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妹と兄、ぷらすあるふぁ  作者: 姫崎しう
いちねんめ
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写真

「占いって、見たら見たで気になることってあるじゃない?」


 今日はそう切り出したねぇねです。でも確かに朝ちらっとでも見てしまうとその日一日は根拠はないと思いつつも引きずってしまうような気がします。


 お兄ちゃんもそんなことがあるのか「まあな」と返していましたが、冬ちゃんはどちらとも取れるような返しをしていました。


「それで、久しぶりに今日朝のニュースの占いを見てみたんだけど、血液型占いで最下位だったのよ」


 それは何というか悲しいかな、なんて思っているとねぇねは特に最下位だったことは気にしていないかのように「その時に」と変わらない声で続けます。


「ラッキーアイテムみたいなものを教えてくれるじゃない? 私的にはそうやって開運の方法を教えてくれる分最下位の方が下から二番目よりもいいような気がしてるんだけど」


 言われてみればそうです。最下位には色々教えてくれるのに、下から二番目の人には何も教えてくれません。そうなると、確かに最下位の方がまだましと言う気がしないでもないです。


 ねぇねは一度息を吸ってから「で、」と言いました。


「そのラッキーアイテムってのが過去二年間の自分が写った写真だったのよ」


 何だか雲行きが怪しくなってきました。この後どう進むのかと思っていると、何かに気が付いたのかお兄ちゃんが口を開きました。


「無かったんだな」


「機会があったらとっておいた方がいいわよ……本当に」


 ねぇねの声がとてもさびしげに聞こえました。

 撮っておいた方がいいですよ……風景ばかりではなくてちゃんと自分の事も。

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