新メンバー
拠点で過ごし始めて数日すると館からブロンさんがやってきた。
ブロンさんには辺境伯領で樽を作っている職人に樽の作成を依頼しており、トレントの材木を何度も運んでもらっていたのだ。
ブロンさんから館の管理と樽作りの状況報告を受けた。報告が一段落したのでお茶を飲みながら世間話をしながら先ほどの報告の中にあった奴隷商のドンファンさんから俺が戻ったら教えて欲しいという話で何か聞いていないか聞いてみた。
「申し訳ございません。ご主人様へのお話に私たちが勝手に伺っておくのは失礼と思い確認しておりませんでした。」
「あ~。いやいや、そんな大した人間じゃないので気になさらないで下さい。皆に秘密にするようなことなんてないですしね。」
「承知いたしました。今後ご主人様へ問い合わせがありましたら内容を確認をしておきます。」
「はい。宜しくお願いします。色々お願いして申し訳ないですがお頼みします。」
暫くのんびりした生活をして過ごしているとある日夜も更けた時間帯、館からブロンさん達と妖精たちがやってきた。
ローラーンさんが呼び寄せた妖精達だと思うんだけど、どんだけいるんだ?なんかすんげーいるんだけど。
百は超えていると思う位どんどん移動ドアからやってくる。俺は急いでローラーンさんを起こしに行きここに住んでいる妖精たちを連れてきた。
「リリアン!ラフェリス!」
「「ローラーン!!」
3妖精たちは名前を呼びあって抱き合い久しぶりの再会に喜び合っていた。その間辺境伯領からやってきた妖精たちは思い思いの場所で座り込んで休んでいた。
「リリアン、ラフェリス。私の誘いに賛同してくれてありがとう。」
「ローラーン。あなたからの伝言は本当かと疑っていましたが一緒に持ってきた妖精酒が証拠となり一族の皆を説得することができました。本当にあなたは昔から私たちを驚かすことをしますね。」
「ほんと、妖精酒を持ってきた子に話を聞いた時はビックリしました。私たちが住んでいた場所も魔物が増えてきて危険になっていたので丁度ありがたいお誘いでした。」
ローラーンさん達は久しぶりの再会のためテンション高く話始めたが、一緒に連れてきた妖精たちは何となく疲れていそうで何人(妖精)かは座りながらコクリコクリとしていたので俺はまずやってきた皆が休めるように俺の家の空いている部屋を使って休むように話をした。
ローラーンさんはリリアンさんとラフェリスさんと呼ばれた妖精二人に俺の紹介をして二人が連れてきた妖精達を休ませるように連れていった。とりあえずひとつの布団で30妖精位休めれるので5部屋の扉を開けてそれぞれ分かれて休んでもらうようにした。
やってきたのが夜中だったので大した持て成しも出来なかったが妖精たちは気にした様子も無く各々布団に潜り込んで幸せそうな顔で寝始めたので俺も自分の部屋に戻って眠りについた。
翌日いつもの時間に目覚めると朝の仕度を済ませてから朝食の準備を行った。妖精達が食べやすい様に野菜や肉、パンを小さく切って皿に並べる。
エリナさんと一緒に準備をしていると徐々に部屋から妖精たちが飛び出てきた。妖精達が座って食べる事ができるように皿の周りに小さな積み木を配置した。
妖精たちはこちらの思いが伝わったのか各々積み木に座って皆が揃うのを待ち始めた。
朝食が出来上がる頃には全員揃ったようで皆でワイワイ楽しく食べた。
朝食が終わると俺とエリナさん、ローラーンさんでリリアンさん、ラフェリスさんの挨拶を受けた。
前にローラーンさんが言っていた中の良いお友達の二人だ。ローラーンさんの友達だけあってお酒が好きで伝説の妖精酒を死ぬまでに味わってみたいと思っていた所、ローラーンさんからの伝言と共に持ってきた妖精酒に感動したらしい。
そして自分の手で妖精酒を作る機会を与えられた事に心から感謝していると涙ながらに語られた。
今日はローラーンさん達がここを案内して自分たちが住みやすい場所を探して貰って、そこにローラーンさん達に作ってあげた様な家を作ることになった。
ここに住むエルフ達への挨拶から始まりサンダーバード、バザン、ラセツチョウ達への挨拶では阿鼻叫喚だったらしい。
3種族とも可哀想にショボーンとなっていたらしい。
元々ここに住むシェリアリアス達が一生懸命フォローしていたらしい。
ローラーンさん達が拠点の案内をしている間、俺はリリアンさんやラフェリスさん達が住む家で使う家具などを作っていた。
リ〇ちゃん人形の家具を作っている感じだ。こんなに小さいと釘などは使えないため組み立てが出来る様に考えながら木を切っていく。
人数が多いので作る家具も大量だ。来てから作るんじゃなく来る前から作っておけって感じだね。
こういう気が利かないのが俺なのだよ。前世でもよく気が利かないって怒られたもんだ。
今作っているのはベッドと家の部屋に敷く板だ。エリナさんも器用に手伝ってくれているので制作速度は思ったより早い。
しかし、さすがに百以上作るのはすぐには無理だ。辺境伯領にもさすがに妖精達が使えるような家具は無いので一つ一つ手作りしないといけない。
妖精達も自分たちで作れるらしいのだがある程度小さく切っておいてあげないとダメらしい。
シェリアリアスたちが来た時も結構頑張ったもんな。
ベッドに敷く布団などはエルフのお母さま方に手伝ってもらい作っている。
お昼ごろに案内が終わったローラーンさん達が戻ってきた。
何故だか知らないが小さい妖精たちはサンダーバードたちの背中に乗って戻って来ていたが仲良くなったんだろうな。
妖精でも子供たちは怖いもの知らずなのは同じなのだろう。サンダーバードたちも楽しそうにしているから良いと思う。
昼食はエルフの皆様がたにお任せして俺はず~っと妖精たちのベッドと敷板を作っていた。
ちょっとだけだがアロン君の気持ちが分かった気がした。
昼食後リリアンさんやラフェリスさん達が住む場所を決めたらしいのでそこにローラーンさん達が住んでいる建物と同じものを作成しに行った。
何故だろうか?酒蔵に近いのは気のせいか?酒蔵はローラーンさん達の希望もあり、ローラーンさん達の建物に近い場所にある。
もっと住みやすい場所があると思うんだが何故酒蔵の近くなのか・・・。
まあ、本人たちが良いと言っているから良いんだろうけどさ。
俺のイメージでは妖精たちは花畑っぽい所に住んでいるイメージだったんだが、後にローラーンさんに聞いてみたら元々住んでいた場所は花畑だったんだけど此処は安全で妖精たちが大好きなお酒を造っている酒蔵があるのでその近くにいたいという事だった。
花畑に行こうと思えば行けるからという理由らしい。小さい妖精達の教育に問題はないのか?と聞いたら子供たちもこの匂いが大好きなんだと。
妖精たちはのん兵衛の一族なのか?
とりあえず、すぐに全員分のベッドは作れないので子供妖精と年配妖精の順でベッドを渡していった。
数日後に新しく来た妖精達が過ごすことが出来る環境ができ、新メンバーも落ち着いてきたのでローラーンさんからの依頼でジャインビーの蜂蜜を公開した。
ジャインビーの巣ごとの蜂蜜をみたリリアンさん、ラフェリスさん達が目を丸くして固まってしまった。
数秒後、テンションが爆上がりした妖精たちがそこら辺を相当なスピードで飛び回り始めた。
数百体の妖精たちが飛び回る光景はある意味幻想的な光景だが、「キャハハハハ」「アハハハハ」と全員が笑いながら飛び回っているの見ると中々恐怖映像になっている。
十分位飛び回っていたのだろうか?はしゃぎ過ぎて何名かの妖精たちがぜはぁぜはぁ言いながら地面に座り込んでいた。
妖精たちは蜂蜜の味見をするとあまりの美味しさにバタバタと気絶する妖精たちが続出した。
新しいメンバーが各々作りたいとの事で自分の名前を彫った樽を準備してあげたら物凄く感謝された。
それを見ていたローラーンさん達初期メンバーがジト目で睨んできたので、初期メンバーにも自分の名前を彫った樽をプレゼントした。
妖精たちは楽しそうに妖精酒を作り始め、子供妖精たちも親に教わりながら頑張って作っていた。シェリアリアスたちが俺から教わった歌を歌いながら作り始めると妖精達全員が歌い始めた。
その歌に誘われて精霊達もフワフワと姿を現し始めた。リリアンさん達新しいメンバーの妖精たちがビックリしていたが笑顔を絶やさずに歌いながら妖精酒作りを続けたいた。
ローラーンさんはこの後リリアンさんとラフェリスさんに色々と質問攻めにあったらしい。




