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ペンタグラム  作者: はるひぶ いえん
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ジャインビー再び

はい。というわけでジャインビーの巣を探しだして近くまで来ました。

途中で遭遇した蟲達は三分の一をカルーゼ達に任せてみたがギリッギリ勝てていた。大量のポーションが役に立ってうれしい。

カルーゼ達の戦術は3人で囲んで矢で攻撃するのが基本スタイルだ。

しかし蟲達は動きが速くて上手い事連携ができずにいた。毎回誰かが攻撃を食らっている所に攻撃を当てるを繰り返して何とか倒していた。


ジャインビーの巣は今まで見た中で一番大きな巣だ。俺たちは岩の裂け目に身を潜めてジャインビーの様子を伺うと巣の周りには10000匹位いるっぽい。

しかし、こいつら蜜を集めるってことはミツバチの一種なのか?そして、この蜜はどこから集めているのだろうか?

疑問は尽きないが高級食材扱いされているから人体に影響はないのだろう。妖精たちのお酒にもなっているしな。


とりあえず今日は巣の発見と観察が目的なので達成しているのだが、カルーゼ達の体が震えているので寒いのだろうか?少し心配だ。


「寒いなら羽織るものだそうか?」


「いやいやいや、寒くて震えている訳じゃない。あのジャインビーの多さに体が震えてくるんだよ。道中で倒した蟲より強いんだろ?ジャインビーは。」


「う~ん。飛んでるからやり辛い蟲だね。あと巣に突っ込むと集団で迫ってくるから一撃で気絶させるか殺すかしないとやばくなったら逃げれなくなるね。」


「それ死にに行くようなものじゃない?」


「だから高ランクのクエストなんですね。でも、過去に蜂蜜を採取された方たちはあれだけジャインビーが居るなかでどうやって採取されたのでしょうか?」


「う~ん。たぶんですけどもう少し小さい巣だったんだと思います。夜にはもう少し大人しくなるのでこっそり近づいて採取したのだと思います。ただ、人間と同じで夜に見回るやつらもいるので相当運が良かったのかもしれませんね。」


「えと、シュンさんはローラーンさんたちにあの巣をお渡ししてましたよね?どうやって採取されたのですか?巣ごとでしたよね?」


「そうですね。ジャインビーを全滅させて採取しましたよ。さすがに今回は全滅させるのは面倒臭いので半分くらいにしようと思ってますけど。」


「「え゛っ?」」「え?」


「え?だって採取依頼なので取る必要ありますよね?」


「待て待て、ここも巣ごと取るつもりなのか?あの壺分だけでいいんだよな?」


「依頼は壺一つ分だけど折角ここまで来たんだし、ローラーンさん達ももっと作りたいんじゃないかな?言われてから取りに来るのも面倒だしね。」


「いや確かにあれは美味しかったからもっと作って欲しい気持ちはあるけど、さすがにこれを見るとな・・・」


「シュンさん無理はなさらないで下さい。」


「ええ、大丈夫ですよ。無理をするつもりはありませんし、今から取りに行くつもりもありませんし。今日は皆さんがジャインビーと一度戦闘して見て貰うつもりですので。」


俺がそう言うと3人の顔が引きつった。どうやらあの巣に向かって攻撃するのと勘違いしているらしい。

3人にもう少し詳細に説明すると少し安心したのかホッとした顔をした。


暫く巣の様子を見てジャインビーたちの動くパターンを確認した。

カルーゼ達の体力がある程度戻ったのでもう少し広めの裂け目まで離れて戦闘準備を行った。

ジャインビーは銀領華と呼ばれる蘭科の花の匂いを好むようで近づいてくるのだが花自体が小さいため匂いをある程度堪能すると離れていくという特性がある。


それを利用してここに来るまでに採取した銀領華の花を使って何匹か引き寄せるのだ。

そして一匹だけカルーゼ達が倒すようにする作戦だ。

まずは作戦と心の準備という事で3人は相談を開始した。道中の魔物より早いし、飛んでいるが翅を打ち抜ければ勝機があると話し合っている。

確かにあの翅を打ち抜ければ空を飛ぶことが出来ないだろうから戦闘力は落ちると思われる。

狙いは良いと思うが当てられるか?という事と打ち抜けれるかという所だろう。


3人は武器の確認と矢の準備、ポーションを補填するなど出来る限りの準備を整えた。

準備が完了すると俺に合図を送ってきたので俺はアイテムボックスから銀領華を取り出して風で飛ばされない場所に設置すると急いで3人の近くに移動した。


待つこと1分くらいだろうか?ブブブッという音と共にジャインビーが3匹やってきた。

今攻撃すると3匹相手にする事になるので少し様子を見ていると1匹が先に帰って行った。1匹を俺が相手にするので先に攻撃してというと3人は攻撃する方を決めて狙いを済ませた矢を射った。


3本の矢は正確に向かって右側に居たジャインビーに向かうが複眼により矢に気づき即座に飛び上がった。飛び上がりが多少遅れたため矢の一本が腹の部分を掠めた。


傷つけられたジャインビーは怒ったのかガチガチと歯で威嚇音を出しながらこちらに向かってきた。

攻撃されていない方も一緒にこっちに向かってきているため俺はこちらに意識を向けるように石を拾って投げつけるとボコッと当たってしまった。

少しカルーゼ達に悪い気がしたが気にしたら負けなのでカルーゼ達から少し離れると石が当たったジャインビーが向かってきた。

俺もジャインビーに向かってダッシュで向かいお腹の針攻撃を躱しざまに後ろに回り胴体を掴むとジャーマンスープレックスをぶちかましてやった。

あっさりと俺に向かってきたジャインビーを倒しカルーゼ達の方を見てみるとジャインビーが針で攻撃しようとするもカルーゼ達が矢で応戦して近寄らせない戦術を取っていた。

ジャインビーのスピードに慣れないようでカルーゼとエリナさんが威嚇撃ち、テイルが翅を狙って撃っているが中々当たらないようだ。

俺はこっそりとカルーゼ達の元に戻り、矢の補充を行いながら戦闘の様子を眺めていると少しずつだが矢が掠るようになってきた。

ジャインビーも焦って来ているのかわからないが徐々に無茶な攻撃をしてきているようだ。

痺れを切らしたのかジャインビーが針を出して一か八かの突撃を繰り出してきた。狙いはテイルで、俺も手助けに入るように構えるがテイルは焦らずに弓を最大限まで搾り狙いを付けている。

カルーゼもエリナさんも狙いを付けて3人が合図も無く一斉に矢を放つと矢は吸い込まれるようにジャインビーの腹に2発刺さり、口から頭部まで突き抜けた一発で息の根を止めたようだ。

ジャインビーの翅が止まり矢の進行方向に向かって落ちていった。3人は弓を構えたままの態勢で残心か?と思ったがジャインビーを倒した事による放心だったようだ。

俺が拍手をするとビクッと3人の肩が上がりこちらを振り向いた。


「おめでとう。ジャインビー討伐できたね。」


「「「ふぅ~。」」」


「ありがとう。でも、これは戦闘場所とシュンが矢を補充してくれたからだよ。出なければ矢も無くなり近接戦闘になっていただろうからこちらが負けてたと思う。」


「そうだな。俺たちにはジャインビーはまだまだ早すぎるのが分かったのが収穫だな。最近能力が劇的に上がって調子に乗っていたから反省点だ。」


「そうですね。でも、ジャインビーは一匹に対して騎士団一個中隊でギリギリと聞きました。それを考えれば手伝ってもらったとはいえ3人での討伐は誇れると思います。」


「それを聞くと何とか勝てたのも凄い事だったんだろうな。しかし、そんなジャインビーをシュンは瞬殺してたけどな・・・」


「うむ・・・」「はい・・・」


何故か3人のジト目が俺に突き刺さる。俺はその目から逃れるようにジャインビーの死体を2匹ともアイテムボックスに仕舞い。3人に洞窟に戻ることを告げて移動を開始した。

帰り道も出来る限り3人が戦闘をして蟲に慣れて貰ったんだが、洞窟に戻った時にはボロボロになっていた。


いつもしゃんとしているエリナさんでさえ洞窟戻ると椅子に座って伏せて動かなくなってしまう程だった。

俺は3人の為にアイテムボックスに入っている素材を使って豪勢な食事を作ったのだが、疲れまくっている3人には重い食事だったらしくあまり食べられなかったようだ。少し悲しい。


次の日から俺はカルーゼ達に数日間、色々な蟲達との戦闘を経験させるために蟲の谷の色々な場所を案内して色々な蟲と戦闘を経験してもらった。

毎日毎日ボロボロになりながらも蟲との戦闘を経験して成長を感じているとのカルーゼ談だ。

俺はエリナさんは無理しなくても良いのでは?と思ったがエリナさんも成長したいとの事で蟲戦を経験している。


とりあえず今の3人で戦える蟲達は大体経験してもらったので明日はギルドの依頼の蜂蜜取りをお見せしますか。


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