表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
949/1000

運動代わり

「気が付いたんだ」


「雪、何に気が付いたの?」


 教室の休み時間、何をしようかと考えていると、冬ちゃんと雪ちゃんの話が耳に入ってきました。


「最近、運動できてないんだ」


「そうなんだ」


 相変わらず冬ちゃんは興味なさそうな感じですが、雪ちゃんは構わず話を続けます。


「小学校の頃は昼休みに入る度に、校庭に駈け出していたんだけどな。


 中学校に入ってからは、なかなかそう言うわけにもいかないんだよ」


「別にいいんじゃないかな? 何か駄目な理由があるの?」


 確かに、外で遊ぶことに制限があったとは思えないのですが。


 雪ちゃんは、恨めしそうに月ちゃんの方を見ました。


「月が止めてるの? どうして?」


「冬さんは……と言うか、普通の女の子ならそんな事はないと思うのですが、小雪は小学校の時にスカートを履いたことがないんです」


「ああ、うん。そうだね」


 なるほど、見えてしまうんですね。中身が。


 雪ちゃんがそれを気にするようならば話は別なんでしょうけれど、雪ちゃんは気にしないでしょう。


「だから、ちょっと運動できないかと思ったんだ。


 で、一つ思いついた。勉強するときに椅子に座らずに立ってすれば多少運動になるんじゃないかって」


「んー、確かに、何もしないよりはマシかもね」


 実際どれほどの効果があるかは分かりませんが、悪くはないかもしれません。


 立っていたら、眠たくもならないかもしれませんし。


 しかし、月ちゃんが呆れた顔で首を振っていました。


「小雪、家でどれだけ勉強しているのよ」


「だから、まだ一回も試した事はないな」


 雪ちゃんは反省した様子も無く言い放ちました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ