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妹と兄、ぷらすあるふぁ  作者: 姫崎しう
いちねんめ
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向き不向き

 電車や新幹線と言うものはあまりあたしには繋がりがありません。


 移動は大体バスか歩きです。


 ただ、ねぇねはそうではなく、冬ちゃんも今まで何度も乗ったことがあるそうです。


「冬華ちゃんは電車とかに乗っている時にふと外の景色を見て感動したことはない?」


 冬ちゃんもねぇねもいる時、ねぇねが冬ちゃんにそう尋ねていました。


 冬ちゃんは首を振ると「最初の頃はそうだったかもしれないですが、もう覚えていないです」と返します。


「だったら、次乗ることがあったら意識してみてほしいんだけど、ほんの一瞬だけうわって思う事があるのよ」


 冬ちゃんはそんなねぇねを不機嫌そうな顔で見ています。


 その理由は、あたしは何となくわかるのですがねぇねは構わず続けました。


「そんな時小説に書きたいなと思うんだけど、いざ文章にしてみるととっても陳腐なものに見えるのよ」


 ねぇねの言葉は難しく理解するだけで、精一杯になってしまいます。


「でも、俳句だったらあるいは上手く伝えられるんじゃないかと思わない?」


「わたしには何を言いたいのかはわかりませんが、暫くは新幹線に乗りたくないので参考にはならないです」


 少し怒っているかのような冬ちゃんにあたしは驚いてしまって何も言うことはできませんでしたが、ねぇねはあたしの方を見ると「だって」と笑いました。


 それから、ねぇねの笑顔の意味がわかり冬ちゃんに笑顔を見せると「向き不向きってのは何にでもあるのよ」とねぇねが言いました。

 長ければ良いというものじゃない。

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