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虹色の缶詰 / 憂鬱な朝・振り返り

「虹色の缶詰」

 マグネット! 第十二回三題噺参加作品。 お題は「地下鉄」「天秤」「メモ」


 ツイノベリメイクです。

「ゼロワンゲーム140 なにげにファンタジー」より

『当たりだね』を最初に使ってSSを書いてください。



【缶詰の中】


「当たりだね」

 君は吐息を漏らす。

 124個目の缶詰を開けてやっとお目当てを手に入れたのだ。

 雲に覆われた虹色の海。

「いた!」

 僕も息を殺して覗き込む。

 途端に彼女と目が合った。

 ピンクの髪の人魚の蠱惑的な微笑み。

 ぞわりと悪寒が走る。

「なんて綺麗なんだ」

 既に魅入られている君。


 駄目だよこれは…



 

 お題に合う話を考える気が湧かなかったので、人魚の缶詰という設定が何気に気に入っていたこのツイノベにお題を組み込みました。

 部屋の中に打ち寄せる波とか、閉じられた中で感じる風とか、ミスマッチな空間が好きなのです。




***


「憂鬱な朝」


 マグネット! 第十三回 三題噺参加作品。 お題は「緑茶」「財布」「金字塔」


 

「霧のはし 虹のたもとで」の続編の人称をどうするか、かなり迷っています。で、冒頭部分を一人称と三人称、両方で書いてみました。


 雰囲気がまるで違う! 何故に三人称になると、いきなりコメディになるんだ! 

 ――作者が茶化すからです。私は恋愛ものはとことん向いていないみたいです。地の文には、ある種の映画のナレーションのように、意志をもった他者が皮肉を含んだ視点で観察しているような、そんなニュアンスがついています。



 ついでに自作の冒頭部分を思い返すと、長編はほぼ悪態で始まっている!

「胡桃」のヘンリーは、「数学なんてこの世からなくなれ!」だし、「宵闇」のマシューは、「奨学生なんて……」だし、「虹のはし」のコウは、住居への切実な不満。皆、現状への鬱屈した想いをどうにかしたいと思っている。


 なんというか、ワンパターン……。 


 そして今回も、アルビーの悪態で始まります。ある意味、問題提起が解りやすいというか、長編の場合は、その問題を解決したら満足できた? それとも、の繰り返しで、新たな問題の数珠繋がり。


 最初の問題提起が最後まで一貫性を持つのは、今のところマシューだけかな。「奨学生になれなかった僕は、どう生きたらいい?」ですね。




 今回のアルビーの話は、人称の問題だけでなく、限られた文字数の中で冒頭シーンとしてどれだけの情報を織り込めるかを考えています。三題噺はご愛嬌で、とことん練習ノートです。


 主要人物。基本的性格。おおまかな関係性。主人公の抱えている問題。


 映画であれば、一画面の中にとても多くの情報を組み込める。それに近い。一ページの中に物語を読み解くための基礎知識となる情報をどんな風に盛り込むか。


 キチンと押さえて書くと、読む方は読み易いし安心して読めるのは判るのだけれど、書いている自分には「書く」ではなくて、「作業」している気になって集中の深さが違う気がします。


 もう一回、小説の書き方系の本を読んで、勉強しなおそうかな。モチベーションだだ下がり中なのです……。








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