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妹と兄、ぷらすあるふぁ  作者: 姫崎しう
いちねんめ
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気分転換

 すっかり朝と夜が寒くなってきたと思ったら、もう昼間も長袖を二枚着たい位になってしまいました。


 でも、これからもっと寒くなってきたときに耐えられなくなるからと炬燵はまだ出していないです。


 そんな中ねぇねが炬燵をだそうとお兄ちゃんに言っているときでした。


 お兄ちゃんは「出さん」の一言でねぇねの主張を一周していましたが、ねぇねはそんなこともうどうでもいいかのように口を開きます。


「炬燵で思い出したんだけど、気分転換ってあるじゃない?」


「どうしてそれで思い出す」


 お兄ちゃんが言う言葉が決まっていたかのようにそう言います。それに関してはあたしもそう思ってしまったのでちらりとねぇねを見ました。


 ねぇねは「物事には順序ってものがね」と言い聞かせるように言った後で続けます。


「小説のネタが思い浮かばなかったら気分転換してるんだけど、この間寒くなってきたし気分転換に炬燵でも出そうかなと思ったのよ」


 なるほどそれで炬燵で、とあたしは思ったのですがお兄ちゃんは「気分転換に炬燵出すって……」と何故ため息をついていました。


 そんなあたしたちの反応に気が付いていないのか、ねぇねはそのまま続けます。


「で、炬燵を出しながら思ったんだけど、気分転換で基本的に新しいアイデアなんて思いつかないのよね」


「そうなんですか?」


 あたしが首をかしげると、ねぇねは「そうなのよ、妹ちゃん」とあたしに笑顔を向けます。


「そもそも、ネタが思い浮かんでいないわけじゃないのよね。自分が納得できていないだけで。気分転換って言うのは納得できていなかったもので妥協するものって感じがしたのよ」


 それを聞いてあたしは妥協していいものなのかなと少しだけ思いました。

妥協することは悪いことじゃないと思ったり思わなかったり。


結局一概には言えんのです。

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