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6 味方ができそうです

大変遅くなりました!!


すみません!!

変態だと思う人は、どうして優秀な方がおおいのでしょうか。


侍女さまであるアリアスさんは、それはそれは、ものすごく素晴らしい方でした。


…。

色んな意味で。


「それじゃエヴァ。また明日ね。アリアスよろしくね。」

「かしこまりましたわ」

「あ、レイ…様。ありがとうございました。」


私が頭を下げてお礼を言うとレイ君は、私の手をとりにっこりと笑いました。

わぁお!眩しい!!

そのまま、何を思ったのか私の手をレイ口元に…


ぎゃああああ!



て…て…手にチュウされたぁ!


似てないと思ったけど、やっぱり似てるよこの兄弟!!

固まる私の手をとったまま彼は名残惜しそうに私を見つめてきました。


…。

な、なななんて可愛いの!そんな目をキラキラさせて見ないで下さい!


「…。またね。」


すっと手を離して部屋から出ていきました。私は、固まったままレイを見送ってしまいました。


いったい何だったのでしょう??


「くふっ」


…。


くふっ?

後ろをみると、小刻みに震える侍女さまがいました。

「あの…?」

「いい。」

「は?」


「いいです!いいですわ!かなり面白い予感がいたしますわ!さっすがですわよ

エヴァ様!笑いが止まりませんわぁ!!」


いえ、止めてください。怖いから。


「あ、あの〜アリアスさん?」

「あら、エヴァ様。アリと呼んで下さいな」

「えっと、じゃあ私もエヴァって呼んで下さい。様をつけられるのはなんか違和感があって…。」

「今から慣れておいた方がいいと思いますけど…?」

「はい?」

「いえ、わたくしはエヴァ様の侍女ですので。エヴァ様はエヴァ様と呼ばせて頂きます。」

「どうしても?」

「どうしても。」


むぅ。この侍女さま手強いし頑固そうです。


「わかりました。いいです。アーちゃん」

「…。アーちゃん?」

「はい。だってアーちゃん、私より年下ですよね?私の侍女さまで、色んな事を手伝ってくれるんですよね?


だから、親しみをもって『アーちゃん』に決定です。」

「…。ちなみに、エヴァ様おいくつですの?」

「25歳です」

「はっ?!?」


わぁお!いい驚きっぷりです!もぅ馴れましたけど。東洋人は若く見えるのですよ。決して私だけではないのですよ。

「ちなみにアーちゃんはお幾つですか?」

「…21歳ですわ。まさかの展開ですわ。ディセル殿下が幼女好きなわけではなかったのですのね。あの方も25歳で…レイランド殿下が15歳…10歳も差があったとは…あ、でも見た目的には…」


「…。あのー。もしもし?アーちゃん?アリアスさん?」


私の年を聞いてからブツブツ言っていたアーちゃんこと、アリアスさんがなみだ目で訴えてきました。

しかし、やっぱり年下かぁ。どうしたらこんな大人っぽい色気が出るんでしょう…。


「驚きましたけど、いいですわ!美味しいですわよエヴァ様。ワタクシ応援しますわ!」

「へ?なにを?」

「うふふ。」


なんだか、ものすごく企んだ笑みを浮かべてますけれども…ああ。この人やっぱりどこか変です。

なぜでしょう。最近ちょっと変わった人と知り合うことが増えた気がします。

というか、やっぱりディセル兄の下には変わった人というか変な人が集まるようです。

・・・類は友を呼ぶってことでしょうか…。

 

「さて、エヴァ様。

この後は、夕食ですわ。お食事こちらに運びましょうか?」「んと、皆さん…侍女さま達は何処で召し上がってるのですか?」

「食堂ですわ。」

「じゃあ、食堂行きましょう。」

「あら、エヴァ様。よろしければお持ちしますわよ?」

「いいんです。これから少しご厄介になるんですから、味方を…知り合いを作っておきたいので」

「うふふ。さすがですわね。そこらの令嬢とは訳が違いますわね。いいですわ。参りましょう」


そう。絶対、敵が現われるような場所に居るならば味方も作っておかなければ。

私だけならまだしも、アーちゃんや殿下たちには迷惑をかけられませんからね。

アーちゃんが連れてきてくれた食堂は、結構大きいホールのようでした。

でも、ここでお城のお仕事をされている人たちが来るのには、小さいのかもしれません。

アーちゃんが迷いもせず向かう席がありました。

そこには3名の侍女様が美味しそうなご飯を召し上がっているところでした。

・・・私もお腹すきました。


「あー。アリアス?」

「あれ?ホントだ、アリアス。早いね。レイランド殿下の恩人につくのって今日じゃなかった?」

「そうですわよ。その恩人様のエヴァ様が皆とお話をしたいと言っていたので連れて来ましたの」

「え?本当に?」


アーちゃんと話す侍女さま3人は、アーちゃんと同じようにきっちりと制服に身を包み、タイプの違う女の子達です。

「えっと、はじめまして。エヴァと申します。よろしくお願いします」

「わぁ!本当に連れて来てる!えと、イーリミアです。王妃さまの侍女やってます」

「はじめまして・・・。ウェンリーです・・・。王妃様の侍女です・・・」

「同じく王妃様の侍女やってます。エミリアです。よろしくエヴァ様」


なるほど。さすがはアーちゃんです。仕事はやいです。

アーちゃんが紹介してくれたのは3人とも王妃様の侍女様でした。

えっと、元気そうな青い髪のイーリミアさん。静かそうな金髪のウェンリーさん、大人な感じの眼鏡をかけたエミリアさんですね!


「皆、聞いて頂戴。すごいのですわよ!」

「え?なになに?」

「エヴァ様、この容姿で、25歳ですのよ!」


・・・。え?そんなに驚くこと?いやまあ、いつもそんなリアクションされますけど・・・

皆さん、息してますか??

長い沈黙のあと、三人ともが叫びました。


「えええええええ!?」

「なにその若作り!なになに?どういうこと?」

「是非、お肌のお手入れ方法をうかがいたいですね」


さすが皆様、女子ですね。気になるところはそこですか。特に変わったお手入れはしていないのですが…

これは、使えるかもしれません。

「いいですよ。私の方法でよかったら、お教えします。」

『本当?』

「その代わり…」

「?その代わり?」

「…このお城の侍女である皆様から教えていただきたいことがあるんです」

「ん。なあに?」

「このお城のメイドさんや執事さんたちの組織図を。誰に逆らうといじめがあるとか、この人には近寄らない方がいいとか…侍女様ならではの知識を教えて欲しいんです」


そう言って、皆をみればアーちゃんはにっこりと笑みをたたえ、イー…イーちゃんうーちゃん、エーちゃんは一瞬きょとんとして、それから同じように何かを企んでいるいような笑みを浮かべました。

うーん。みなさんなかなかの悪役面です。


そうして、皆でがっちり手を握りました。

 

なんだか味方ができそうです。



登場人物が増えてきました…。


なかなかディセル兄様が出てこない…


次も頑張ります!!

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