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学年

「ボクは凄い事に気が付いた。鷹が牙を隠すくらいの事だ」


 雪ちゃんの「鷹が牙を」の発言に誰も何も言いません。


 正しい言葉であっても、きっと使い方を間違えているんだろうなという事にも誰も何も言いません。


 だから、雪ちゃんが続けて話します。


「四月始め頃に生まれた人と、三月終わりごろに生まれた人だと一学年くらい年が違うんだ」


「そうだけど、雪は何が言いたいの?」


 仕方なさそうに冬ちゃんが尋ねます。月ちゃんは申し訳なさそうな顔をしていました。


「ボクが生まれたのは二月の始めだから、美月たちがボクの事を馬鹿だ馬鹿だと思っていても、それは一学年くらい年が離れているから仕方がない事なんだ」


「確かに遅いけど……雪、先月誕生日を祝った月はまだしも、わたしもまだ誕生日来てないよ」


「やっぱり年を跨ぐと気分が違うよな」


 雪ちゃんの言いたいことは分からないことは無いですが、白々しさが滲んでしまっています。


 あからさまに視線を逸らしてしまいましたし。


「大体、桃さんの誕生日が三月なんだから小雪の理論は最初から破綻してるのよ」


「何で学年の区切りって4月なんだろうな。一月だったらボクはまだ小学生なのに。


 流石に小学生よりはしっかりしている自信あるのに」


 雪ちゃんの白々しさが、さらに増してしまいました。

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