4 笑いすぎデス!!
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それにしても、エヴァちゃんのテンションはいつ落ちるんでしょう?
とりあえず逃げたいのですが…逃げられそうも無いので聞くことにしました。
女は度胸!
「そ、それで…お願いとは…?」
度胸はどうした、度胸は。私ってば思いっきり声が震えてしまいましたけども!
そんな私に気付かず、レイ君とアルシェイさん、それにディセル兄は顔を合わせて頷きました。
レイ君、真剣な顔するとやっぱりかっこよく見えます。
普段可愛いから、ちょっとギャップ萌え…
「後宮に入って欲しいんだ」
「ぶひっ!」
・・・ちょ、ちょちょちょ、ちょっと待って!
コノヒトイマナンテイッタノ?
人間、理解ができない事は耳に入らないらしいです。
しかも人が油断してる時に爆弾落としてくれちゃいましたよ!レイ君のバカ〜〜!
「え?は?こ?ど?」
テンパってしまい、言葉ができてません。
ちなみに、言いたかったことは「え?はい?後宮?どういう事?」です。
おそらくまったく通じてませんけどね。
「っく・・・」
静寂を破るように笑い出した方がいました。
ディセル兄…皇太子殿下です。
「ぶ、ぶひって・・・ぶひって!お、お前ブタじゃないんだからっ!っく…くくく…あははは!」
え。えええええ!?
私「ぶひっ」なんて言いました?
・・・。
言いました。確かに言いました。言ったワ!
ぎゃああああ!
なにやってるのよ、私!こんな人たちの前で!テンパるにもほどがあるでしょーーー!
「あ、兄上…わ、笑うなんて…し、失礼で…っく…」
…。
アルシェイさん。笑いたいなら笑ってください。逆に悲しくなります。
レイ君。震えすぎです!
この美形3王子をここまで爆笑させたのは、もしかしたら私だけかもしれません。はい。
…ふんだ!
なんだかワタクシ落ち着いてまいりましたよ。
じとっとお腹を抱える3人を睨んで言いました。
「ごほん!で?後宮ってどういうことですか?」
はっとしたように、レイ君とアルシェイさんは笑うのをやめ真剣な顔に戻りました。
さすがです。一瞬できりかえましたよ。
おーい。お隣様。涙目ですけど!
「実はね。母上が最近臥せっておられてね。でも主治医に見てもらっても特に体に異常は無いそうなんだ。精神的ストレスからだろうと言うんだけど、私達には弱いところを見せてくれなくてね。父上も私達兄弟も困っていたんだ。そんなときに、レイが解毒の薬草とともに飲んでいるハーブティの効能を聞いてね。エヴァさんの事も聞いたんだ。」
「そう!エヴァの店って病気の人たちだけじゃなくて、体は元気だけど疲れている人とか美容を気にする女の子とか沢山きてるじゃない?それを思い出して、母上の事ももしかしたら元気にしてくれるんじゃないかって思ったんだ。」
「あ、もちろんお礼はするよ。お店をしばらく休んでもらって城に滞在してもらわなくてはならないし、その分の給料も払う。もちろん、結果がでなくても。」
二人の顔は真剣そのものでした。
お母様が大事なんですね。素敵です。そんな顔でお願いされたら「はいっ」って言ってしまいそうです。
でも安心しました。私ってばてっきり…
「てっきり?」
…。
お隣様。本当に氷の王子って言われてる人と同一人物ですか?にやにやしてくれっちゃってるんですけど!
でもこのお願い、一般人の私にはかなり責任重大な案件じゃないですか?だってつまりはこの三人のお母様、王妃に就くって事ですよね。
王妃様ですよ?雪の精とも言われるお方ですよ?
キラキラなんてもんじゃないですよね?私の目、もちますかね?
「…えっと……」
「ハーブ取り放題。」
「へ?」
「庭にハーブ園を作らせた。そのハーブ使いたい放題。もちろんレアなハーブもある。医局にある薬草もだ。ご希望とあれば城の薬師たちと一緒に仕事してもいいぞ。人脈も薬草などのつても増えるだろうな。」
「やります!」
っは!つい勢いで返事してしまいました!
だって、ハーブ使いたい放題!城の薬師といえば、この国トップレベルの人達ですよ!そんな人たちから勉強もできる!人脈!
なんといってもレアなハーブあり!よだれが出そうです!
じゅるり。
さすがというか、なんというか。ディセル兄は私の頷かせるポイントを良くわかってらっしゃる。
…。
決して、餌につられたからではないですよ。
アルシェイさんとレイ君にお願いされたから。それだけじゃない。困った人がいるのに手を差し伸べなきゃ薬師としての名が廃る。
「わかりました。やってみます。」
「エヴァ!ありがとう!」
「よろしくお願いします。エヴァさん」
二人の王子は私に向かって頭を下げました。
貴族とかって、頭を下げないものだと思ってました。
でも、レイ君もアルシェイさんも一般市民の薬師である私に何のためらいもなく頭を下げてくれます。
この国に住む人たちは幸せだなぁ。ちょっと感動して泣きそうです。
この人たちにお願いされて断る人なんていないよ。そう思いました。
(何度も言いますが餌につられた訳ではありません!はい!)
隣にいるディセル兄を見ると、すごく優しい目で私を見ていました。私の頭に手を乗っけて優しく撫でてくれます。昔やってくれたように。
急に恥ずかしくなって、うつむいた私の頭をディセル兄は自分に引き寄せて抱きかかえました。
え、ちょっと。近いですケド!
固まっている私の耳に優しくて甘い声が響きました。
「感謝する、永遠」
それは、私だけに聞こえるくらいの小さい声。
だけど威力はハンパなくて。
ずるいよ。ディセル兄。そんな声でその名前呼ぶなんて。反則だよ…。
固まって動けない私に更に爆弾を落としてくれました。
「ちなみに、国賓扱いにしてやる。喜べエヴァ。お前の部屋は私の隣だ。」
は、はああああ!?
え、遠慮します!拒否します!やっぱり断ってもいいですか!?
読んで下さってありがとうございます!!
ジャンル別ランキングで結構高い位置にいてビックリしてます。
嬉しいです!頑張ります!!次も読みたいと思ってくれた心の広い方々のお陰で更新できました。
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