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第9話 守る策

 今俺は少しだけ気分が悪い。

 

 なぜかと言うと頭に謎の声が聞こえてきてすっきりと起きれなかったからだ。


 しょうもないと思うかもしれないがこれは俺にとって重大な問題だ。


 とりあえず俺はベッドから起き上がり机の上に置いていたコートと手袋を身に着けた。


 そして部屋から出て長い廊下を歩く。


 どこに行けばいいのかもわからないがとりあえず廊下を歩く。


 歩いていればどこかにつくだろうから。


 歩きはじめて四分くらい経った頃後ろから声が聞こえてきた。


 誰の声かと思いふと振り向くとそこにはミールがいた。


「クロノさんおはようございます!」


「おはよう」


 走ってこちらに来ていたミールはようやく俺に追いつき隣に並び歩き始めた。


「そう言えばこれから六光(ろっこう)は会議室に集まって欲しいってサンドリーヌ様が言ってましたよ!」


 こんな朝から会議なんて何かあったのだろうか。


 もしかしたら昨日サンドリーヌ様がどこかへ行ったのとも関係しているとか。


「なら今から一緒に行くか」


「はい!」


 俺はミールより少しだけ歩く速さを遅めて先導させた。


「クロノさんどうしていきなり歩くのが遅くなったんですか?」


「気のせいじゃないか?」


「あれ、私まだ寝ぼけてるんですか…ね?」


 少なからず会議室までの道のりがわからないからミールに先導させているというわけではない。


 それから少し歩き会議室についた俺達は扉を開けるとそこには既にみんなが集まっていた。


「ミール遅いわよ」


「えへへ、ちょっと寝ぼけてたみたいで」


 あれ、お嬢さまは俺の存在に気づいていないのかな。


 嬉しいような悲しいような。


「これで集まったみたいだな。実はひとつ(みな)に伝えておかなければならないことがある」


 サンドリーヌ様はすごく深刻そうな顔で俺達に話し始めた。


「昨夜、クロノが絶界区(ぜっかいく)に偵察を行っている裏でどうやらファーリアス王国で怪しい動きがあったと絶界区(ぜっかいく)を監視している部隊長達から報告があった」


「怪しい動きですか。また何か企んでいるのでしょうか」


「その可能性は十分にある」


 最強がいっぱい倒されているのにファーリアス王国の国王は本当に懲りないな。


「となるとウチらは先手をうつべきってことになるね」


「無闇に先手をしても難癖つけられてこちら側が不利になるだけよ」


「ならやられるのを待てってこと?」


「端的に言えばそうね」


 どちらの主張も確かにと納得が出来る。


 もしこっちが先に攻撃でもすれば和解条件として領土または大金をせがまれる可能性だって出てくる。


 ならまだ相手の攻撃を待っている方が良いのかもしれない。

 

「怪しい動きがあったからと言ってここが狙われるとは限らないですしもし狙われたとしても私達もいるから大丈夫です!」


「ならばもしサンドリーヌ様が支配する領地の民が狙われたとしたら守りきれるのでしょうか? 私のテレポートでも各所に皆さんをお連れするのは不可能です」


 方向性が決まらないでいるとロバンがいきなり立ち上がり話し始めた。


「だったら狙われそうなとこに人を誰かしら配置しておけばいいだろ」


 確かにロバンの言った案が一番無難かもしれない。


 城の警備は薄くなるがその分領地の警備は強くすることができる。


「ならば私の主要支配地であるオラリアム村とリーレイル村とウェリング村とフェードリア村に六光(ろっこう)を配置しよう。その他の支配地には各隊の者を送り込む」


 サンドリーヌ様がそう言うと全員がその意見に納得し首を縦にふった。


「それじゃあオラリアム村にはラウハが向かってくれ。それとレディロスのテレポートには限界があるから各自移動手段を見つけ向かってくれ」


「わかりました」


 返事をするとラウハは会議室を出ていった。


「リーレイル村にはミールとミュールスが行ってくれ」


「おーけー。じゃあミール行くよ」


「はい! 頑張りましょう!!」


 そしてミールとミュールスも部屋を出ていく。


「ウェリング村にはロバンとレディロスとクロノが向かってくれ」


 その時また朝に聞いた声が頭の中に響く。


 しかも今回はそれがより鮮明に聞こえてくる。


『助けて。誰か…助けて』


 その少女の声が繰り返し頭の中に響く。


 一体何なのだろうか。


 この事が気になってしまい俺はサンドリーヌ様に単独行動を申し出た。


 これにはロバンが怒っていたがサンドリーヌ様はそれを認めてくれた。


「最後のフェードリア村には私が向かおう。クロノ、単独で何をするのかはわからないがあまり無茶はしないように」


「わかりました」


「それとこれから皆は各村に向かう。ファーリアス王国の動きがあるまでの間この城を頼んだ」


「はい」


 そしてサンドリーヌ様に続いてロバンとレディロスも部屋を出ていった。


 その瞬間また聞こえてくる。


『助けて。誰か…助けて』


 この声は一体誰の声でどこから聞こえてくるのだろうか。


 そんな事を思っていると今度は違う言葉が聞こえてきた。


 少女は現状をこちらへ語りかけてきた。


 その話しを聞き俺は驚きと同時に怒りが溢れた。


「まだ悪いやつが居たなんてな」


 俺は会議室を出て扉を強く閉めた。

「面白い!」


「続きが見たい!」


「今後の君に期待!」


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