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god's illegitimate child




ゼノムはルシアの刑務所へと送られた。

白いスーツの人間が沢山立っており、全員が一様にゼノムを睨んでいた


「早く入れ!!そこで昨日壊されたロボットのことについて話してもらうぞ。」

ゼノムは白い部屋に連れて行かれ、二つの机をゼノムと警察官の二人で挟んで座った


「昨日、お前が取り押さえられたあの場所で…お前は何をしていた?」

警察官は冷静ながらも、怒りを込めていた


「……」

ゼノムは黙ったままだった。


「そのまま黙っているつもりか!」

警察官は机を叩き、ゼノムを挑発した


「………」

ゼノムは依然として黙っていた


「話す気はないようだな…ならば、お前の左手にある謎の機械について話せ…」

ゼノムの左手にはエースのコアが握り締められていた


「おっ、お前まさか!それはS型のコアか!?」

アラリックのサインとSという文字からバレてしまったようだ


「渡さねぇ…絶対に…」

ゼノムは歯が砕けるほどの力で睨みながら言った


するとその時、ドアが開き、男が警察官に耳打ちをした


「少し席を外す…大人しく待っていろ…」

ゼノムを尋問していた男は部屋を出て行った。部屋には隅で記録係をしている男と二人だけになった


「俺は何も喋らないし、何も渡さない…」

ゼノムが誰もいない壁を睨みながらそう呟くと、誰かの声がした


「お前が…トロボットのガキか…テキーラのやつよりも随分弱っちいやつになったな」

記録係の男はそう呟いた


「……なんだてめぇ…」

ゼノムはその声がする方に体を向けた


「ああああ、またそーやって何でもかんでも突っかかる癖…あいつと一緒だよ…笑なつけーな」

男は片目の方に縦に切り傷のような物が大きく入っていた


「なっ、何笑ってんだ…俺はテキーラなんてやつ知らねぇよ」


「わかんねぇかぁ?お前や、お前の死んだ妹の先祖だよ…」

男がそういった


「先祖…?俺と死んだルーシーの?って死んだっ!?!?」

ゼノムはその発言に少し経ってから気がついた


「死んだってどういうことだ!!!?」

机を投げ飛ばし、男の方を見た


「そのままだ…お前の妹は実験の末、体がついていけなくなり死んだよ…」

男は、激昂するゼノムに構わず、冷静にそう言い放った


「お前かぁ?!お前が殺したのか!?!?」

ゼノムは男の顔面スレスレの壁を殴った


「俺じゃあねぇよ…」

男は真顔だった


「じゃあなんで知ってるんだ!」

ゼノムは殴った手を離さず聞き続けた


「それは俺も知らねぇ…ただ俺らとは相反する組織だ…」

今まで下を向いていた男は、ゼノムを大きく睨んだ


「じゃあ…お前は何者なんだ…!!」


「巷では…()()()()()と…」

男は落ち着いた態度でそう言い放つ


「神の落し子…?なんだそれは…?」


「とりあえず、この右手を下ろせ…話はそれからだ…」

と、男はゼノムの右手をポンっと叩いた


「無理だ…早くお前の事を喋れ!」

ゼノムはもっと右手に力を入れた


「お前は…もう少し頭を使え…」

男はため息をついて下を向いた


「話は終わりだ…早く席に着け…」


「はっ?何言ってんだ!」

その時、扉が開いた


「おい!小僧何してるんだ!早く離れろ!」

入ってきた男達はゼノムを取り押さえた


「離せ!!俺はまだこいつと喋ることがあるんだよ!!」

ゼノムは全力で抵抗したが、大人の力には勝てなかった

地面に倒されてしまった


「黙れ!!先程お前の刑が決まった!!」

その言葉にゼノムは男たちを見た。


「死刑だ!執行は明日。早く牢屋に来い!」

男はそう言った


「…!!お前らァ!!そうやって俺の妹も殺したんだろ!!!」

体をジタバタさせて、叫んだ


「何を馬鹿なことを言ってるんだ!早く来い!」

警察官はテーザー銃を取り出した


「無理だ!!お前らなんかの言うことなんか聞くかよ!!」

ゼノムは自分を抑える警察を殴った


「仕方がない…撃てェ!!!」

ゼノムの体は痙攣を起こし、体の自由が取れなくなってしまった


「く、クソ…が!!」


「今だ!!手錠をかけて、足首を固定しろ!」

足をガムテープでぐるぐる巻きにされ、台車によって運ばれてしまった


部屋を出る時、ゼノムは記録係の片目の男を睨んだ

男は高らかに笑っていた


「アハッハハッハッハ!小僧…牢屋で待ってろ…!!」



その頃、アリメカの化学省にて


白い白衣の眼鏡の男たちが、緑の液体が詰まったカプセルの前に立っていた

その中には人間のような物が浮かんでいた


「成功だ!!やっと…やっとアラリック様が生き帰りなさる!!」

男はそう高らかに言った


アラリックのコアはあの日回収されおり、今までアラリックを生き返らせるためにあらゆる実験が行われていた。

そして今日。いよいよアラリックを甦らせることができた


男は震える手で赤いボタンを押した。その瞬間、目の前のカプセルの扉が開かれ、緑の液体が床に流れ、至る所に飛び散った


「………?タルクか…?私はなぜここにいる…?」


カプセルの中の男はそう呟いた。その低く威厳のある声はアラリックの声そのものだった


「アラリック様!!我らがコアを回収し、生き返らせた次第でございます…!」

男は頭を下げて言った


「………」

アラリックは顔を自らの手をじっくり見た。そして、何も言わなかった


「ア、アラリック様??なぜそのような顔をされて…??」

タルクの目には、アラリックの顔はひどく暗く見えた


「神よ…なぜ私を再び、この地獄へと還したのだ…

醜い生物の現世を、戦争を、非現実を…」

そうアラリックは独り言のように呟いた


「な、なにを言っているのですか…?」

タルクはアラリックの様子を、怖がるどころか、不思議なものを見るように見ていた


そんな時、部屋の扉にはそんな二人とは対照的に、男が立っていた。

男は杖を両手で体の前に立てて、白い髪と白いコートを着ていた

「アラリック…神なんぞに毒されおって…」


センター分けで、リムレスメガネ(枠のない眼鏡)を掛けた顔には眉間が寄っていた


「ロ、ロムルス大統領…こんなところで何を…?」


白い男は、ロムルスと言うらしい。そして、アリメカの大統領らしい


「バカ息子を見に来てみたら…神なんぞと言いよったぞ…

誰がそんな風に育てた!!……あっ、ワシか。……って、そんなことはどーでもいいんじゃ!!」


杖を振り回し、憤慨している様子だった


「な、なに言ってんすか…」

タルクはロムルスの言ってることに呆れながら、アラリックの方へ眼を戻した

しかしそこにいるはずのアラリックの姿は無くなっていた


「え!アラリック様はどこに…」

タルクが周りを見渡すと、先ほどロムルスがいた扉付近に二人はいた

気のせいかもしれないが、アラリックの体の周りには葉っぱがたくさんついていた


「ジジイ…神を馬鹿にするくせに…自分は()()()()を贅沢に使いやがるじゃねぇか…」


「馬鹿かい…ワシのこの能力も…すべてはこの世を破壊するためじゃわい…決して神を肯定するもんじゃないわ…!!」


「そうかよっ…話したいことはそれだけかよ…早く帰ってくれ、今辛いんだよな…」


「そうか。言いたいことはこれだけだ…。お前が眠っている間のことはタルクにでも聞いてくれ…それじゃあな。」


「あぁ…あんたも気を付けろよ……なんかわからねぇけど。俺らアリメカとルシアの戦争が、より一層、過激化すると思うんだ…」


「………お前の言う通りじゃな…、その時に、私のような超能力を持った人間が狙われるのわかっておる…」


「わかってればいいんだ…あんたも死んだら、俺にはなんも残らねぇ…あんたが人造人間にでもなってくれたらいいのにな…」


「馬鹿な事言うな…じゃあ。」

と、ロムルスがドアに手をかけて部屋を出ようとしたとき、何を伝えようと立ち止まった


「これから出会う者に、心を乱すな。それが世界の約束だ。」

とだけ言い、部屋を後にした


「…ちょっと待て!!どういう意味だよ!」

アラリックは、服も着ないまま部屋を出ようとした


「ちょっ、ちょっと!まだ外には出ちゃだめですよ!!」

タルクが、アラリックを止めようと、一緒に部屋を出たがもうそこにはロムルスの姿は無くなっていた。代わりにその場には何かがひらひらと落ちていた


「葉っぱ…??」


「もう追うことはできない…とりあえず全員を呼べ。あのジジイの言うことなんか聞く意味なんかねぇよ」


「は、はい…」


そして、二人はいつも会議をしている、大講堂へと向かった


「おいアラリック。…生き返ったようだな。」

大講堂のドアには犬の被り物をした男が立っていた

遅くなってしまい申し訳ございません

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