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妹と兄、ぷらすあるふぁ  作者: 姫崎しう
いちねんめ
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意識はあれども


 学校の授業中。わたしは後ろの端っこの席で黒板もよく見えれば、クラス全体もよく見えます。


 だから、授業中の暇つぶしによくクラスを見回すのですが、どうしても一番前の席に桃に目がいってしまいます。


 このクラスで背が低い子は三人いますが、桃はその三番目。


 席替えの時にどうしてもその子達は前の方の席にならざるを得ないらしいのですが、わたしが転校してきてからまだ席替えをやったことがないのでどのようにして決めているのかはわかりません。


 それで、桃なのですが基本的に真面目に授業を受けています。しかし、今はプリントを持って堂々と机の上で破っているようです。


 距離があるのでよくは見えないのですが、今だけでなくこれまでに何度も見てきました。



 それが少し気になったので授業の後で思い切って桃に尋ねてみることにしました。


「ねえ、桃。たまに授業中にプリントで何をしてるの?」


 わたしがそう尋ねると、桃は驚いたように声を上げると上目遣いになって恐る恐る口を開きます。


「冬ちゃん、見てたの?」


 わたしが頷くと桃はキョロキョロとあたりを見渡しながら「えっと……えっと……」と口ごもってしまいます。


「もしかして、無意識でやってたの?」


 まさかとは思いそう訊いてみると、桃は首を振ります。


「えっとね……やってたことはいらないプリントを破ってただけなんだけど……どうしてやってたのかって言われたら分からないの」


 そう言って桃は顔を伏せてしまったけど、私もなんとなくその気持ちは分からないでもありませんでした。

とうとう誤投稿をやらかしましたよっと

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