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ペンタグラム  作者: はるひぶ いえん
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エリナさん暴走

辺境伯からの報酬を土地で貰った事によってエリナさんに俺の構想を話した。


「エリナさん、辺境伯からの報酬を土地で貰った理由なんですが、スラムの子供たちを住まわす所と働く場所を作ろうと思いまして、この間皆でお好み焼きをやったと思いますが、あれなら子供たちも手伝う事が出来ると思いますから。」


エリナさんは俺の話を聞くとソワソワとしだすと急に立ち上がり「シュンさんありがとうございます!」とお礼を言い、どこ変え出かけようとした。

俺は急いでエリナさんを引き留めようと一緒に走り出す。


「ちょちょちょ、ちょっと待ってエリナさん、どこ行こうとしてるんですか?」


「あの子たちに話をして集まって貰おうと思ってますー!」


俺からの問いかけに20メートル先を走るエリナさんが答える。


「待って、待って、待ってー!まだ受け入れる家も何も出来てませんよー!今話をしても期待させるだけになるだけですーーー!」


俺がエリナさんに向かて叫ぶとキキキーーーー!という擬音が聞こえる程漫画の様な止まり方をしたエリナさんは少し悲しそうな顔をしながらこちらに振り向いた。


「すみません、シュンさん。あまりにも嬉しくて居ても立ってもいられず・・・」


「ハァハァハァ。気持ちはわかりますが、少し落ち着いて。子供たちを受け入れるのはもう少し後になりますので、それまでは秘密にしておきましょう。一度家に戻りましょうか・・・」


「はい。」


エリナさんはショボーンとしながら俺の後ろについて家に戻った。

もう一度椅子に座り俺の構想を話始める。


「貰った土地に施設を作る予定なんですが、それを依頼するのと施設を管理する人員が必要です。子供たちを見て貰う人員、お好み焼きのお店を切り盛りする人員、何かあった時に子供たちやお店を守る人員を集める予定です。」


「私知り合いに話して人を集めてみます!」


そう言ってエリナさんは立ち上がろうとしたので、俺は即座にエリナさんの手を掴んだ。


「エリナさん落ち着いて。まだ話の途中です。」


エリナさんは二度目の暴走に恥ずかしくなったのか顔を赤くして席に座り直した。


「ふ~、今回その人員も奴隷を買って集めようと思っています。集める人員がある程度強くないと子供たちを守る事も出来ないですし、拠点から鰹節などの材料を持ってくる必要があるので秘密を守れる奴隷にしようと思っています。」


「はい。私もそれで良いと思います。」


「それでですね。昨日の夜に作成する施設の図を描いてみました。これを見て下さい。」


そう言って俺は数枚の設計図を出した。この設計図は地球と共同で前世をサーチして今世の技術力で作成できるギリギリを攻めた設計図を探し出して書き起こしたものだ。

○○建設に働いている宮〇さんが仕事中にこっそりと作られていたものだ。

これは宮〇さんの渾身の設計図らしいのだが実際には作られることが無かったものだ。

宮〇さん、あなたが夢見た施設は未来で作成される予定です。本当にありがとうございました。ただ、仕事は真面目にした方が良いと思います。


エリナさんは施設の設計図を見ると何度も頷き笑顔で俺に「凄くいいと思います!」と回答した。


俺とエリナさんはこの後施設を作ってくれる建築業者への依頼と奴隷商に行って人員を集めるなどを計画した。

次の日、俺とエリナさんは手分けして奴隷商と建設業者への依頼をしに行き俺は奴隷商で10名ばかり程買ってきたのだ。

俺はドンファンさんの所に奴隷を買いに行ったらドンファンさんの恩人の部位欠損が治ったと報告された。

治療薬の代金を支払うと言ってきたが、奴隷を買いに来たので少し安くして頂けるだけで良いですよ~と代案を出した。

そして10名選んだ後に代金は幾らになりますか?と聞いたところお金はいらないと言われてしまた。


「いやいや、払いますよ。」「いえいえ、お代は結構です。」


とのやり取りを数回やったあと俺が折れる事になったのだった。

大変申し訳ない気持ちになった俺は代わりに部位欠損回復薬を3個ほど譲っておいた。


で、今回新しく買った奴隷は以下の通りである。


戦闘要員

 ヨロク:男(28歳)

 スパウ:男(26歳)

 サウチ:女(31歳)

 レルト:女(24歳)


調理要員

 ハクシ:男(35歳)

 シウキル:男(19歳)

 キクハ:女(32歳)

 ルクミネス:女(22歳)


教師要員

 プース:男(45歳)

 ハンチ:女(29歳)


全員の着替えなどを買い揃えてから館へと帰り、ブロンさん達へ紹介した後に俺の秘密を話してから部位欠損薬で戦闘要員達を治療した。

ヨロクさん達は損失した部位が治るとは思ってもおらず涙を流して喜んでいた。


さすがに新しく来た10人もの人数を泊める程の部屋の空きは無いので、拠点へと皆を連れて行き各自泊まる部屋へと案内した。

移動ドアやサンダーバード、妖精たちなど度肝を抜く事を続々と体験したメンバー全員が落ち着いた頃カルーゼ達がやって来た。


カルーゼに前回の様に新しいメンバーを鍛えてもらう様に依頼していたらエリナさんが帰ってきた。


ギルド経由で施設の建設依頼をして来たエリナさんは建設業者の仕事が空いていた事で予定より早く建設してくれると話を通してきてくれたらしい。

エリナさんは俺が渡した設計図を建設業者に見せて説明すると、あまりにも精密な設計図だったため色々と質問されたそうだ。

俺から色々と説明を受けてたため無事に回答出来たらしいのだが、建設が完成したら設計図を頂けませんか?と言われたため了承したらしい。

その事でエリナさんが謝ってきたが全く問題なかったため「ぜ~んぜん問題ありません。」と答えた。


エリナさんの報告を聞き終わると再度カルーゼと訓練の話をしていたらエリナさんが「私も指導します!」とテンション高く話に割り込んできた。

俺とカルーゼは呆気に取られながらも「よろしくお願いします。」と返すと笑顔で「はい!」と返事を帰してくれた。


どうやら今までエリナさんの心を痛めていたスラムの子供たちの件が改善出来そうになりそうなためテンションが上がっているようだ。

子供たちが今より安全で良い環境で住むことが出来る様になるのでテンションが爆上がりしているようで、少し暴走気味だな~。と思いながらもエリナさんが嬉しそうなので俺も笑顔になってしまう。


それからのエリナさんは物凄かった。ギルデイさん達前からいたメンバーも休みの日に一緒に訓練に参加したそうなのだが、当時の訓練より厳しいらしい。

訓練開始から数日はギルデイさん達も屍の様になっていたのだ。何故かというと、エリナさんが指導に参加したことによってカルーゼ達も負けじと張り合ってしまったため日に日に新メンバーの顔が死んでいっていると報告された。

俺はカルーゼとテイル、エリナさんに前回と同じ程度にして欲しいと注意を与えると3人とも「申し訳ない(ありません。)」と反省してくれた。


俺は施設の建設具合や新メンバーの訓練状況を確認したりしながら日々を過ごす中、ギルドに行くとアリテシアさんを筆頭に受付嬢達から何かしらの理由を付けてパーティを開催しようと迫られていた。


新しいメンバーは住む施設が完成しないため、訓練と調理の練習、教師としての勉強の日々を過ごして貰っていると新メンバーのキクハさんが故郷で使っていた料理で使う油を作って良いですか?と相談を受けた。


油?と思いながらよくよく話を聞いてみるとエルフの村にある木の実から良質な油が取れるらしいのだ。

俺は村長に話を通してキクハさんと共に木の実を集め、新メンバーたちと一緒に油を抽出してみると菜の花油の様な癖の少ない油が抽出された。

おぉ!と感動していると村長がこの木の実ならエルフの村から北に3キロほど行くと沢山あると情報を頂いた。


この油ならお好み焼きを焼く時に使えば変な匂いがつかないので使えるねとエリナさん達と話したら新メンバーの日々の訓練に毎朝木の実を集めてくるという訓練が追加された。

新メンバーは体力も上がったので余裕ですよ!と調子に乗ったせいで、朝食の時間までに集めて戻ってこないと朝食抜きと言う鬼の様な訓練になってしまったらしい。


施設が徐々に形になっていく頃、各部屋に設置するベッドや布団、食器や調理器具などを発注しにいった。

お好み焼き屋をやるので鉄板を設置するのだが、鉄板をどうやって熱するのかを考えていなかった事に気づいた。

俺はルーン文字と魔法陣を組み合わせて鉄板を熱する方法を試行錯誤した。

トライ&エラーを繰り返した事で、火力を上げる魔石と鉄板を冷やす魔石を組み合わせる事で火力を調整出来るようになったのだ。


ふ~、今回は疲れたけどエリナさんの珍しい姿が見れたから得した気分だよ。

偶には良いよね、こういうのも。


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