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ペンタグラム  作者: はるひぶ いえん
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スタンピード 2

北西のダンジョンに異変があるとギルドに報告がありギルドからの依頼で俺たちは素材がある限りポーションを作成していた。

ギルドからの素材が持ち込まれ、俺たちはへぇ~こら言いながらせこせこポーションを作り、完成したものをブロンさん達が納品に言っていた。


ブロンさんがギルドで情報を仕入れてきたところ、北西のダンジョンがスタンビードを起こしたらしい。

偵察部隊から入ってきた情報から今日の深夜から明日の夜明け辺りにダンジョンから溢れた魔物が到着するらしい。

辺境伯も出来る限り万全の体制を整えているらしく城壁の外側に防御陣営を築いたらしい。


偵察部隊が確認した魔物はゴブリン、コボルト、オーク、ジャイアントバットらしく。地上の魔物に対して落とし穴や柵などを使うことで戦闘を有利に進める事ができると考えられ、空を飛ぶジャイアントバットには弓矢と魔法で迎撃する作戦と聞いてきた。

オーソドックスな戦い方だがそれだけ応用が効きやすいと思われる。


防御柵には兵士だけでなく、ギルドで戦闘をメインにしているギルド員達も防御柵に配置されていた。

俺たちは戦闘をメインにしているわけでもなく、ポーションを作れる錬金術師という事もあり後方支援に充てられていた。

まあ、館でポーションを作るだけなんだけどね。


ギルドに登録しているギルデイさん達は戦闘に参加するのかと思ったら、奴隷の主人である俺が前線に出ていないため後方支援に回り俺たちの護衛という位置づけになった。


ポーションを作り続けて2日後の夜からレイソンさんとラムさんに前線の状況を確認して貰ったところ、夜が明ける直前に魔物の群れが見えたとの報告がきた。


レイソンさん達が確認した所、魔物の数は地上を走る魔物で200を超えており空を飛ぶ魔物を合わせると300に届く勢いらしい。

地上の魔物は防御柵と城壁があるため侵入されることは無いと思うが、空を飛ぶ魔物が思ったより多いのが気にかかる。

弓と魔法で迎撃するらしいがジャイアントバットは洞窟などの狭い範囲なので攻撃が当てやすいのだが、ジャイアントバットが飛ぶのを邪魔する壁などがないため兵士やギルド員の攻撃が当たらないのではないかと危惧している。


レイソンさん達には申し訳ないがさらに前線の状況を把握するために再度偵察に行ってもらった。

俺たちはポーションを作り続けているが現在の状況に焦ってはいない。ゴブリンとコボルトが同じ位の強さでランク3パーティで2体位までなら負けない戦いが出来るし、オークはゴブリンやコボルトよりも強く背丈も2メートルを超えるがオーク1体に対して兵士10名で防衛しながら戦闘出来ると聞いている。

オークを倒すのではなく負けない様に闘いながら周りのゴブリンやコボルトを減らしてオークを殲滅する様に動いているようだ。

ジャイアントバットだけ何とかなれば被害が最小限に抑えられると思われる。

俺は人が使っている魔法がどの程度かしらないため自分が使っている程度の魔法であれば殲滅するのに時間はかからないと考えていた。


魔物たちとの戦闘が開始され想定通りに防衛戦が出来ていると報告が入る。

領都には衛兵とギルド員だけが走り回り、民たちは家や避難場所に籠っているため物凄く静かでゴーストタウンの様相になっていた。


戦闘が開始され3時間、お昼の時間になってもゴブリンやコボルトが余り減っていないとの報告が入った。どうやら通常のゴブリン達よりレベルが高いようで思ったより殲滅速度が上がらないようだ。

少しヤキモキしながらも素材があるためポーションを作り続けた。


□■□ □■□ □■□ □■□ □■□ □■□ □■□ □■□ □■□ □■□ □■□ □■□ 


「第一、第二、第三部隊は一当てした後にそれぞれの配置に敵を引き付けるのだ!左右両翼の部隊は地上の魔物を重点的に攻撃を行え!本陣中段に配置された弓術・魔導部隊は上空の魔物を殲滅を!」


「「「「はっ!」」」」


日々の訓練の賜物か本番でも部隊の動きは機敏だな。今回迫ってくる魔物たちは頭が良くないから目標に向けて武力を振りかざすだけだ。

そのような敵など我が隊の敵ではない!即座に殲滅してやろうぞ!


辺境伯領の大隊長は北西のダンジョンから溢れ出てきた魔物達がゴブリンやコボルトが殆どの為、普段の訓練通り行えば負ける事は無いと考えていた。

戦闘が始まって1時間もすると状況が変わらない事に疑問が湧いていた。思ったよりも魔物を倒す速度が上がらず反対に押されている場所もあるほどだった。


ギルドから配られているポーションのお蔭で死者が出ていないがこのままでは前線が押されてしまうだろう。

普段から魔物を倒しているギルド員達も苦戦しているようだ。もしかしたら今回ダンジョンから出てきた魔物どもは普通より強いのだろうか?


殲滅速度を上げるより、より安全に戦うべく専守防衛陣に撤するように指示をだす。

夜明けからもう6時間は経っているだろうか?前線から負傷者が送られてくる速度が上がってきている。

負傷兵たちはポーションで回復したとしても流した血が多ければ立つことも難しい。その者たちは領都へ送るように衛生兵に指示を出しているがその頻度が上がって前線に送れる者が少なくなってきている。

ただ、魔物の数も半数ほどに減ってきている。ここが踏ん張りどころと気合を入れていると前線から叫び声が聞こえてきた。


「なんだ!何が起こった!」


大隊長が声を上げてから少しすると前線から情報が上がってきた。

何と新しく魔物が増援としてきており、その中に牛の頭をした魔物であるミノタウロスの姿が見えると報告があった。

数は少ないながらも小隊程度では防ぐことも出来ない程の強さだという。

また、ミノタウロスだけではなく空からもデスバードと呼ばれる魔物が散見された。

デスバードは名前の通り出会った者は死を覚悟するほどの強さを持ち素早い動きで強力な爪や嘴の攻撃だけでなく、強力な風魔法を使ってくるとのことだ。


現在の我が隊では新しくやってきた魔物を相手にするのは厳しいだろう。決断すべき時と判断して魔法部隊に最大火力で魔法を撃たすと同時に前線を徐々に下げて行くように指示をだす。


弓術部隊と魔導部隊を先に下げ城壁に上がるようにし、重装歩兵で前線を防ぎながらギルド員や軽装部隊を領都へと撤退させた。

私は重装歩兵と共に領都へと下がると城門を閉じた事を確認すると即座に城壁に上がった。


魔物たちは柵を壊しながら領都へと近づいてきており弓術舞台が矢で攻撃しているが数十本刺さっていても倒れもせずに向かってくる異常な光景だった。

部隊全員が疲労困憊になっているが、城壁により少しは休む時間が取れるだろう。

問題は空からやってくるデスバードだろう。弓術部隊と魔導部隊で殲滅するしかないがジャイアントバットもまだ殲滅しきれていない状況だ。


このままでは夜になっても殲滅しきれないだろう。今のうちに対策を検討すべく中隊長達を集めると共に辺境伯様へ伝令を発した。


辺境伯様からの返事を待つ間も中隊長達と対策を検討しながら指示を出していると兵士やギルド員たちが騒ぎ出した。

ミノタウロスはまだ到着していないが空を飛んでいるデスバードが近づいてきたようだ。

重装歩兵は守りに徹し、その隙間から打ち落とすしかあるまい。

早々に陣形を築かせ迎撃態勢を取りデスバードとジャイアントバットを待ち構えていると見えない攻撃が重装歩兵たちに降り注いできた。


「ぐああああ」「ぎゃっ!」と至る所で叫び声が上がり陣形が崩れていく。これがデスバードの風魔法なのか?

遠隔攻撃が出来る者たちが反撃しているがデスバードは異常な速さで躱されていく。

ジャイアントバットには10回に一回くらいは攻撃が当たるのだが、デスバードには攻撃が当たる気がしない。

そのうえ向こうの攻撃は激しく強力だ。このままでは・・・。

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