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ペンタグラム  作者: はるひぶ いえん
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大樹

テイルさんにブロンさん達の訓練をお願いし、ルールチェさんにはシュテーナちゃんに錬金術の教育をお願いした。

とりあえず、館の管理を行ってもらう人材に教育を依頼したので館に残っている必要があるんだけど、エルリーンさんの依頼はやらないといけない。

でも、何時もの通り今植えている木々をさらに増やすのでは面白くないなぁ~。なんか新しい事出来ないかなぁ。

そうやって悩んで考えているとエリナさんが拠点で取れた果物を持ってきてくれた。


「シュンさん、クレファの実とカキハの実が食べ頃になりましたのでお持ちしました。一緒に食べませんか?」


「あ~、美味しそうですね。頂きます。」


そう答えてエリナさんと一緒にクレファの実とカキハの実を食べてみると両方とも瑞々しく甘かったが、それぞれ違う甘味だった。

クレファの実は、柿に近い食感だが栗に近い味でなんとも不思議な果物で、カキハの実はミカンの様に皮を向いて食べる果物で蜜柑よりも酸味があるが甘みも強いため丁度良い果汁たっぷりの果物だ。


2種類の果物を食べて種が皿の上に残されるのを見てピンとくるものがあった。

錬金で融合の魔法陣使って色々な種を融合させたらどうだろうか?と。

その考えをエリナさんに相談すると、融合がどの様に行われてるのか分からないのでハッキリと言えないが新しい植物が産まれる可能性はあるとの回答だった。

それを聞いた俺はエリナさんと共に市場に行き色々な種と果物を買い訓練をしている皆に振る舞った。

その後、エリナさんと美味しそうな物が作れそうな種同士を選び融合していくと見た目が全く異なる種がどんどんと作られた。

うん。作った後で思ったけど、これはやって良かったのか・・・。まあ、エリナさんもワクワクしてるみたいだからいいか。


【シュン、私も色々と計算したので私が言う通りに種を融合して】


地球が種の融合に興味を示してきたので、地球の言うとおりに種を融合したら・・・なんだこれ?


サッカーボール位の種が出来た。。。これって種?


【フフン!私の計算に間違いはないから。その種をしっかり育てるのよ!】


「(あ、はい。)」


種の融合を終えた頃、辺りは暗くなっていたので明日に備えて寝る事にした。

次の日、辺境伯領は曇り空だったが拠点の方は晴天だった。拠点でブロンさん達と一緒に朝食を取っていると訓練をしているメンバーが疲れた顔をしていたので栄養剤など疲労回復に効果的な薬と傷を治すためのポーションを渡し家にも置いておいた。


朝食が終わるとブロンさん達は訓練で、ルールチェさんは錬金術で使う素材を採取しに外に出て行った。

俺とエリナさんは片づけを行いエルリーンさん達が来るまで家の掃除を行った。エルリーンさん達が来ると昨日作った種を植える場所まで移動してやることの説明を行った。


とりあえず地球の要望で作った種がどれだけ大きな気が育つか分からなかったので最初に植えてエルリーンさんに魔力を流して貰った。


「う~ん?芽が育つような感じがあるんだけど、この種を育てるには地に栄養が足らない感じがします。」


「栄養ですか?え~っと、腐葉土とか集めてきて土にいれましょうか。確か、エルフの森に腐葉土が沢山ありましたよね。ちょっと取ってきます。」


エルリーンさんを待たせて申し訳なかったので急いでエルフの森に行き腐葉土を集めてきた。それを土に混ぜて再度種を植えてエルリーンさんに魔力を流してもらうと先ほどよりかは育つ感触があるけど、やっぱりまだ足らないらしい。


「これでも足らなさそうですか・・・。う~ん。どうしましょうか・・・。」


種を育てるための栄養をどうしようかと悩んでいると地球から声をかけられた。


【シュン、私と出会った後に地下で手に入れた土はどう?】


「(あ~、そういやホームセンターで野菜を作る土とかを入手してたね。確かにあれなら栄養ありそうだもんね。)」


「エルリーンさん、ちょっとアイテムボックスに入ってる土を出しますのでもう少し待ってください。」


そう言って、俺はアイテムボックスからホームセンターから持ってきた土を混ぜで種を植え直した。エルリーンさんにもう一度魔力を流して貰うと種から芽が出る感覚がありいけますとの返答があった。


種の成長が見込めた事でエルリーンさん達が魔力を流すのに合わせてエルリーンさんに魔力を流していく。暫く流していくとゴゴゴという音と共に地球が作った種から芽が出て大地の栄養を吸い取りながらドンドンと成長していく。

俺は魔力を流しながらも成長を止めない木に目を奪われてしまった。なんという事でしょう。正に漫画で出てきそうな大木が出来てしまいました。

うん、エルリーンさんはちゃんとハイエルフになりましたよ。その後、俺とエリナさんが組み合わせを考えた種を植えて残りの種も植えてエルリーンさんのパーティーメンバーのエルフ達も同じように魔力を流して貰い新しい木々を生み出した。


地球が作った種は大樹に育ったがエルリーンさん曰くまだ成長過程らしい。

エルリーンさんは拠点に残っているハイエルフ達を集めて全員で魔力を注ぎ始めた。成長がある程度進むまで数日は魔力を注ぐ必要があるらしく、暫くは毎日注いでくれるそうだ。

本当にありがたいことです。


大樹以外の新しく植えた木は、次の日には実を付けたので念のため錬金の分析で確認して人体に毒になる成分は無かったためエリナさん達と一緒に味見したらリンゴに似た味でブドウの様な食感の果物やら、ブドウの味なんだけどイチジクの様に成る実だったり前世の記憶がある俺には不思議な感じになる果物が色々出来た。

俺以外の味見メンバーは各自お気に入りがあったようで種を植えて木々を増やそうという話になった。

エルフ達ってのんびりしているイメージがあるが、趣味人が多く趣味を見つけると没頭する傾向にある。そのため畑で野菜などを育てる趣味を持つ人や、釣りを趣味にする人などは身体能力の高さを生かして異常なまでに育てたり釣ったりしてくるため食料は消費しきれない程出来てしまう。

その都度都度アイテムボックスに保存しているが、入れることはあっても出すことが無いほどになってしまっているのが悩み種だ。


館でのんびりした日を過ごすごと数日。エルリーンさんから大樹に実が成ったと報告があり見に行くと何だろう俺の目がおかしくなったのだろうか?なんか大樹になっている実が薄っすらと光って見えるんだけど・・・。


「エルリーンさん、あの薄っすらと光っているのが実ですか?」


俺がそう聞くとエルリーンさんは良い笑顔をした。


「はい。あちらに見えるのが大樹の実です。アロンちゃん、大樹に登って数個取って来て下さい。」


エルリーンさんはアロン君に大樹に登って実を取ってくるように依頼した。するとアロン君はサルと見間違えるほど華麗に上り数個実を持って降りてきた。

分析で大樹の実を鑑定した所、おかしな結果が出てきた。


『大樹の実:栄養が他の果物に比べて数倍高い。食した者の身体が活性化し、細胞の若返りが行われる。』


うん、栄養価が高いのは良いとして、細胞が若返る・・・?これ大丈夫なのか???

その分析結果に疑問を持っていたら地球が話しかけてきた。


【ふふん!どうよ、私の計算結果は完璧でしょ。46億年の進化の方程式で計算した結果だからね!】


もう地球のドヤ顔が見えるようだった。


分析結果をエルリーンさん達に報告すると目の色が変わった。「ギンッ!」とい擬音が聞こえるくらい目の色が変わった女性たちは我先にと実を切り分けて味見し始めた。


大樹の実は小ぶりのスイカ程あり、梨の様な食感で瑞々しく甘酸っぱい味で何個でも食べれそうな位の美味しく。地球曰くお酒に出来る果物だそうだ。


若返り効果は食べた量が少量でも効果覿面だったらしく気になっていた目尻の皺などが消えたと喜び合っていた。

エルフだけでなく他の種族でもどれだけ効果があるのか確認したかったため、ブロンさん達におすそ分けとして大樹の実を食後に出したら美味しい美味しいと言ってパクパクと食べていた。

よく観察しなくてもブロンさんの見た目がハッキリと分かるくらい若返った事に驚き、大樹の実の効果を話すとここでも女性たちが我先にと確保を行っていた。


ブロンさん達に訓練の事などを聞きながらも女性たちは果物を食べまくっているのを見て、前世も今世も女性は美に対して貪欲になるのだな~と思った今日だった。


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