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妹と兄、ぷらすあるふぁ  作者: 姫崎しう
いちねんめ
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区切り

 小学校も高学年になって以来夜は大体十時までに寝てしまうのですが、ねぇねはその時まで家にいることがあります。


 以前何時くらいに帰っているのかと聞いたところ遅くて十時と答えていたと思うので、あたしが寝た少しあとくらいに帰っているらしいのです。


 しかし、今日は眠たい目をこすりながらねぇねにもう少し尋ねてみようと思いました。


「ねぇねは、こんな時間まで、家にいて大丈夫なんですか?」


 眠たいので質問も途切れ途切れになってしまいますが、ねぇねはあたしがすべて言い終わるのを待っていてくれました。


「私は一人暮らしだから大丈夫と言えば大丈夫なんだけど、本当は八時くらいには帰ろうと思ってはいるのよ?」


 八時と言えば夕飯が終わって少し経ったくらいでしょうか。今思い返してみると、夕ご飯の後はねぇねが時計に目をやる回数が多くなる気がします。


 それから、それならどうして十時までいることがあるのかと尋ねようと口を開きますが、眠たくてうまく声にできませんでした。


「最初は八時と思って時計を見て、八時を過ぎると次は八時半だって思って、それから九時、九時半とやっているうちに十時になっちゃうのよ」


 うまく伝えられなかったはずなのにねぇねはそうあたしが訊きたかったことの回答をしました。


「何ていうか意識の無駄遣いだな」


 最後にお兄ちゃんがそう言って入ってきた気がしましたが、次の瞬間ベットの上で朝を迎えていました。

気になって何度も時計を見つつ、時間になっても気が付かないふりをする。

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