真の存在
私が酷たらしく野垂れ死んだとしても、
君がこの文章を読んでいる限り、
時空を超えて存在し続ける。
私は言葉であり文字である。
言葉を記憶を“刻む”とはいい得て妙だ。
物質は今やデータとなり保存され、
保存先はクラウドとなり永久になる。
人は生きる限り生きるが、
死なない限り生きるともいえる。
存在し続けるというのは、
死が生であり生が死であることになることを意味する。
もう私は存在しないし、
これからも存在し続ける。
人生は長く短く、
命は重く軽い。
忘れなければ、覚えている。
覚えていれば、
忘れない。
はたして君の中に私は存在するのか。
存在の証明は各々に委ねられる。
真の私の存在を君に。