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 今日もまた小雪の家に勉強しに来ています。


 本当は遊びに……と言いたいのですが、そうならないのは小雪が勉強してくれないからです。


 さて、見慣れた小雪の部屋に入りました。


 入って右側にベッドがあって、正面に机があります。


 机の隣には本棚があって、入って左側にはタンス、空いたスペースにテーブルを置いています。


 本来テーブルは必要ないのですが、友人を呼ぶ際にはノートを広げたりお菓子を置いたりと使う機会があるので常設されました。


「ねえ、小雪」


「何だ美月。ちゃんと綺麗にしてるだろ?」


「うん。確かに散らかしてはないね」


「じゃあ、何だよ」


 小雪が不機嫌になりますが、不機嫌になりたいのはこっちです。


「テーブルがベッドに寄りすぎているし、タンスの一番下の引き出しが歪んでる」


「おお、そうだな。なんでこうなったんだ?」


 ようやく事態を理解したらしく、小雪が首を傾げます。


 ため息をつきたい気分ですが、こんな事でため息をついても仕方がないので、諦めて小雪の悪習を指摘しましょう。


「まず、普段私がいない時でもテーブル使っているでしょ? 机使えばいいのに」


「何でわかるんだ?」


「しかもベッドを背もたれ代わりにしてるから、テーブルがベッドに寄るの」


「おお」


 感嘆はしなくていいので、気を付けて欲しいです。


「足を延ばしてタンスを蹴っているから、引き出しが歪んでるんでしょ」


「凄いな美月、探偵みたいだ」


 小雪に言われても嬉しくないのです。


 とりあえず、今日勉強するためにテーブルの位置を元に戻す事にしました。

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