ハイエルフ
ある日、私たちエルフの村に疫病が発生しました。
私も疫病に掛かり起き上がれない日々が続いた時に、村の近くでゴブリンが見つかったと噂が流れてきました。
村の戦士たちがゴブリンを探しに行き、カルーゼさんが一人の人族を連れ帰ってきました。
その人は村の戦士たちが苦しめられたゴブリン達を撃退し、さらに私たちを苦しめる疫病を治す薬を作り出し病を癒してくれました。
病が癒えた私は村長の娘でもあり、お礼の挨拶をすると「いえいえ、元気になったようで良かったです。え~っと、申し訳ありませんがどちら様でしたでしょうか?」と返答が返ってきました。
それが私とシュンさんの初めての出会いでした。少しあっけに取られたのが印象的です。
シュンさんは本当に不思議な方で、錬金術など高等技術を習得されているのに着ている服などボロボロでそういう事に頓着されない見たいでした。
私たちは疫病を癒して頂いたお礼に服をプレゼントすると、とても嬉しそうにして可愛らしい一面を見せてくれました。
お父様とカルーゼさん、テイルさんが話し合いをされて、シュンさんの住んでいる所でエルフ族に伝わる魔法で植物を育てて恩返しをしようと決められました。
私はそのメンバーに加えて貰えるようにお父様にお願いをしていました。
後から思い直しますと少し積極的になっていて赤面してしました。
シュンさんの住んでいる所に向かうのはカルーゼさんと私、そして旅を経験させるためにアロン君とシュテーナちゃんがメンバーに選ばれました。
旅は順調に進み、シュンさんの住んでいる所に着いてみますと物凄い城壁が私たちを迎えてくれました。
私たちはその城壁を呆けながら見ているとシュンさんは城壁の中へ案内して頂きました。
話を聞いてみますと、この城壁の中にはシュンさんしか住んでいないらしく、ここに植物を育てて暮らしを豊かにしたいそうです。
これだけ広いと私たちの村人全員でやっても1割も植林できないでしょう。
私たちは植物を育てる計画を話し合い植物を育て始めました。シュンさんは私たちを海に連れて行って頂きました。
初めて見る海は想像していた以上に広大で全てを包み込むような暖かさを感じました。
あのカルーゼさんが普段では見れないほど燥いでアロン君と遊んでいる姿が微笑ましかったです。
シュンさんの拠点に着くまでにお話しした錬金術を教えて頂けるという事を守って頂き、シュテーナちゃんと一緒に錬金術の基礎を習いました。
錬金術は私が想像していた以上に難しく、シュンさんがお手本としてあっさり作られていましたが私たちは失敗ばかりでした。
でも、シュンさんはそんな私たちに幻滅せず励ましたりコツを丁寧に教えて頂け、成功した時はとても嬉しく生意気ですが、私も錬金術士に一歩近づいたのだと思えました。
そんな日々を過ごしていた時、シュンさんが私たちの植物を育てる作業を見学したいとの事で私の作業を見学されてたのですが、お手伝い出来る事は無いですか?と話を頂いたので、私たちがこの魔法を練習する時に行う方法を提案してみました。
シュンさんが私の肩に手を添えて魔力を流し始めました。
シュンさんから流れてくる魔力はとても大きくて暖かで、優しい気持ちが体を満たしました。
少し恥ずかしいのですが、シュンさんに包まれている感じで今思い出しても顔が赤くなりそうです。
私は植物を育てる魔法を大地に流していましたが、シュンさんから流れてくる魔力はそれ以上で強制的に大地に魔力を放出する感じになりました。
暫く魔力を流していると自分の体が熱くなる感じがしてきました。私は目を瞑っていたので気づかなかったのですが、体から光が放たれていたみたいです。後でカルーゼさん達が同じことをした時に見ましたが本当に光っていました。。。
シュンさんからの魔力が止まったので私も大地へ流す魔力を止めて立ち上がるとシュテーナちゃんが「エリナさんなのですか?」と聞いてきました。私は頭の中に?マークが浮かびましたが「ええ、シュテーナちゃん。私ですよ。」と答えました。
私自身何を聞かれているのか分かりませんでしたが、カルーゼさんがハイエルフの様だと言ってきました。
言われて気づいたのですが、体に宿る魔力が大幅に増えていたのです。
カルーゼさんやアロン君、シュテーナちゃんが私と同じようにシュンさんに頼んでハイエルフになるのを見学しましたが本当に不思議な現象でした。
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私たちは自分の能力が変わった事は認識していましたが、どこまでの向上したのか確認を行うよう話し合いました。
その間シュンさんは海へ行って夕飯の食材を仕入れに行って頂けるようです。
申し訳なく思いましたがカルーゼさんの言われている事も正しいため私たちは能力の把握を行いました。
腕力の計測では、今まで持ち上げる事が出来ない様な岩を持ち上げてしまい、私自身も固まってしまいました。
能力を計測し終えた私たちは総評で3倍以上の能力が向上している事を認識しました。
魔法もエルフが使う魔法の他にシュンさんから見せて頂いた魔法書に書いてある風の魔法と水の魔法が発動しました。
ハイエルフになる前はどれも発動しなかったのですが、2種類も使える様になってしましました。
本当にビックリです。
弓を使っての計測も行いましたが、そこで事件が起こりました。
カルーゼさんとアロン君は自分の能力が上がっていることを認識していましたが、いつもの通り弓を引き絞ったようで弓が壊れていました。
「「ああぁぁ!」」
二人が同時に声を張り上げました。カルーゼさんに至っては長年愛用していた弓が壊れた事で放心していました。
私たちの能力把握が終わる頃、シュンさんが戻ってこられました。
シュンさんは海で取れた魚を調理して私たちの生まれ変わりを祝って頂けました。カツオという魚を初めて食べましたが独特の香りがあり、部位によって脂が乗って濃厚な味がして美味しかったです。
シュンさんが合う調味料が塩しかないのが悔しいと言っていましたが私は塩だけでもとても美味しかったので満足しました。
その食事中に私たちの能力と弓の話をした所、シュンさんが蟲の素材を使って弓を作る事を提案してきました。
シュンさんは前に蟲の素材を使って簡単な弓を作った事があるらしく任せろと言っていました。
その日の錬金術の授業は無理をせず休みにしますか?と言われましたが体に流れる魔力が有り余っていたのでお願いしました。
昨日は半分くらい成功していたのですが自分の魔力が上がったことで魔力制御が上手くいかず失敗が続きました。
ただ、魔力量が上がっているため何度やっても魔力切れにならないため夜遅くまで練習してしまいました。
そんな私たちにシュンさんは付き合って頂き本当に感謝しかありません。
シュンさんは夜の内に干していた蟲の素材を使って弓を作っていました。素材を見る限りあれで弓が作れるのか不安になりますがアロン君は大変燥いでいました。
私たちは植物が育っていたので、実を付けやすくする魔法をかける様に話し合い分担して魔法をかけていきました。
魔法をかけ終わり家に戻ってきた時、シュンさんはそれぞれの弓を完成させていました。
カルーゼさんとアロン君の弓は大きく接近戦でも使える様に工夫されていました。
私とシュテーナちゃんの弓は軽くて頑丈に作られていて、普段使っていた弓より使いやすく威力と距離が大幅に向上しました。
シュンさんに出来ない事はないのでしょうか?不思議でなりません。
私たちは恩返しを仕切れるのか少し不安ですが、恩返しを仕切れるまで一緒に居られるので・・・




