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魔獣を従えし英雄  作者: 神原 優仁
序章
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プロローグ

始めての投稿作品

月曜日、それは子供が新しい日々に心おどろされる日、大人にとっては次なる休日までの憂鬱な日々の始まり。

それは優也も同じだ、学校に行くのが怠いと思う思考に鞭を打ち重い足を引きずって家の扉を開ける。

玄関の扉を開き外に出てから、投げやり気味に空を見ながら歩き出すと足に猫が擦り寄ってくる。

しゃがんで頭を撫でてやると猫は目を細めてゴロゴロと喉を鳴らしながら甘えてくる。

脇に手を差し込み猫を胸に抱えて優也歩き出す、猫の頭を撫でるのも忘れない。


優也は何故か動物に異様な程に好かれる。


極端な例の一つに....



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

小学二年生になった頃に家族と一緒に山に行った時優也ははぐれてしまい一人山の中を歩いていた。

勿論まだ小学生の低学年の優也に取っては一人とは心寂しいものであり声をあげて泣きながら山路を歩いていた。

暫く歩くといきなり目の前に大きな影が差す。

恐る恐る顔を上げて前を見てみると2m位の大きさはある熊がそこにいた。

怖さで身がすくんでしまい身動きも取れないでいたら熊の後ろからひょこっと子熊が顔を出してひょっこひょっこと優也の方に歩いてきたかと思えば甘えるように喉を鳴らしながら優也に擦り寄り始めたのだ。

それにされるがままにされていた優也を子熊の親らしき熊が子熊と一緒に抱え上げて歩き出す。

どこに行くのかと思いながら親熊に抱えられながら道を行く事数十分。

その間に優也は子熊に物凄く甘えられて顔中がベタベタになっていた。


 やがて、親熊に抱えられて数十分経つと人が通りそうな道に出る。

そこではライトの光が行き交い自分の名前が呼ばれていた。

感極まって「ここにいるよ!」と叫ぶと自分を抱えてる熊をそこにいる人たちが見て悲鳴を上げる、その後に別の意味でも悲鳴が上がりそこから親が駆け出してくる。

熊は優しく優也を地面に立たせると振り返ることなく山の中に消えていった。

子熊は名残惜しそうに優也の頬に頬ずりして親熊の後を追って山の中に消えていく。


余談だがこの時の話は後に『熊と人の間に起きた奇跡』と言う題名で世に送られて、優也のある意味黒歴史になった。


それ以来、動物園や休日の公園、猫カフェなどに入るとこぞって優也に懐いてくる、完璧に動物に懐かれる体質なのだ。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜






猫を撫でて和みながら歩いてると気づいたら学校についていた。

自分から離れるのを渋む猫を撫でてなだめかせ、さあ学校に行こうと思いその場から立とうとすると後ろから優也に声がかけられる。


「また猫に懐かれてるね、ゆう君」


後ろを振り返るとそこには優也の幼馴染でこの学校一の美少女、柔風千智が立っていた。

腰まで伸ばした艶のある髪に、微笑を浮かべる瞳と口、身長は優也より小さく160cmにも満たない。

しかし、その小さな体と小動物のような性格が周りの心を鷲掴みにする。

千智は無意識にそれらの事をやるのだがそこがまたいいと評判で親衛隊も出来る始末。

そんな彼女が幼馴染なのは鼻が高いがそのせいで少し苦労する所もある。


「おはよう柔風」

「もう!ゆうくん、ちゃんと名前で呼んで!」


そう言いながらむー、と頬を膨らませ優也を下のほうから少し背伸びをしながら見上げてくる。距離が少ししか離れてないほど近くからだ。

このように千智ハ学校でも人目を気にせずに優也に過剰なスキンシップを取ってくるのである。

おかげで優也は学校ではすっかり針の筵。


「いや、恥ずかしいし、それに学校ではそんなに話しかけてくるなって言ってるだろ?」

「やだ!」

「わがまま言うなよ」

「やーだ!」

「ああもう!分かったよ分かった!....ち、千智・・・こ、これで良いだろ!」


名前を呼ぶと千智は花がほころぶような笑顔を浮かべる。


「うん!それじゃ行こ?ここで猫ちゃん撫でてたら遅刻しちゃうよ?」


そういいながら千智は自然な動作で優也の腕に組みつき引っ張る。


「ちょっ!?」

「ん?どうしたのゆうくん?」


千智が首を傾げる事でさらに体は密着して腕にむにゅっと何とも言えない柔らかいものが当たる。

小さいからと言って決して侮ってはいけない、千智の胸には大量殺戮兵器(対象は男と一部の女性)が積まれている。

無論思春期真っ盛りの一、男子高校生である優也には破壊力は抜群だ!

追加で息も感じられる程の至近距離と言うこともあって優也は熱でノックダウンしそうになるが心の中で『こいつは幼馴染、こいつは幼馴染!』と魔法の言葉を唱えることで何とか持ちこたえることに成功する。


「何でもない、うん取り敢えず行くか」

「うん!」


そういって二人は歩き出す、はたから見たら二人はカップルにしか見えない。

男子は嫉妬の視線を優也に、女子は微笑ましいものを見たと言わんばかりの表情で二人を見るものと恋バナに飢えるもので別れる。

優也は極力それを気にしないようにしながら下駄箱に向かう。

千智はそんなのに気付かないでホワホワと微笑みながら優也の腕に組みつきながら歩く。

それを横目に見ながら優也は少しは気づけよと苦笑いしながらも今日の一日が始まるんだなと考えた。








クラスのドアを開けて中に入ると案の定さっきの男子と女子と同じ視線を頂く。

ちなみに千智はまだ優也の腕に組みついて満面の笑顔を浮かべている。

しかしそんな視線も千智が「おはよう!みんな!」と言う事によりすっかり霧散してしまい、代わりにぽわぽわとした雰囲気が辺りに漂い始め、千智に対しておはよう!と元気良く挨拶をする。

ちなみに優也に挨拶をするのは数人しかいなかった。寂しくなんてない、ないったらない!そんな自己弁護をしながらも千智にやっとの事、腕を離してもらってから自分の席に座る。

朝から疲れたと思いながら机に突っ伏していると後ろから背中をばちこん!と叩かれる。


「いってぇ!」


後ろを恨みがましくみるとそこには優也の親友、原田大輔が立っていた。

こいつは千智並みに小さく行動も大袈裟でいわゆるショタと呼ばれるような奴だ。


「おはよう!優也!朝から我がクラスの天使、柔風様といちゃつきやがって羨ましい!」

「うっせ!というか少しは本音隠せよ本音。おもっきり出てる」

「隠す気など全く持ってない!」

「尚更悪いわ!」


大輔とある意味喧嘩と取れるじゃれあいをしてると横から声がかけられる。


「おはよ〜う二人とも〜」


そんな間延びした声の挨拶をしてきた奴は中野 麻里香、間延びした挨拶の通りのんびりした性格で緩いカールがかかった髪で常に笑顔を絶やさない、そして無類の動物好きでよくムツゴロウさん並みに撫ですぎて猫にひっかかれたりしてたりする。


「おはよう中野」

「おはよう!中野さん!」


二人それぞれの挨拶をする。大輔は相変わらず元気いっぱいに挨拶をする。

ついでに言うと麻里香は可愛いものも好きだ。

なので...


「二人は本当に仲良いよね〜」

「中野さん聞いとくれよ!今朝も優也が相変わらず柔風さんといちゃつきながら登校してきたんだよー!」

「何ですと!それは羨ましい!羨ましいよ!優也君!」


このように千智の事になると暴走し始めるのである。

千智は小動物のような見た目で可愛いので麻里香にとってはストライクゾーンど真ん中なのだ。

優也の肩を揺さぶりなから羨ましい!といって次第に何処か別方向に話が思考が飛び始める。


「そもそも千智ちゃんと幼馴染と言うの自体も羨ましいよ!幼馴染だったらあんなことやこんな事も出来るよ!」


グヘヘと涎を拭うような仕草をする、このように麻里香は可愛いものには容赦無く変態になる。

そんな風にクラスのバカ二人に絡まれてげっそりしていると千智が荷物を席に置いてからひょこひょこと寄ってくる。


「おー、朝から元気だね〜」

「おはよう~千智ちゃん!今日も相変わらず可愛いね~!」

「おはよう~麻里香ちゃん、ふへへありがとう~」

「う~!本当に可愛いんだからぁ!」


そういいながら麻里香は千智に抱きつく。二人は見ての通り親友でよくじゃれあっている。

四人でわいわいと話してるとふと周りがざわざわし始める。

なんだぁ?とそちらを向くとモーゼの十戒のように人が割れ始める。その中心にはラノベとかでよくありそうなモテ男の容姿の男が立っていた。

栗色の茶髪に爽やかなイケメンスマイルを浮かべる顔、こいつは矢沢 修斗、学校のイケメンベストスリーに入る程のイケメンで容姿端麗、運動神経抜群、性格がいいと来た。

完璧にラノベとかによくあるイケメン主人公だ。


「おはよう、柔風、上木、原田、中野!」


爽やかに全員に挨拶をする。

修斗は何気無くクラスの全員に挨拶をしてたりする、かなり生真面目だ。

なので正義感も強い、よく悪いことをしてる奴がいたら懲らしめに行ったりもする。

修斗は挨拶がすんだら「今日も一日頑張ろう!」と爽やかな笑顔と一緒にいって自分の席に行く。

それと同時にHR開始のチャイムがなって前の入り口から先生が入ってくる。

千智達は自分の席に戻り一時限目の教科書を取り出して座る。

優也も同じく教科書を出してから頬杖をついて空を見上げる。

空は青く澄んでいる、まるで台風の前の静けさのように風はない。

それはこれから起きることを予感してるようだった。








授業終了のチャイムと一緒に昼休みが始まる。


生徒はそれぞれでグループを作り憩いの時間を過ごす。

優也は弁当箱を持ってちょうど真ん中の席にいる大輔の所に行く。


「飯にしようぜ」

「おう!ちょっと待ってろ」

「私達も混ぜて~?」


そこに千智と麻里香が加わりそして後ろから修斗も声をかけてくる。


「俺も混ぜてもらえないか?」

「ん?いいけど他の奴らと食わねぇのか?」

「いやー、あいつら今日売店に行くらしくて一人になっちゃってな」

「そうかい、取り敢えずここ座っとけ」

「はいよ」


それからそれぞれの弁当を出して色んな話をする。

やれ今日の小テストどうだったかとか昨日見たテレビが面白かったとか他愛のない話をする。


「それでさ、その異世界物の本が面白くてさ一気に買っちゃったんだよ」

「へー、どんななのゆう君?」

「俺も気になるな」

「私も私も」

「俺も~」


オタクである優也が出した話題に四人は興味を惹かれる。


「異世界って言ってもな最初は普通の学校なんだよ、それが昼休みに突然魔法陣が現れて異世界に行っちゃうって話なんだよ」

「異世界ね~、ちょっと行って見たいかも~」

「だね、可愛いモンスターとか見て見たいかも」

「俺はケモミミを見たい!」

「少し魔法に興味があるな」


四人はそれぞれ異世界に想いを馳せる。優也も同じようなもので異世界には憧れるものがある。

勇者として異世界に召喚されて世界を救うなど憧れである。


「もしかしたら魔法陣がいきなり出るかもしれないな」

「そんなのあり得ないって」


優也の冗談に千智は微笑みながら相槌をうつ。

そんな風に談笑してると不意に床が揺れる。


「ん?地震か?」


揺れが収まると教室の真ん中、ちょうど修斗の下辺りに丸い円が浮かぶ。

その丸い円は少しずつ大きさを拡大させて中に幾何学的な円と見たこともない文字を浮かべながら物凄い光を放ち始める。

異変に気付いた先生が「早く教室の外へ!」と声を上げるがドアはしまったまま開かない。

そのまま教室は白い光で満たされて行く。




やがて光が収まったらそこには人の姿はなくついさっきまで人がいた面影が残っているだけだった。

色々と突っ込みたい所があるでしょうがそこらへんはご了承をm(_ _)m


高校生ということもあって色々と文が拙いです。

異世界召喚ものは始めての書きますがこれからは女の子とのイチャイチャをなるべく色っぽく書いて行きたいです!

バトルシーンもなるべく頑張らなければ!

更新はなるべく二日おきに出来るようにしたいです。

これからこの作品を最後まで書いていきたいのでご覧になってくださる皆様に楽しんでもらえるように書いて行きたいです!


どうぞこれから気長によろしくお願いしますm(_ _)m

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