山の日
「昨日なんとなくカレンダーを見ていて気がついたんだが、山の日なんてあったんだな」
「なに言ってるの小雪。あるのは海の日でしょ?」
冬休みももうすぐ終わりになるある日のことです。
雪ちゃんの発見に対して、月ちゃんが呆れたように返していました。
雪ちゃんは突拍子もないことをしばしば言うので、冗談だと思うのは仕方ないですが、山の日は実際にあります。
どんな風に言ったら月ちゃんを傷つけないかななんて考えている間に、冬ちゃんが耳打ちをしていました。
「今年から出来たんですね」
「ほら、言った通りだろ」
「はいはい、疑ってごめんね」
月ちゃんは雪ちゃんを適当にあしらって、首をかしげました。
「でも、どうして山の日ってできたんでしょう?」
「一応山に感謝する日とか言う名目はあるみたいだけど、8月11日だしお盆との兼ね合いじゃないかな?」
冬ちゃんが返して、月ちゃんが納得しかけましたが、「それなら12日の方がいいですよね」といっていました。
それに関しては冬ちゃんも分からないみたいです。
「まあ、ボクからしてみたら、8月に祝日ができるより、6月にできた方が嬉しいけどな」
雪ちゃんの意見に月ちゃんも頷いていました。




