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フラグは突然に⑤

なんとか生きてます

「蓮くん鋭いわね。


確かにフラグが立ったからには結果は2択しかない。

因みに私はマガ◯ン派よ。」


いや、あんたが何派とか聞いてねぇよ。


「でもね。もう一つあるのよ。

フラグが回収されもせず、折れもしない結果が。これが凄く問題なのよ。だから蓮くんを呼んだの。」


2択以外の結果って事はつまり…どっちでもないってことだよな。てことは…


「まさか、そのままって事じゃねーよな」


「蓮くん。ヤバイわね。大当たりよ!!」


パチパチと手を叩くセレーナだが、俺はそのテンションに追いつけない。


「フラグがそのままってどういうことだ?さっきの死亡フラグとかは2択しかないだろ?」


「そうね。死亡フラグはほぼ2択よ。回収かフラグが折れるか。


だけどフラグの中にはそのままになってしまうフラグが多くあるの…例えば魔王討伐とかがその最たる例ね。」


「魔王討伐フラグ…って事は勇者とかがフラグ立てるのか?」


「そうよ。例えばエクスカリバーを抜いたイケメンがいたとしたら??」


「勇者誕生。」


「そこは魔物に苦しめられている人間の国。エクスカリバーを抜いたイケメンは王宮に呼ばれたとしたら?」


「魔王ルートきたな。」


「王様から勇者に魔王討伐の命が下りたとするわ。此処で魔王討伐フラグが完全に立ったわよね。そしてここからが問題なの。」


「なんでだよ。魔王討伐フラグ立ったなら倒すか負けるかしかねーだろ。」


大体、勇者が勝つフラグだが、フラグはあくまで結果の可能性だとしたら負ける事もあるだろうが、結果は2択だ。


「蓮くん。其処は魔法の世界なのよ。そして討伐って事が重要なの。

例えば勇者が魔王を討伐したと思っていたけど、魔王が封印されたまま生き残ってたとしたら?力を溜めてそして魔物は生み出されなくなっただけで存在するとしたら。」


「魔王の討伐は出来てない…な。」


「封印が何千間も続いたとしたら?


フラグは勇者が立てるけど、フラグ自身は魔王討伐の様に目的がある場合はその目的となる対象者にも立つの。


勇者に殺されるというフラグが。勇者個人のフラグは本人が死んだ時点で折れるのだけど、勇者に殺されるフラグは『勇者』に対してのフラグだから、消える事はないのよ。勇者は現れ続けるものだし。」


「じゃあ、それが、ずっと回収されないわけか。」


「そうよ。其れにこんな場合もある。

勇者が人間ではない場合、長寿種の場合よ。この世界では長寿種が沢山いるの。その長寿種の勇者の場合、フラグの回収までに何千年もかかる事があるの。」


「それは…きつい。」


母を探してうん千里ではないが魔王探して何千年とかは勘弁だろ。海外ドラマなら何十シーズンもありそうだ。


てか魔王強いのか隠れるのがうまいのか分からないが千年単位はお互いに嫌になるだろ。


「そして、この長期間回収、および折れなかったフラグは因果律に大きな影響を及ぼすの。」


おお、フラグとかフランクな話題からなんか哲学的な内容になってきたぞ。

大丈夫か俺の頭!


「簡単に言うと、原因から結果が生まれるでしょ?これが因果律。物事は何かしら原因があって結果が生まれる。


フラグはその結果の予想であり道しるべなの。


だから達成されるか破壊されれば因果律は狂う事なく正常でいられる。其処で一つの因果が終わったのだから。



でもフラグがそのままだと、結果が訪れない予想が新たな結果を生み出そうと運命を狂わせ、因果関係を乱すの。


短時間なら良いのだけれど何千年もなるとそうやってフラグ自体がおかしくなって因果律を乱してしまうのよ。


この世界は特にずっと回収されてないフラグがあるから危ないの。しかもどんどんそれが生み出されてる。」


うん!よくわかんない!でも因果律ってのか関係している事が分かった。


「因みに、因果律がおかしくなるとどうなるんだ?」


「そうね…雨が降って雲になったり、卵から鶏が生まれたり、突然世界が消滅する事もあるわ。」


「ファッ?!最後だけなんかフィーバーしすぎだろ!」



「ま、良いんだけどね。」


「良いんかい!!!世界滅びてまうのに良いんかい!!」


俺のツッコミにセレーナは唇を尖らせ不貞腐れる。


「私、神じゃないし。1つの世界が滅びてもその担当じゃないから知らないわ。」


えっえぇぇぇ?!

世界1つ無くなるってこんなに軽い感じじゃないだろー。小学生じゃないんだから、もっとこう…責任持とうぜ。そして相手に優しく。この場合、世界に優しくだが。


「えー。もっと優しくなろうぜセレーナ…」


と此処で俺はあれ?とこの話のおかしい点に気付く。

フラグ放置だと因果律に影響を及ぼす事が分かった。なら世界が破壊されてもよいならそのままでも良いじゃないか。


するとセレーナの目つきが変わった。

俺はゾッとして思わず身構えてしまったぐらいセレーナの雰囲気が変わっていた。


「蓮くん。私はね。1つの世界は確かに滅びても意に課さないわ。


でもね。因果律の乱れや崩壊は他の全ての世界に伝播するの。」


その言葉を言った後、気圧された俺はセレーナが元に戻るのを感じほっと息をついた。

そして、その言葉を反芻する。

伝播、なら世界1つが因果律の乱れを起こせば他の世界へと広がっていくという事か。まるでウィルスのように。



なら、それなら…

俺はテーブルの上に置いてあるカリカリくんの入った袋に目がいく。


「完全に因果律がおかしくなってしまったらもう元には戻せないの。


蓮くんがいた世界も影響を受ける事になるわ。」





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