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ペンタグラム  作者: はるひぶ いえん
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スタンピード 4

俺はエリナさん達に指示を出すと共にアイテムボックスから槍を出してミノタウロスへ向かって投げつけた。

俺が投げた槍に続いてエリナさん達が走り過ぎて行く、俺も遅れ時と走り出しアイテムボックスから剣を取り出す。


前を見るとエリナさんが先頭で走りながら矢を取り出し無造作に2本放った。

走りながら矢の行方を見てみると城壁にいる兵士がデスバードに襲われており、その襲っているデスバードに吸い込まれるように刺さった。


デスバードに襲われていた兵士は自分が助かった事に安心した様で矢を放った人を探すようにキョロキョロしていたが城門までまだ遠いエリナさんを見つけることが出来なかった様で頭を捻っていた。


しかし、走るスピードを変えずにあんなにも正確に矢を撃てるってどれだけ訓練しているんだろうか・・・。

城門に近くなると残りのミノタウロスも中へ入ってきたようで、先行していたギルデイさん達がミノタウロスへ一撃を加えていた。


「くっ!硬い!ゴブリンならこの一撃で切り裂いていたのに傷をつけただけだ。」

「シュン様はあの距離から投げた槍でミノタウロスを突き抜けたんだが。。。どうなってんだあの方は・・・。」

「うむ。。考えない様にしよう。。。」


少し遅れて到着した俺は、ギルデイさん達がミノタウロスの注意を引いているので後ろを向いているミノタウロスにドロップキックを叩き込んだ。

俺が蹴ったミノタウロスがもう一体のミノタウロスを巻き添えにして倒れ込んだ。

その隙にギルデイさん達は城門から入り込んできているゴブリン達を殲滅しながら押し返していっている。

それを見た兵士たちも自分のやる事を思い出したのか武器を手に取りギルデイさん達と共に攻撃を開始した。


城壁の上ではエリナさん達が到着しており殲滅を開始していた。

ウィルシアさんは投げナイフでデスバードやジャイアントバットに投げつけて百発百中で当てている。

メフィアさんは城壁の上で近くに飛んできたデスバード達を剣で切り付け兵士たちを守り、ラムさんはクナイの様な武器に紐を通して鞭の様に振り回して遠隔のデスバードなどに攻撃た。

エリナさんを筆頭に女性陣4人は凄まじい勢いで空を飛ぶ魔物を殲滅していった。

城壁の上にいた兵士たちは華麗に舞いながら戦う4人に目を奪われた状態でポーっとしていたのだった。


城門の前ではゴブリンやコボルトの殲滅が終わり、ギルデイさん達は反対に城門の外へと出て近くに来ていた魔物達を攻撃し始め、それに鼓舞された兵士やギルド員達も城門の外へと飛び出していった。


うん、君たちここに倒れているミノタウロスを見て見ぬふりしてないかい?

一応兵士たちのまとめ役の兵士長らしき人はここに留まっているが一番面倒くさい敵を放置するのは良いのか?特に兵士たちよ・・・。


ミノタウロスはブモォォォォォと言いながら立ち上がった。

俺が蹴ったミノタウロスが周りを見渡し蹴ったであろう俺を見つけると、大きな声でブモ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛と怒りを表すように吼えると斧を掲げながら俺に向かって走り込んできた。


俺の近くにいた兵士長達はヒッと息を吸い込むように声を出すと腰が引けた状態で後ろへと下がっていく。

俺はふぅ~と息を吐くとミノタウロスへ向かって走り出し、ミノタウロスの斧を掻い潜りミノタウロスの顔へ向かって右手でアッパーカットを繰り出した。

ミノタウロスの顔が上がると左手に逆さに持った剣でミノタウロスの喉を切り付けて走り抜けた。

後ろにいたもう一体のミノタウロスが起き上がろうと地面に手を付いていた腕を蹴り飛ばし体制を崩し落ちてくる首に向かって剣を下から上へ振りきった。


俺は即座にその場を離れるとミノタウロスたちの首から血が噴き出した。

ブモモオオオオォォォモオオォォと吼えた後、血を流し過ぎたのかフラフラしながら倒れて行った。

ミノタウロスが動き出さない事を確認してから、ゆっくりと城門の方へと向かい門を潜るとギルデイさん達3人が大暴れしていた。

周りの兵士やギルド員達も唖然としながらもその戦いぶりに鼓舞されているようで我先にと魔物に向かって行っていた。

城壁の上へと目を向けると空を飛んでいる魔物は残すところ数匹位まで減っておりもう負ける事は無いと確信した。


□■□ □■□ □■□ □■□ □■□ □■□ □■□ □■□ □■□ □■□ □■□ □■□ □■□ 


シュンたちが城門へ到達する直前位に辺境伯へスタンピードの状況が報告されていた。

辺境伯は自分を守る兵士達を城門への援軍とすべく準備をしていた。

自分自身も鎧を着て馬の準備が整った所、城門からの伝令がやってきた。


「辺境伯様、魔物たちの後軍が城門に到達しました。デスバード達に城壁の軍は苦戦しております。また城門にはミノタウロスが来ており門が開かない様に押さえております。」


「うむ。我々も準備が整った。今すぐ応援に向かうぞ!」


辺境伯が兵士たちに声をかけると同時に追加の報告がやってきた。


「辺境伯様!城門が破られました。現在ミノタウロスが城門の内側で暴れております。応援をお願いします!」


「なに!もう城門が破られたと!皆、急ぐぞ!」


辺境伯が兵士たちに声をかけて馬に乗って走り始めた。

辺境伯に遅れ時と歩兵たちも走り始めて城門へと向かいだした。


辺境伯は城門へと向かいながら他の門の状況も把握するため数名の兵を各門へと向かわせた。

辺境伯は城門が破られた報告を聞いたため焦っていた。城門を守る兵士たちがミノタウロスを押さえつけるには人数が少ない事を理解していた。

今辺境伯が連れている兵士たちが合流してもミノタウロス3体を討伐するのは難しいと考えている。最悪を想定して今攻められている城門の反対側に魔物が来ていないならば、そこから民を逃がすことを考える必要があるだろう。


そんな事を考えながら馬を走らせていると魔物に攻められている城門の方からブモ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛という声が聞こえてきた。

その声に馬が怯えて立ち止まってしまった。


どうどう。と馬を落ち着かせていると城門の方から馬に乗った兵がやってくるのが見えた。

伝令兵だろう。馬に乗った兵はこちらに気づいた様でさらにスピードを上げてやってきた。


「辺境伯様。城門の状況を報告致します。城門に入ってきたミノタウロスを殲滅致しました。現在城門から打って出て魔物達を殲滅中です。」


辺境伯は兵が伝えてきた伝令を理解することが出来なかった。先ほどまでミノタウロスをどうやって押さえつけるかを考えていたのに殲滅したとの報告が入ったからだ。

報告通りミノタウロスを倒したというのなら大金星どころではないだろう。領都壊滅が免れたのだからそれに報いる必要があるだろう。


辺境伯は暫くフリーズした。暫くしてから再度伝令に聞き直して隊列を整え直した後、馬を走らせて城門へと向かうと巨大な魔物が3体倒れているのが見えた。

辺境伯が到着したのを確認した兵士長が敬礼をしてから事の次第を報告し始めた。

報告を聞いた辺境伯は起こった事が理解できない様で額を抑えながら頭を振った。ミノタウロスを倒した人物は城門の外へと行っているが、城壁の上でハイエルフ様がまだ戦っていると言われ城壁へと顔を向けるとエリナさんが最後の一体を射抜いている所だった。


「ハイエルフ様が参加して下さったのか。」


「はい。ハイエルフ様は数人の男女と共に戦闘に参加されました。その方々が参加されるとミノタウロスやデスバードなど強敵をあっさりと倒され戦況が好転しました。私は城門を守っていたため城壁の状況は分かりませんが、ここではミノタウロスがそれぞれ何かで貫いて倒されたのと、2体は首を切られて倒されました。」


報告を聞き終わった辺境伯は連れてきた兵士たちを半分城門の外へと向かわせて残りを救護兵として動かすとミノタウロスの検分を始めた。

確かに報告の通り胸に穴が開いて絶命しているミノタウロスと首が半分切り裂かれたミノタウロスが2体いた。

兵士の報告では槍で一斉に差しても殆ど刺さらなかったらしいんだが・・・。


辺境伯は剣を抜いてミノタウロスの腕を切ってみたが殆ど切り裂けなかった。その光景をみた兵士が恐る恐る辺境伯に素材となるのでこれ以上は・・・と進言した事によって辺境伯は自分がやったことを反省したのだった。

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