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妹と兄、ぷらすあるふぁ  作者: 姫崎しう
いちねんめ
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ハロウィン

 十月三一日。今日はハロウィンです。


 ですが、今日一日『トリックオアトリート』と言う言葉すら聞いた記憶がありません。もちろん先生も普通に授業をしていてハロウィンなんて話題にも出しませんでした。


「ねえ、冬ちゃん。今日ってハロウィンだよね?」


 考えれば考えるだけ不安になってきたのであたしはその日の帰り道冬ちゃんに尋ねました。


 冬ちゃんは何の感動もなく「そうだったね」と返してきます。


「それなのに、学校ではそう言った感じ少しもしなかったね」


「学校はお菓子なんかの持ち込みは禁止だし、もちろん仮装もできない。これがクリスマスだったらクリスマスプレゼントについて話すんだろうけど、ハロウィンにはそう言ったものもないからね」


 冬ちゃんの説明で妙に納得してしまいました。例えばこれがバレンタインとかだったら、例えチョコレートを持ってこれなくても誰にあげるかみたいな話で盛り上がる気がします。


 まあ、バレンタインの場合隠してチョコレートを持ってくる人も多いみたいですが、バレンタインのチョコと違ってハロウィンのお菓子を隠れて渡しても面白くはなさそうです。


 ですが、それと同時に実は隠れてお菓子を用意していた人もいるんじゃないのか、と言う気がしてなりません。例えば隣にいる冬ちゃんとか。


 あたしはじっと冬ちゃんを見つめて、冬ちゃんがそんなあたしを不審に思ってから「どうかしたの?」と聞いてきたところで言ってみます。


「トリック・オア・トリート」


 しばらく沈黙が流れますが、それでもあたしがじっと冬ちゃんを見つめていると、冬ちゃんが諦めたようにため息をつくとポケットに手を入れてそれから「はい」とあたしに何か手渡してくれました。


 掌の上にあったのは袋に入った飴。しかも、一粒ではなく三粒あります。


 それを見てあたしは「えへー」と笑うと、冬ちゃんは顔を真っ赤にしてそっぽを向いてしまいました。

何となく影が薄いイメージのハロウィン。でも、自分にしてみれば割と思い入れのあるイベントだったり。


文字数が774字と言う少し残念な話は、少しこの作品らしくないかなって気もしてます。

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