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ペンタグラム  作者: はるひぶ いえん
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地上への脱出

前世の家を出て、気づいたが牙狼族の時より夜目が利くみたいだ。進化前の時は3メートル位しか先が見えていなかったが今は100メートル先も見えている。


確かに、進化後のスペックは常軌を逸していそうで怖い。。。



俺は少し歩いたところで開けた所を見つけ自分の身体能力がどれほどなのかを確認するため前世の記憶にある準備運動を始めた。


手足を伸ばし、屈伸、足首伸ばしなど丁寧に体を動かしたあと、広場を軽く走って体を温めた。


まずは軽くジャンプしてみると5メートル位飛んでしまった。。。


5メートルの高さはおおよそ家の2階ぐらいを想像してもらうと分かりやすいだろう。そう子供のころ2階から飛んでみようとして地面に激突して泣いた記憶はないだろうか?よく映画やドラマで2階の窓から飛び降りるシーンなどあるが落ちどころが悪ければ骨折をしてしまう高さである。



「えっ?!うわ、ちょっと。」という言葉が終わるころズン!という音と共に地面に着地した。


「軽くのジャンプで凄く飛んだけど、どーなってんだ俺の体?飛んでしまうのは仕方ないとして、着地がすんげー怖いんだけど・・・やっぱ一度本気でどれ位出来るか確認しておく必要あるよな?」


そう言うと俺は足に力を入れ本気でジャンプをしてみた。ブアッ!一瞬で上空20メートル位まで飛び上がった。


「あれ?この高さってまずくない?明らかに火曜サスペンスで最初の殺人が起こるビルから落ちる時の高さっぽい感じだけど・・・」


マンションの7階建ての屋上当たりが大体20メートル位だ。そこから頭から落ちれば確実に頭から血を流して死ぬであろう。俺は何とか体がぶれて頭から落ちないようにバランスを取りながら落下し、ドスン!という音を鳴らしながら膝を曲げ衝撃を拡散した。


なんと普通に着地してしまったのだ。骨折位覚悟していたがすぐに立てる程何の影響もなかった。俺は自分の体の異常さを徐々に認識してきて近くにあった石を左手で握るとバキッといって石が砕け散った。


「あ、うん。俺人間じゃないわ。。。でもこの世界の人間はどの位の力を持っているんだろうか?今の俺くらいなのかもしれないな!」と現実逃避を始めていると、【この大地に住んでいる人型は地球の人間とほぼ同じ位のスペックだよ。そりゃあ、魔獣とかがいる世界だから多少こっちの方が力があるけど。】という回答が返ってきた。


うん。やっぱり俺異常生命体だわ。確かに地球や木星、土星に改造されたんだけど、この身体能力は異常すぎるだろう。


【えっ?まだ能力は完全には目覚めてないけど?だって、私たち10惑星分も宿れる体なんだからこの程度じゃないよー。】


一度、地球と小一時間話し合いを持たないといけないかもしれないと考えていると、【ねー、ところでさ何時まで裸で暴れているの?】と地球が声を掛けてきた。



そう俺は進化前は牙狼族だったため裸に対して抵抗はなかったのだが、進化後に人型になったことにより前世の記憶から羞恥心が込み上げてきた。


「うわあぁぁぁあああああっぁあぁぁぁぁぁ・・・〇ん〇んがブラブラしてるぅぅぅぅぅ~。」と大声で叫んでしまった。。。


周りに誰もいないのだが、羞恥心のため大急ぎで前を隠した。俺は大急ぎで前世の家に戻り着れる服を探してみたがどれだけの時間が経っているのか分からないが布地の服はすべてボロボロの状態のものしかなかった。


前世の家で服を探すことを諦めた俺は仕方なく地球に対して「何か服くらい一緒に作ってくれてもいいのに。」とか愚痴を言いながら出口を探しながら裸で歩き始めた。


暫く歩くと朽ち果てた某大型ホームセンターを見つけたので、中に入るとやはり他と同様にボロボロの木材とかが並んでいた。


俺は何かの肥料か何かになると考え使えそうなボロボロの木材や土をアイテムボックスに入れまわった。ハンマーなどの金具も殆どが錆びて使い物にならなさそうだったが、多少はまだ使えそうなものも見つかりアイテムボックスに入れておいた。


紙袋に入っていた何かの種が零れたのだろうか、この暗闇の中で何かしらの進化を遂げたのか良くわからない植物が育っていたため、地上に出てから育てると食べれそうな植物になるかと思い土ごと収穫しておいた。


一通り使えそうな物を集め終わった俺はホームセンターでは服自体はないのか見つからなかったため、服の代わりになりそうな物を探したが無かったため相変わらず裸のまま地上に出る出口を探して歩き始めるのであった。。。




□□□□□ □□□□□ □□□□□ □□□□□



【ねえ、ねえ。そういえば君なんて呼べばいいの?】木星は俺に話かけてきた。


「うん?俺の名前?う~ん。。。牙狼族の時は名前なんて無かったし、前世の俺の名前を使うのも何か気が引けるからな~。どうしようか。。。」


俺は頭の中で今世で生きていく名前をどうしようか悩み始めるのであった。




前世の名前・・・せっかくなので違う名前がいいと思うからパス。


漫画などで使われている名前・・・今世では知っている人もいないだろうから良いんだろうけど自分の中で恥ずかしい気持ちになるなぁ~。


偉人の名前・・・恐れ多くてダメ。




【んじゃ、前世の名前を捩るか読み方を変えるかすれば?】地球からそう提案をうけてピーンと閃いた。前世の名前では春の文字があるので、

ハル!・・・う~んちょっと違うな~、シュン!うん、シュンにするか。


「シュンと呼んでくれ。今世ではシュンと名乗るよ。」


【おっけー、んじゃシュン。今シュンがいる辺りに魔黒石が埋まっているぞ。魔黒石は鉄より硬く加工もし易いため幾つか採掘することをお勧めする。シュンのスペックなら道具を使わなくても掘ることができるから。】


木星が採掘で良いものが手に入るとの事なので、俺は抜き手を横の壁に突っ込んだ。


ザクッ!すんなりと自分の手が壁に入りこむ光景に唖然としながらも突き刺した手を下方向に向けながら壁を搔き出した。まるで砂でできた山の様にあっさりと壁が削た。俺は何度も繰り返しながら掘り進めると一際黒い塊が姿を現すと木星が【それそれ。それが魔黒石だよ。そして、そんな適当に掘り進めるのではなく、魔法である程度位置を確認した方が効率いいからね。】との事。


俺は体全体から魔力を放射して魔黒石がある箇所を見つけるイメージで魔法を発動する。そうすると魔黒石がある箇所がどことなく分かり採掘作業を効率よく行う事ができる様になってくるのであった。


[採掘結果]

 魔黒石、銅鉱、鉄鉱石、宝石(原石)、獣血石(魔獣の血が地中深くに溜り結晶化したもの)


うむ。この魔黒石とか鉄鉱石とか結構集まったけど、鍛冶師とかっているのか?ってか、ここどこか分からないから人がいる所が分からないんだけど・・・そしてまだ裸だし。。。


この世界の人が裸族だったら良いんだけどな・・・そんな訳ないか。


採掘を終わらせた俺は「ぐぅ~」というお腹の音で自分が何も食べていない事を思い出し、急いで出口を探すために走り出した。


しかし俺時速何キロ位で走っているんだろうか?周りの景色があまり変わり映えしないため自分がどれ位の速さで走っているのか分からないがジャンプの時の常識外れを考えると時速80km位出ているのだろうか?そんな事を考えながら暫く走っているとどこからか風の音が微かに聞こえた。


俺は立ち止まって風の音がどこから聞こえてきているのか聞き耳を立てると、壁に亀裂を見つけ近寄ると風の音がそこから聞こえてくるのを確認した。


俺は亀裂の先を確認するため壁を思いっきり殴った。「ゴバァン!」という音と共に壁に穴があき、中を覗いてみると狭いながらも人一人分進めそうな穴があり何とか通れそうな道を見つけた事に俺はホッとし這って風が来る方向へ向けて進むのであった。



前世では狭いところが苦手であったが今はあまり気にならない事を不思議に思いながら這って進む。何時間位たったのだろうか?狭い通り道を抜けると少し開けた通りに出た。そこから少し先に日の光が薄っすら差すところが見えた。


暗闇の中にいたせいか時間の感覚がおかしい。獣魔の森から蟲の谷に落ちて何日が経つのだろうか?あれから食事を一切取っていない。水は途中壁から流れているのを飲んでいたので助かったが俺は何日食べなくて平気なんだろうか。ただ、「腹減った・・・」


そう呟きながら日の光が見えた上方向に向かってボルダリングを開始する。驚異の身体能力で進み自分の体が通れない箇所は手刀で岩を削ったりしながら無理くり上って行き何とか地下からの脱出に成功するのだった。

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