地底湖
「「「「だい〇もん〇だすとぉぉぉぉぉぉ!」」」」
・・・俺はこの光景に絶句していた。
デスロックバイパーの特殊種を倒すために特殊種を凍らせるために放った氷結系の魔法をイメージしたら聖〇士の技を出してしまったわけだが。。。
それを見た女性陣が目をキラッキラッさせて俺の真似をしだしてしまったのだ。
俺が使っている場面を直接見た事により彼女たちのイメージはしっかりしたものになっているため威力は低いながらも氷結系の魔法として発動していた。
うん。まさしくテレビで見た場面に似てるよ。
車〇先生ごめんなさい。
何度か氷結系の魔法を放ったあと魔力が少なくなってきたため練習を取りやめたようだが、新しい魔法に物凄く喜んでいた。
鳳〇天〇も教えるべきだろうか・・・?
炎の鳥が飛ぶイメージだぞ!
生命活動を停止した特殊種とデスロックバイパーたちをアイテムボックスに仕舞い周りを見渡すと、俺たちが来た穴と反対側にもう一個穴が開いていた。
この穴がどこまで続いているか分からないし時間的に夜になっていると思われるため今日の探索はここまでとしてゴーレムを作り出し、俺らが居ない間に奥の穴から何か来ても良い様にしておく。
ギルデイさんにガルルスに穴が続いていて、探索をするが今日は広場で休むことを伝えて貰う。
ギルデイさんが戻ってきたので、俺たちは移動ドアで拠点へと戻った。
翌朝、心地よい眠りを邪魔する声が拠点全体でこだまする。
「「「「「だい〇もん〇だすとぉぉぉぉぉぉ!」」」」」
俺はガバッと上半身を起こし外から聞こえてくる声に頭を抱える。
俺が部屋を出ると同じタイミングでエリナさんも部屋を出てきたので朝の挨拶を交わすと俺の顔をみたエリナさんが愛想笑いで答えた。
朝っぱらから俺の中二病を抉ってくる声で起こされたことに同情したのだろう。
顔を洗って歯磨きをしてから家を出てみると、シュテーナちゃんとルールチェちゃんが一緒になって魔法の練習を行っていた。。。
お、おぅ・・・。
段々と聖〇士が増えて行っている。セ〇ンセ〇シズに目覚めているのだろうか?
ギルデイさんたち男性陣は魔法の練習では無く接近戦闘の練習を行っていたので俺の心は多少平穏を取り戻した。
俺たちが起きてきたのを見つけて全員が俺の前に並び朝の挨拶をしたので、俺も元気よく挨拶を返した。
それから少ししてブロンさん達が辺境伯領の屋敷から朝食を持ってやってきて全員で朝食をとった。
朝食の席でブロンさんに何か変わった事は無かったか確認するとアリテシアさん達が俺たちの戻りが何時になるのか聞きに来て、ついでにパンケーキを食べて行くくらいだった。
うん。平穏が一番だよね。
しかし、よくよく聞くと3日に一回やってきて食べているらしくチェシャさんやキンキスさんととても仲良くなっているらしい。
そして普段の仕事の関係上あまり運動をしていないようで3名とも少しふっくらとしてきたらしい。
よし。俺が戻ったら強制運動させてやるしかないな。
朝の会話が一段落すると俺たちはギルデイさん達を連れて探索の続きを行うため移動ドアでガルルス達の住処の山へと移動した。
ゴーレム達を見てみると何も起こっていなかったのでゴーレムを土に戻してから奥へ続く穴へと進んでいく。
デスロックバイパーが作ったと思われる穴は一本道でどこまでも続いていた。
1時間位だろうか?周りが暗く時間経過も分からなくなるためどれ位歩いたのかはっきりしないがチャポチャポとお風呂の水を手でゆっくりとかき混ぜているような音が聞こえてきた。
俺たちは気を引き締めて慎重に歩いて行くと東京ドーム何個分?って思う程広い空間に出た。
その空間の8割は水で埋まっており、地底湖と呼ばれる空間が広がっていた。
俺は光球を何個も放って全貌を確認すると壁面がキラキラと光り幻想的な光景が目に入ってきた。
ここに来た全員が感嘆の声を上げて暫くその光景に感動していると前方の水の中からチャポと音が聞こえてきた。
俺たちは即座に戦闘態勢を取り音がなった方へ目線を向けると真っ赤な光が二つ俺たちに向かって光っていた。
ここに来るまでに出会ったデスロックバイパーの目は黄色かったが目の形というのだろうか、それはとても似ていた。
赤い目が俺たちを見つめて暫く経つとまたチャポンという音がして赤い目が見えなくなった。
水中へと潜って行ったのだろう。そのままこちらへと来ないのであれば放置でいいだろうがデスロックバイパーは土系の魔物のため水は苦手だと読んだ記憶がある。
そうすると先ほど見た赤い目はデスロックバイパーではないのだろう。目の色も違うしね。
俺たちは暫く様子を見ていたが動き出す気配も無かったため戦闘態勢を解いて地底湖を探索する。
とりあえず水辺の近くには寄らず天井や壁などを注視しながらひたすら歩く。
俺たちが地底湖に来た道以外には天井に小さな亀裂があったので、あそこからデスロックバイパーが落ちてきたのだろう。
または、この辺りに昔っからいたのだと思われる。
では何故あんな所に移動したのかと考えると先ほど見たあの赤い目が怪しいだろう。
そんな事を考えていると水辺を注視していたレイソンさんが声を上げた。
「シュンさん、先ほどの赤い目をしたやつがきます!」
全員がその声に反応し、即座に戦闘態勢を取るとこちらに向かって水面に3つの線が浮かび上がった。
やっぱりさっきの一匹だけではなかったか。
陸地へと来るのを待っていると3本の線の奥に何か巨大な物が浮かび上がってくる。
ザバァ!という音と共に3本の首を持った四足歩行の怪物が現れた。
「ヒ、ヒュドラっだ!」
レイソンさんは水中から現れた怪物の名前を叫んだ。
どうやら前世でも有名だったヒュドラらしい。水草を纏っているが首から先は蛇なのだが、あの胴体は何なのだ?
トカゲに似た皮膚感だが体型的には亀の甲羅がないバージョンと言ったらいいのだろうか?
うん、俺の語彙力が無いのが悔やまれる。
俺たちはヒュドラを囲むようにして俺がヒュドラの前に立ちエリナさんが俺の後ろで援護、男性チームが左側、女性チームが右側から攻める様に指示を出す。
すると3個ある顔がそれぞれの方に向き俺たちを牽制する。
徐々に距離を詰めていく。緊張感が高まるなかフェイントをかける様に大きく一歩踏み込んだ後すぐに後退すると俺がいた位置にヒュドラの首が3本とも通り過ぎた。
おい!一個ずつが相手するんじゃねーのかよ!
ヒュドラの野郎もやりやがるな。
しかも左右から来た首のスピードも思った以上に早かった。
ギルデイさん達が安直に攻めていたら大打撃を食らっていただろう。ヒュドラの攻撃を見たギルデイさん達は慎重に行動すべく一度距離を取っていた。
良い判断だ。
カルーゼ達との訓練によってより強い力を手に入れた事によって魔物に対して侮るようになったかもしれないと思ったが全くそんな事は無かった。
どっちかと言うと俺の方が侮っている行動をしている気がする。
反省だな。反対にギルデイさん達を見習うべきだ。
それから俺たちは一斉に攻撃したり波状攻撃をしながらヒュドラを翻弄する。
しかし、このヒュドラは戦闘慣れしているのか分からないが思った以上に戦いが上手い。
30分程戦闘を戦闘をしているが均衡が崩れる気配がない。
さ~てどうしたものかな。。。




