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妹と兄、ぷらすあるふぁ  作者: 姫崎しう
いちねんめ
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恨む

 今日はお休み。ですが珍しくねぇねも冬ちゃんも来ていないのでのんびりと読書をしています。


 とは言え今日あたしが読んでいるのは推理小説。ハラハラしながら、あの人が犯人じゃないか、この人が犯人じゃないかと考えながらだと、気持ち的にはのんびりと言った感じがしません。


 最後の最後、犯人が何でその人を殺したのかと言う所で犯人が恨んでいたからだと言っていたのですが、ふと恨むってどういうことなんだろうなと考えてしまいました。怒るとは何か違う気がしますし。


「ねえ、あーにぃ」


 どうしても気になったのでお兄ちゃんに声を掛けます。


 その時お兄ちゃんはコーヒーを飲みながら何かを書いていたのですが、すぐにあたしの方を向いて「どうした、妹よ」といつものように返してくれました。


「恨むってどういうことなの? 怒るとは違うの?」


 あたしがそう尋ねると、お兄ちゃんは「そうだな」と言って考え込みます。


「恨むって事は、心の安定だな」


「こころの……あんてい?」


 次にお兄ちゃんが口を開いたときに言った言葉が予想外で、あたしは思わず繰り返してしまいます。


「どうしようもなくなったとき、誰かのせいにするのが楽だって事だな」


 そんなことをお兄ちゃんは言いますが、果たしてそれで人は殺せるのでしょうか?

 愛だって行き過ぎれば目も当てられない。

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