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プロローグ:1975年11月某日

オレの名は一騎イッキ

1975年11月某日、風魔フウマ忍者の流れを汲むオレは、封魔フウマの作業のため、大阪の通天閣近くにいた。

最近、通天閣に向かってムラサキの光が空に向かって放たれていることと、その光に巨大な魔のエネルギーが含まれているという情報を受けたオレは、調査を行うが、あいにくの雨。

たこ焼きを食べながら空を覆う黒雲を眺めていると、黒雲がムラサキに光った。

「……確かに、これは魔の力!見た感じだと悪魔の力か……」

オレは、通天閣へとジャンプした。

オレの主な武器は、破魔矢ならぬ封魔矢フウマヤ

通天閣の頂点に登ったオレは、迫る光に向かい封魔矢フウマヤを放った。

矢はムラサキの光を吸収しながらそれを動力に変え空を上っていく。

矢はだんだんと黒雲も吸い込んでいく。

「あれすらも魔力の塊だったか……」

「貴様ー!何をしている?」

通天閣の頂点いたオレに上に声をかけてきたのは、奇妙な巨大な仮面を着けた男だった。

顔こそ仮面で隠されているが、体は黒い全身タイツのようなスーツに包まれている。

「貴様の矢のせいで、ボクの作戦が台無しだ!」

「誰だ、お前は?」

「そういうのは、自分の事を明かしてから問いかけるものだ。」

仮面の男は、そう言いながらこちらに近付いてくる。

「そう言うのならば!」

オレは、封魔矢フウマヤを仮面の男に向けた。仮面の男は、足を止める。

「最初に何をしているのか聞いたのはお前の方だ!」

「…………なるほど。ボクの名前は、忍者仮面ライジュウ・クライ!……この塔に悪魔の力を集めていた!」

コイツ、ホントにちゃんと名乗りやがった……忍者……仮面?だが、忍者と名乗ってはいるが、名前から察するに正体は雷獣ライジュウ。だとすれば、あのムラサキの光は……

「このムラサキの雷を使ってな!」

やはり、雷だったか……オレは、ライジュウ・クライの言葉とともに、再度、空に矢を放った。

矢はムラサキの雷を吸収し、黒雲も完全に消し去った。

だが、ムリな姿勢から矢を射ったため、雨で濡れた天井に足を滑らせ、通天閣の真下へと落下した。

「ふんっ!堕ちたか……ボク、知ーらないっと……この高さからなら普通の人間なら助からないだろ。さて、あやがついたから作戦を変えるか……」



雷獣:ライジュウ

落雷とともに現れるとされる妖怪で、本来は東日本によく現れるとされている。

伝承では、元々落雷自体が空の上の動物が地上に堕ちる現象と思われていたため、地上世界の獣から連想されるものが多いが、様々な姿での伝承かあり、伝承ではこれという姿が決まっているわけではない。

実際の雷獣は雷を操る能力を持っていたわけか……そのために落雷と同時に姿を表していたと……

しかし、妖怪が何故、悪魔の力を?

そもそも、アレはオレたちがよく知る妖怪なのか?それにしては、魔力の質も異色だった……

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