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妹と兄、ぷらすあるふぁ  作者: 姫崎しう
いちねんめ
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「空って広いわよね」


「唐突ですね」


 ねぇねの言葉に冬ちゃんが返します。あたしにしてみると冬ちゃんがそんなことを言うことが唐突なのですが、冬ちゃん少しお兄ちゃんに似てきたのでしょうか?


「ふつう何かを話すときって唐突じゃない?」


 ねぇねは冬ちゃんにそういうと「と、言うわけで」と続けます。


 冬ちゃんはただそのセリフを言いたかっただけなのか特に大きな反応をするわけでもなくねぇねの話を聞いていました。


「空は広いなんて今更なんだけど、実際空が広いなんて感じたことがなかったのよ」


「それってどういうことですか?」


 今空を見上げてみても広いんじゃないかと思うのですが、ねぇねはそうではないのでしょうか?


 あたしがそう思い首をかしげていると、ねぇねが「そうね」って言ってから答えてくれます。


「確かに今見上げて見える空は広いかもしれないんだけど、それは空が広いって言われているからそう思っているだけで、本当に広いななんて思ったことがないともうのよ」


 そう言われてみればそうかもしれないのですが、でもあたしにはよくわかりません。


「じゃあ、お姉さんはどんな時に広いと感じたんですか?」


「空を見上げなくても空が見えた時……かな。私はいつもと変わらず前を見ているだけなのに空が見えているとき。そんな時に空が広いな何て思ったのよ」


「ま、空を見上げ続けるのは疲れるからな」


 急にお兄ちゃんがそう言って会話に入ってきたのですが、ねぇねは特に嫌な顔をすることもなく「そう言う事ね」と言っていました。

 前にある空だって意識しないと見えはしないのですが。

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