指先かさぶた
ねぇねが指を怪我して二日が経ちました。
指の絆創膏は取れないままの様ですが、ガーゼ部分に見えていた血は無くなっているようで安心しました。
「こうやって指先近い所を怪我して思うんだけどね」
「えっと、指は大丈夫なんですか? 結構思いっきり血が出ていたと思うんですけど」
「血は止まったから大丈夫だと思うわ。
まあ、改めて見てみるとだいぶ削れていて驚いたけどね。
なんか平らになっていて変に面白かったわ」
「面白いって感性疑うな」
お兄ちゃんがやってきましたが、ねぇねは無視して続けます。
「で、ふと思ったんだけど、指先ってかさぶたって出来るっけ?」
「あ、あの。出来るんじゃないですかね?」
「やっぱりそうなのかしら。私、あんまり覚えていないのよね」
あたしも覚えていません。
でも、血が出るという事はやっぱりかさぶたは出来ると思います。
結局その話に結論は出なかったのですが、同じ手の小指にねぇねが絆創膏を巻いているのが見えました。
「ねぇね、小指どうしたんですか?」
「あ、これ? 気が付いたら怪我していたんだけど、こう何で、知らぬ間に怪我しているのかしらね。
これで何度目か覚えていないわ。妹ちゃんはどうしてだと思う?」
この話も結論が出ませんでした。
大けがとかでもかさぶたは出来んでしょうか?




