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妹と兄、ぷらすあるふぁ  作者: 姫崎しう
いちねんめ
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本名

「そういえば妹ちゃんの名前ってなんていうの?」


 夏休みの終わり頃ねぇねにそんなことを聞かれました。今更な気がしましたが、よく考えたらあたしは今までねぇねに名前を教えていなかったことになります。


 そもそもあたしはねぇねの名前を知りません。


 せっかくの機会だし教えてもらおうと思いましたがまずはあたしから答えないといけません。


「えっと、あたしは……」


「何だと思う?」


 あたしが答えようとしたところでお兄ちゃんが横からそう言いました。


「そうね、あんたの名前が『秋人あきひと』だから……」


 あたしはお兄ちゃんを怒ろうと思ったのですが思いのほかにねぇねが乗り気だったので黙っていることにしました。


「妹よ、学校で何て呼ばれているか教えてもらっていいか?」


 ヒントのつもりなのかお兄ちゃんがあたしにそういってきます。言ったらわかってしまうんじゃないかとも思いましたが、分かって困ることもないので答えます。


「ももちゃんって呼ばれてます」


 ねぇねに言っているつもりなので敬語でそういうと、ねぇねは思い当たる節があったのか「なるほど」と言いながら頷きます。


「桃の花と書いてももかちゃんじゃない?」


「おお、惜しい」


 ねぇねの答えにお兄ちゃんがそう返します。確かに字はあっているんですが……


「『ももか』じゃなくて『とうか』って読みます」


 あたしがねぇねに言うとねぇねは「桃花とうかちゃんね」と頷きます。


「それで、ねぇねの名前はなんていうんですか?」


 あたしが尋ねるとねぇねは楽しそうに「何でしょう?」と言ってきます。


 それからあたしが考えようとすると、お兄ちゃんが「太陽の陽に子で陽子ようこだったよな」と答えを言ってしまいました。


「なんで言うのよ」


 とねぇねは少し怒っていましたが、すぐに機嫌を直すとふと何かを思いついたように口を開きました。


「これで妹ちゃんが桃で春、私が太陽で夏、アンタが秋だから後冬が揃えば完璧ね」


 こんな風にワイワイと名前について話しましたが結局今までの呼び方に戻ってしまいました。

90話目前でようやく名前公開。でも結局呼び方は一緒。


別の名を新キャラフラグ。










立てただけです。

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