表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
妹と兄、ぷらすあるふぁ  作者: 姫崎しう
いちねんめ
203/1000

儀式

 一月の第二月曜日と言えば成人式です。毎年テレビのニュースで荒れているという話を聞いたりします。


「そもそもなんで成人式何てやらないといけないのかしらね」


 今もテレビでもうすぐ成人式と言う話題が上っていたためか、ねぇねがいち早く反応してそう言います。


「祝日を作って休みたい奴がいるからだろ」


 ねぇねの言葉にお兄ちゃんがいち早く答えます。その声はとても棒読みのようで、ねぇねから呆れたと言わんばかりのため息が漏れていました。


 相変わらずと言うか何というかお兄ちゃんらしくはあると思います。ふと、冬ちゃんの方を見るとクスクスと笑っていました。


「じゃあ、結婚式はどうだっていうの?」


「女の人が結婚式の存在に疑問を持つってどうなんでしょう?」


 ねぇねの言葉に冬ちゃんがそう言います。ねぇねは特に嫌な顔をすることはなく口を開きます。


「確かに結婚式に憧れとかないと言えば嘘になるんだけどね。でも、婚姻届を出した時点で結婚したことにはなるでしょ? そうなると別にわざわざ大金掛けて式する必要とかあるのかなって思ってね」


 あたしとしてはやっぱりウエディングドレスを着たいので是非結婚式はやって欲しいのですが、ねぇねの中だとそれだけではいけないみたいです。


「まあ、成人式は大人になったと、結婚式は結婚したんだと自覚するためにやるんだろ?」


 お兄ちゃんの言葉にねぇねは納得したように何度か頷きましたが、すぐに首をかしげてしまいます。


「でも、成人式でニュースになってる人って大人になったと自覚してる人には見えないわよね」


「あー……」


 お兄ちゃんの何とも言えない声が部屋に響きました。

 自分で意味を考える。大事。でも、意味ないと思って行かないとそれはそれで後悔します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ