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『寺男と酒と仏様のプレスマン』

作者: 成城速記部
掲載日:2026/04/22

 あるお寺に、寺男がいました。和尚さんから用を言いつかり、庭の掃除から屋根の修繕から庫裏の整理から、寺のことは何でもしていました。和尚さんの何色のプレスマンがどこに何本しまってあるか、全部知っています。覚えてはいませんが。寺男には、一つだけ欠点がありました。お酒が大好きで、しかし大して強くはなく、飲むと歌ったり踊ったり暴れたり昔の話を長々したりつくり話としか思えない自慢話をしたりそのへんで寝てしまったりするのです。

 その日、寺男は、少しだけ飲みました。見事におかしくなりました。何だかわからないうちに寝てしまいました。夜中に目が覚めて、とても大きな仏様に見下ろされ、お前は酒さえなければよいのだが、と、悲しそうに言われたのを聞きました。朝になってみると、寺の大きな楠の根元に寝ていて、プレスマンが一本落ちていました。その日から寺男は、酒をほとんど断ち、寺男の仕事のほかに、速記の練習をするようになったのでした。



教訓:酒を飲むと失敗をするタイプの人は、何度でも同じことを繰り返す。そういう人に同情的な人は、同じタイプの人である。速記でも、書き間違いや読み間違いをする人は、何度でも同じことを繰り返す。そういう人に同情的な人は、同じタイプの人である。

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