石通りなら殺気を飛ばしてくるのは自分に注目を集めることで相手の注意を引き、気配を消したもう一人が背後からくるんだがどうかな?

そう考えた俺は背後の気配を探ってみるとご多分に漏れず背後から忍び寄る気配を感じた。

背後から迫る暗殺者は俺が気づいていないと思っているようでゆっくりと音を立てずに迫って来ていた。


俺は気づかないふりをして前方からの殺気を気にしている素振りをしていると、あと数歩と迫ったところで後ろ蹴りを食らわせると吹き飛んだ暗殺者は壁に激突して気絶したようだった。

殺気を飛ばしている暗殺者は木材が立てた土埃のせいで何が起こっているのか分かっていないみたいだ。

壁蹴りから屋根の上に登って殺気を飛ばす奴の後ろにこっそりと回り込んでみると覆面で顔を隠した者がいた。


今度はこっちの番だと気配を消してこっそりと近づき肩に叩いてみた。

相手はビクッ!としてこっちを見るともう一度ビクッとした。

ちょっと面白かったけど、鳩尾へ突きを入れ肺の空気を一気に吐き出させることで相手を気絶させた。


さてと、この暗殺者さんたちをどうするかな。

本当に誰かに狙われていたみたいだな。でも一体誰にだろ?

とりあえずアイテムボックスから縄を取り出して二人の暗殺者を縛り上げてから水をぶっ掛けて起こしてあげた。


「ブハッ!な、なんだ?」


「やあ。おはようさん。君たちの覆面を取っておいたけど知らない顔なんだが一体誰だい?」


「・・・。」


「ふむ。やっぱり喋らないか。君たちに恨みを買うようなことなんてした覚えはないんだけどなぁ。で、いったい誰なんだい?君たちに俺の暗殺を依頼してきたやつは。」


「ふん。我々が依頼主の事を話すと思っているのか?たとえどんな責め苦を受けようと話すことはない!無様に掴まった我々を殺すが良い!」


うわぁ。本当にこんな事を言う奴が世の中にいるのか。

これから色々と行くところがあるのに放っておくのも問題になるだろうから何とかせんとなぁ~。

相手から情報を吐き出させるの何てやった事無いし、前世の刑事ドラマも参考にならないからどうすっかな。。。


向こうも殺すが良いとか言ってるって事は拷問を受けることや死ぬことの覚悟を決めているんだろう。

こういう時って漫画の主人公とかだったらどうするんだろうな?

魔法がある世界っつっても精神に干渉する魔法ってちゃんとイメージが出来ないからかしらんが思った通りの発動がしないんだよね。

例えば相手を眠らせるというイメージなんて向こうが急に寝るって感じしかイメージできないんだけど、それで何故寝るの?ってなっちゃうから発動していない感じなんだよ。

なので、相手の自白を誘発する魔法とかがイメージ出来ないので魔法で何とかすることが出来ないんだよね。


と言うわけで、爪の間に針の様な物を突き刺したりとかやりたくもないので思いっきりくすぐってみた。

暗殺者の方もまさかくすぐりという手段を使うと思っていなかったのか思いっきり笑いまくっていた。

過呼吸位まで笑わせてから少し休憩して再度くすぐりを開始しようとすると暗殺者が話始めた。

おい。お前らそれでいいのか?


「ま、待ってくれ。。。は、話すからもうやめてくれ。」


痛みには強かった暗殺者もまさかのくすぐりには耐性がなかったようであっさりと陥落してしまった。

俺は暗殺者から情報を入手すると再度気絶させてから縄を外して放置しておいた。


さて、この暗殺者を仕向けた奴にどうやって仕返しをしてやるかなぁ。

こっちは良い迷惑をこうむったのに暗殺者を仕向けてくるまで恨むとはなぁ。

ちょっと楽しみが増えたぜぇ。


仕返す方法を考えながらイレイブ様から紹介された奴隷商の所へと行き都合30名の奴隷を買って屋敷へと戻った。

王都で服を売っている店などをリサーチしていなかったので、今回は途中での買い物は無しだ。

後でブロンさん達に紹介してから辺境伯領で服を買ってきてもらって配るとしよう。

まずはこの奴隷たちを何時もの様に回復させることと訓練を実施するとしようかな。


後は、あいつに仕返しをしてやるべぇ・・・。




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