表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ペンタグラム  作者: はるひぶ いえん
55/116

新種?

ギルドで受けた調査依頼からの帰り道で盗賊らしき集団に襲われていた馬車を助けた時に出会ったニアーナさん。

最初は貴族然とした女性だったがこちらの話も聞かずに馬車に乗せられコッフェロ辺境伯領に着くまでに旦那さんの愚痴や貴族社会の愚痴を聞かされまくった。

エリナさんは同じ女性として親身に話を聞いていたが俺は愛想笑いしかできなかった。

綺麗な奥様なんだろうけど、近所のおばさんの様なマシンガントークを受けると精神的に疲れてくるのはいつの世も変わらないようだ。


2時間程馬車に揺られながらニアーナさんの話を聞いていると馬車が止まったようだ。どうやらコッフェロ辺境伯領に到着したようだ。

街に入るために馬車を出ようとするとニアーナさんは「大丈夫よ」と言われそのまま待っていると馬車が動き始めた。

さすが貴族だな。と思いながら馬車に揺られていると馬車が止まった。少しするとドアが開かれギルドに到着したことを告げられた。

俺とエリナさんはニアーナさんにお礼を言い馬車を降り護衛の方たちにもお礼を言った。


ニアーナさんは、微笑みながら「また会いましょう。」と言って馬車を出発させるように促した。

護衛達は俺たちに敬礼を行ってから馬車を護衛して行った。

ふ~、思ったより早く着いたが精神的に疲れたな。。。エリナさんも少しグッタリしてる。


一息ついてからギルドに入ったら丁度ギルドから出ようとするシュテーナちゃん達に出会った。今日分のポーションを納品しにきたようだ。


「シュテーナちゃんお疲れ様。納品しにきたの?」


「はい!今日はルールチェちゃんも沢山成功したので何時ものより多く納品しました。」


シュテーナちゃんは笑顔で報告してくる。ちなみにシュテーナちゃんとルールチェさんが作ってギルドに納品した分は各々がきちんと管理している。

ただ、特に必要な物がないらしく貯まる一方だそうだ。もともと村で衣類は作っているし、畑で取れた野菜やゴーレムが倒した拠点を襲ってくる魔物の肉、移動ドアからすぐいける海の魚介類など様々な食材が取れるため衣食住に不満はないそうだ。

今世では娯楽品が少ないため、食材・衣料品以外にお金を使う事がないのも原因だろう。ただ、経済を回すためにも何かしらに使って欲しいものだ。

無理に使わせる気はないけど、これから錬金術で作れるものが増えてきたら素材を買うことになるだろうからあまり気にする必要もないのかもしれない。


俺とエリナさんはギルドに報告するためシュテーナちゃん達は先に帰る事になり、護衛のバルザックさんとメフィアさんに「よろしくね。」と一声かけて手を振った。

シュテーナちゃん達が帰った後、俺たちは調査依頼の報告をしにアリテシアさんがいる受付に向かった。


「アリテシアさん、お疲れ様です。調査依頼の報告にきました。」


「あ、シュンさん、エリナさんお疲れ様です。声はどんな獣でしたでしょうか?」


「ええ。キュリテ村に行ったら夜に声が聞こえるとのことだったんで、到着してすぐにギャラホム山に入ったんですが、鳥や小動物も居ないようで日が暮れるまで歩き回ったら洞窟があったんでそこを見張ってたら見た事も無い獣が出てきて吠えたんで調査対象の獣と判断して様子をみていたらキュリテ村の方に向かったので急遽討伐を行いました。倒した獣を持ってきたんですがどうしましょうか?」


「えっ!?討伐されたのですか?怪我など大丈夫でしたか?」


「はい。頑丈な獣でしたが何とか怪我無く討伐できました。ご心配おかけしてすみませんです。」


「い、いえ。流石シュンさんとエリナさんですね。え~っと、では獣の確認を致しますので解体所までお願い致します。」


アリテシアさんに先導され解体所に向かい台座の上に獣を出すとアリテシアさんも唖然とした表情をした。どうやらアリテシアさんも初めてみる獣らしい。


「え、ええっと少々お待ちください。私も初めて見る獣?魔物でして知ってそうな方を呼んでまいります。」


アリテシアさんは急いで解体所を出て行ったので暫く待っていると白髪で口ひげを蓄えたおじさんと一緒にアリテシアさんが戻ってきた。


「ルシティベルザさん、こちらがシュンさんとエリナさんです。今回の依頼で討伐された獣がこちらになります。私も初めて見る獣でしてルシティベルザさんはご存知でしょうか?」


「初めまして、私は当ギルドの副ギルドマスターをしておりますルシティベルザです。お見知り置きを。」


「こちらこそお世話になってます。」


「う~む。これがギャラホム山に現れた獣ですが・・・。何とも不思議な獣ですねぇ。これは上半身がクマで下半身がオオトカゲですか?いや、この蜘蛛のような足が生えているのですか。こんな獣見てこともありませんね。」


「え?ルシティベルザさんもご存じない獣なんですか?」


アリテシアさんがビックリしていた。どうやらルシティベルザさんは獣・魔物のエクスパートなのだろう。そのルシティベルザさんが知らないという事は新種の可能性が高いと話しているみたいだ。

俺とエリナさんはボケ~っと職員たちのやり取りを眺めているしかなった。


ルシティベルザさんとアリテシアさん達は一時間程話し合っていたが結論が出なかったらしく王都の学者たちに調査をしてもらう事になったようだ。

アリテシアさんは申し訳なさそうに経過報告を伝えにきた。


「シュンさん、エリナさんお待たせして申し訳ございません。大変申し訳ございませんがお二人が討伐された獣が新種の可能性がありますが、こちらでは確定できませんでした。そのため王都に送って調査してもらおうと思いますがご許可頂けますでしょうか?」


「許可ですか?」


「はい。この獣はシュンさんとエリナさんが討伐されました。所有権はお二人になりますのでご許可を頂ければと。」


「あ~、そういう事ですか。どぞどぞ。」


「え?そんなに簡単にご許可頂けますのでしょうか?」


「え?別に構いませんが・・・?」


「あの、もしかしたら物凄い素材かもしれないですが、調査するために使い物にならなくなりますので価値が下がってしまいますが・・・。」


「あ~、そうなんですか。でも調査頂いて結構ですよ?その調査がこれからの役に立つかもしれないんですよね?」


「はい。この獣の弱点なども調査致しましてギルドメンバーに情報公開されます。」


「ええ、それでしたらどうぞ調査して貰って下さい。」


「シュンさん、エリナさんありがとうございます。」


そう言って職員一同俺たちに頭をさげた。職員としてギルドメンバーの生存率を上げるために打てる手は打つ心意気が好感が持てる。

俺たちの許可が下りると出来るだけ保存状態をよくするためにギルド職員たちは魔法で氷を作り出して箱に収め始めた。


職員たちは呪文を唱えて氷を作り出す姿を見て、前世でもこんなのが使えてたら技術が進歩しなかったんだろうなと思ってしまった。

実際に今世では魔法があるせいか技術がそんなに進歩していないみたいだ。ある意味魔法の弊害なんだろうな。


俺たちは依頼の完了手続きを行いギルドを後にした。今回の戦闘で気になったんだがいつも使っている武器がガルルスの所で貰った剣なんだが、やっぱり敵に合わせて武器は変えた方が効率的だよね。

あの蜘蛛の足でさえ切り切れなかったからな~。あーいう場合はハンマーかメイスで殴りつける方が効果的だっただろうな。


というわけで、エリナさんと共に武器屋に来ました!こうやって剣や槍、弓矢などの武器が並んでいるのを見るとワクワクしてくるのは男だからかな?

ゲームの様な装飾がある武器は無いが種類は多いな。剣、槍、弓、斧、メイス、ハルバード?、ナックルに鞭、短剣と色々あるな、とりあえず全種類買っておくか。


エリナさんとそれぞれの武器で良さそうな物を選び武器屋の店主に値段を確認すると怪訝な顔をされてしまった。

まあ、普通に考えれば全種類買う奴なんていないだろうからね。


エリナさんからアイテムボックスに仕舞うのは目立つのでやめた方が良いと思います。と言われたので店主に買ったものを保管しておいて貰い一度館に戻った。

館に帰った後、門番以外の4人を連れて再度武器屋に行き買った武器を受け取った。

ここで武器屋の店主が「お前に売った武器はない」といった事も起こらずバルザックさん達に呆れた顔をされただけだ。

さて、とりあえず皆で武器を持って帰ろうか。


そういえば、護衛の皆の武器も買わないといけなかったな・・・。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ