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ニュアンス

「ニュアンスって、ニュアンスよね……」


 ねぇねがA=Aみたいな事をつぶやいています。


 これがふざけ気味だったら「何言っているんですか」と言えるのですが、なんだか深刻そうに言うのでどうしたものでしょう。


「何言ってんだお前」


 結局お兄ちゃんが言うんだろうなと、言う予想は出来ていました。


 ねぇねはお兄ちゃんをにらみつけると、何かを諦めたように首を振りました。


「ニュアンスで言葉を覚えていると大変だって話よ」


「ああ、なるほどな」


「どういう事ですか?」


 あたしの言葉に、ねぇねが考えるように腕を組みました。


「何だかんだで、国語の授業で教えてもらう言葉ってたかが知れているじゃない?」


「そうなんですね」


「そうなのよ。それで、言葉を覚えるとなると本を読むとか、他の人が使っているのを覚えるかとかになってくるわけなんだけど、前後の文とかからの推測で覚えちゃうのよ」


 英語の長文はそんな風に解いていた気がします。


 分からない単語は前後の文から推測する、みたいな。


「一つ二つなら別にいいのよ。でも、こうやって本格的に小説として修正していくと、その数が多すぎて頭痛くなってきたわ」


「大変なんですね」


「楽しくもあるからいいんだけどね」


 そう言ってねぇねはまたパソコンに向かいました。

 本格化すると、ニュアンス的思考じゃやっていけなくなります。そんな気がします。

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