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第9話:6420日前……和歌山県1

甲賀忍者を裏切りはしたが、それでも忍びの仕事は入ってくる。

いや、戦国時代などであれば、伊賀・甲賀・風魔と流派や指揮系統が別々であったが、今は統領が忍者たちをまとめている。

もちろん、それに従わない者も存在するが、そういった者は抜け忍とされ、記憶を消されるか、最悪討伐命令が下ることもある。

そのため、統領から、仮面の男が和歌山県に出現したと知らされたのは意外だった。

和歌山県の竜神村……仮面の男が山にこもって、なにやら企んでいるという情報があった。この地にも、空間転移で移動することができた。



竜神:リュウジン

龍宮に住むとされる龍。

水神や海神とされ、海に囲われた島国日本では各地で祀られている。

前に行った竜王町もそうだが、竜や龍と付いた地名の場所では、実際に魔力や妖力とも異なる不思議な力が流れている。



和歌山県の龍神村と奈良県の間にある山の山頂で、仮面の男が黒タイツの軍団を率いて修行をしていた。

和歌山県で一番高いその山に近寄る者は少ないというのに……忍びの情報網には恐れ入る。

「さあ、特訓!特訓!!ちゃんと修行しないと、僕たち宇宙忍者軍団の術は受け継げないぞ!」

そういえば、仮面の男は、忍者を名乗っていたな……

宇宙の忍者か……地球に忍術を伝えた者たちとは別の存在だろうが、そういった伝承がある以上、宇宙に忍者がいたとしても何の不思議もない。

しかし、仮面の男が宇宙人だったとは……確かに、寺つつきも半魚人も、これまで地球で出会ってきたものとは姿が違った。

宇宙妖怪とでも呼ぶべき存在なのか?いや、そういった宇宙生物が地球で適応した姿こそが妖怪なのかもしれない。

まあ、そこに興味はあるが、まずは仮面の男をどうにかするべきか、まだ仮面の男の方はこちらに気付いていない。

オレは、鎖分銅を投げ、仮面の男を縛りあげた。

「クッ!ホントしつこいな、また貴様か!おい!早くこれをほどけ!!」

仮面の男は、鎖分銅で手足を縛られ大木に吊るされている。

黒タイツの部下たちに助けるように行っているが、こんな雑魚どもではオレの相手にもならん!

オレは、封魔矢フウマヤを使い、黒タイツを仕留めていく。

大木に近付こうとする枝に登ろうとする黒タイツを刀で斬り捨て、枝から枝に上から狙う黒タイツをクナイで撃ち落とす。

そのとき、仮面の男を吊るしていた大木が倒れる。大木には斜めに斬られた痕がついている。

そこには、ボロボロに傷付いた巨大な顔の龍がいた。

「お!?忍龍テツテツ・ソードドラゴンじゃん!そっかそっか、荒れくれ者のお前が、こんなになってまでボクを助けに来てくれるなんて…………え?違う?ただ、傷を癒しに来たらいた?竜神のエネルギーの流れるここなら、力が取り戻せると思った?……バカだな。そんな力なんて、魔力で動くお前には合わないよ。いや、お前には色々と改造を施してきたから、取り込めないこともないのかな……でもまあ、これでよくない?えい!肥大身の術!」

大木が倒れた勢いで鎖分銅がほどけていた仮面の男は、自分の仮面の欠片を巨大な顔の龍に入れ込もうとする。

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