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ペンタグラム  作者: はるひぶ いえん
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新たなる旅立ち

アリストテレスとの生活で3年の月日がたった。3年の月日でこの世界の事や文字・貨幣制度・魔法・錬金術などを教えて貰た。


この世界は「アストロガルツ大陸」「グロンバイン大陸」「リグールレス大陸」の3大大陸と幾つかの小大陸に分かれており、シュンがいるのはアストロガルツ大陸だった。


アストロガルツ大陸には4つの国家があり、シュンがいる蟲の谷に一番近い国が「バルッサ王国」で大陸の西側に位置している。北にクスティリーン神国、東にアストガル帝国、南にダイダロス共和国と存在しているらしい。

4国の間には広大な森があり、その一部が俺が進化する前に住んでいた獣魔の森になるらしい。


アリストテレスが住んでいたバルッサ王国は、英雄王と呼ばれた人族が建国したが種族間の差別も無く獣人族なども貴族としているらしい。

クスティリーン神国は有翼人を教主とした宗教国家らしく、獣人族が多く住み緑豊かな大国で獣人種族特有の集団戦を得意とする武闘派という意味の分からない国家だそうだ。

アストガル帝国は魔力が高い者が貴族として上位に上がることができる実力主義国家で、王族の魔力は他の追従を許さないほど魔力が高いらしい。

最後に、ダイダロス共和国は商業国家で大商人達が国の方向を決めて運営している国でバルッサ王国とは獣魔の森と蟲の谷が間にあるため交流が少ないらしく余り情報がないらしい。


他の大陸のグロンバイン大陸とリグールレス大陸には、幾つかの国があるらしいがアリストテレスの興味がなかったので詳細が分からなかった。


貨幣は、鉄貨、銅貨、銀貨、金貨となっており、それぞれ鉄貨100枚で銅貨1枚と100枚で次の貨幣になるらしい。ただ、蟲の谷にいるので貨幣は見たことがないけどね!


魔法は木星が言っていた様に使えるのだが、どうやらこの世界では魔法書から覚えるという手順を踏むらしい。想像力が低いのかもしれない。そういう俺も前世の記憶があるため色々な物をイメージする力が強いだけで牙狼族の時は身体強化以外はまったく出来なかったからね。。。



そして、アリストテレスが研究している錬金術。有名なところでポーションと呼ばれる回復薬や、鉱石などを金に変える学問で最先端を行っているのがアリストテレスなのだそうだ。そのアリストテレスから直接教われるのは名誉な事らしく師匠と呼べと言われそう呼んであげている。


いつもの様に蟲狩りに行きジャインビーの巣からロイヤルゼリーをゲットしてきた。3年の月日で素材狩りをして成長しているのだ!ジャインビーならサクッと巣まで行って素材を取ってくるのも軽くできる様になっていた。


ロイヤルゼリーを手に入れた事でルンルン気分で拠点に帰るとアリストテレスが倒れていた。俺はすぐにアリストテレスに駆け寄り抱き上げると意識を取り戻したが息が荒く俺に向かって手を伸ばす。その手を掴むと何か石の様な物を渡された。


「シュンよ、よく聞くのじゃ。ワシは主に謝らねばならぬ。3年前シュンと初めて会った時にワシは従者達が居なくなって錬金の研究も進まず絶望の淵にいたのじゃ。そんな時にジャインビーを素手で倒すシュンと会った。ワシは悪いとは思ったがワシの研究の為にシュンを利用してしまった。すまぬ。。。」


息も絶え絶えに師匠は俺に謝意を告げた。


「いえ、俺も師匠と出会ってこの世界の事や魔法・錬金の事など色々学べてよかったです。」


「そう言って貰えるとワシも心の支えが取れるようじゃ。シュンよ。ワシは錬金術の究極の素材を作るために此処におったのじゃ。今手渡した石が魔黒石と言い、特定の魔物が体内に持つ特殊な石でこの石に蟲の血などを使って精錬するとこの小さな石でも途轍もない量の魔力を貯めることが出来る事まで分かっておる。」


俺は手のひらを開くと一円玉サイズの小さな石があった。


「魔黒石・・・」


「うむ。ワシの魔力を日々貯めておったが貯まりきる前にワシの命が尽きようとしておる。この石に魔力が貯まりさえすれば賢者の石までもう少しじゃったのにのう・・・それだけが心残りじゃ。シュンよワシが死んだら外の世界に旅立つが良い。」


「魔力は誰が込めてもいいのか?」


「ああ、その石はシュンが持っていくが良い何時かワシの思いを継いで賢者の石を・・・」


俺は師匠の言葉を聞きながら魔黒石に魔力を込める。俺の魔力がどんどんと魔黒石に吸い込まれていくと徐々に魔黒石が光り輝いていく。


「シュンよ、お主何者じゃ?その魔力は・・・」


「蟲達を倒しまくったから魔力が上がったのかもね。」とこっそり嘘をつきながら魔力を込め続けると魔黒石が赤色に輝きだす。


「おお...おぉ、シュンよ。それを持ってワシを実験室に連れて行ってくれ。」


俺は師匠を抱き上げながら実験室に向かい、師匠を椅子に座らせると手元に持ってくる素材を伝えられる。棚から素材を集め師匠の前に置くと師匠はゆっくりとだが素材を混ぜ合わせていく。


「シュン、この中に魔黒石を入れるのじゃ。」


俺は師匠に言われた通り、赤色に輝く魔黒石を液体の中に入れると赤色の光が収束して液体も一緒に吸収されているようだ。暫くすると全ての液体を吸収し、虹色に輝く石が残っていた。


「あぁ・・・できた。出来たぞシュンよ。賢者の石じゃ。見よこの輝きを。あぁ~、美しい。これぞ錬金術の集大成じゃ・・・」


「あぁ、綺麗だな。これが賢者の石か。」


「うむ。これで本当に心残りは無い。シュンよ、ここにワシの研究の全てを記しておる。これを主に授けよう。シュンと出会えて本当に嬉しかったぞ。。。」


アリストテレスはそういうと瞳を閉じた。その死に顔は満面の笑みだった。。。





□□□□□ □□□□□ □□□□□ □□□□□




拠点を整理しアリストテレスの墓を作り埋葬したのち、師匠が作った賢者の石を墓石に埋め込んだ。そして、墓の周りの石に師匠が生み出した錬金術を刻み込んだ。後世、ここが見つかった時に偉大な錬金術師が居た事を知らしめるために。


師匠の遺言通り、次の日俺は外の世界出るため拠点の整理として師匠が記した書籍や錬金素材、食料で腐る物などをアイテムボックスに仕舞い、墓に花を飾り祈りを捧げてから谷を出るため外に向かうのだった。


拠点を出てから数時間後、何とか谷を出る事ができ一息付いていた。背伸びをし辺りを見回すも周りは何もなかった。ま~、こんな危なそうな場所の近くに人が居るとは思ってなかったので想定通りだった。


「ふ~、さてどっちに向かって行くかな~。」


師匠が来た時どうやって来たのか分からないけど、その痕跡とかも見当たらないので俺は剣を取り出し倒れた方に向かうと決め地面に突いて手を離すと左側に倒れたのでその方向に向かって歩き出した。


数時間ほど歩いたが景色が変わらない。。。あれ?こんな周りに何も出てこないぞ・・・?


「うおぉおおおおおおおおおおお!」俺は急に走り出してみた、そうホントの本気で走った。。。時速何キロで走ってるんだよ!ってくらい本気で走った。


うん。景色変わらないわ。。。俺は気落ちしてトボトボと下を向いて歩いていたが、これではイカン!と思い直しテンションを上げようと前世で好きだった某グループの女性ボーカルが歌う「冒険者たち」を歌いながら歩き始める。


歌を歌っているとテンションが上がりに上がって歩くスピードも上がる。周りに誰もいないため下手糞ながら結構な声音で歌っていると俺の周りに赤や青や緑といったカラフルな光が飛び回っているのに気付いた。


【へぇ~、精霊が人に姿を見せるって珍しいね~。シュンの歌が気に入ったのかな?】と、木星が伝えてくる。


「この光たちが精霊なの?」


【うん。普段どこにでも存在するんだけど、こんな風に人の前に出てくることは滅多に無いんだよ。こんなにも沢山現れるなんて初めてじゃないかな?】


「この色違いは属性の違いなの?」


【うん。赤は火、青は水、緑は風の精霊だよ。黄が土の精霊だね。】


「喜んでくれてるなら、もう歌いながら歩くか~。どんな歌が好きなのかなぁ。よし、旅してる感で〇漫〇行だぁ~!」


フンフフンッフフンと音痴ながらも楽し気に歌いだすと精霊たちがさらに増え楽しげに俺の周りを飛びながら一緒に進むのであった。

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