9・5 侍女さまズの会話
短いです。
ちょっと、まとめてみたくて書きました。
それは、エヴァ様とのお茶会が終了した後の会話でしたわ。
パタンと、ドアが閉められた後、優秀な王妃様付きの侍女とは思えない速さでイーリミア、ウェンリー、エミリア、そしてワタクシアリアスは、いつもの集合場所であるイーリミアとエミリアの部屋に駆け込んだのですわ。
もちろん、エヴァ様の話をするためですわ!
「ちょっとちょっと、なになになに?この楽しい展開!」
「…エヴァ様、最高」
「そうねぇ。まさか、エヴァさまがディセル殿下の妹弟子で、レイランド殿下の恩人なんて。すばらしい展開ね」
「でしょう?ああ、わかってくれて嬉しいですわ!」
「まあ、落ち着こうよ皆。ちょっと整理しよ」
イーリミアがそういうと、皆はいつものようにソファやらベッドに腰掛けたのですわ。
「まず、エヴァ様はレイランド殿下を街で助けた。そんで、その薬師としての腕を買われて、王妃様の薬師としてこの城に招かれた。そうだよね?」
「ええ、そうですわ」
「…でも、このとき既に、ディセル殿下はエヴァ様だって知っていた…だよね。あの殿下が知らないはずがないし…」
「でしょうね。だって、エヴァ様でしょう?2年前にディセル殿下がこの城に呼ぼうとしていた女性って。」
「あ、やっぱり?そうだよね!?だから、アリアスが侍女につけられたんだ。」
「ですわ。だって、わたくしは次代の王妃様に付くために侍女になったんですもの。そうとしか考えられませんわ。」
「一時的に、薬師様についたわけではなく?」
「それは、わかりませんわ。でも、『エヴァの侍女に付け』としか言われてませんの。ですから、わたくしは期限がないと、思ってますわ。」
「…で、アリアスはエヴァ様を認めた…んだよね」
「ええ。ウェンリー。だって、あんなに楽しい方はいらっしゃらないもの。…うふふ。皆にも見せたかったですわ。あの殿下達の行動を」
「あら、どう言うこと?アリアス。なにを見たの?」
「うふふ。あの、ディセル殿下が、エヴァ様のお部屋に忍び込んだのですわ。昨夜。まあ、エヴァ様は残念ながら寝てましたけど」
「…それって…」
「それって、夜這い!!?」
「しーーーーー!声が大きすぎよ、イーリミア。…で、ディセル殿下、エヴァ様に何かアクション起こした訳?再会したばっかりで?」
「さあ、そこまでは見ていないからわかりませんわ。でも…」
『でも?』
「…うふふ。朝、エヴァ様の首になにやら赤い跡がありましてよ?」
「それって、それって!」
「殿下…手ぇ早いわね…」
「ま、エヴァ様はまったく気付いていないようだったけど。虫刺されとおっしゃってらしたし。」
「…え…」
「エヴァ様って、天然なのかしら」
「でもさ、王妃様も気付いてらっしゃったよね?しかも、気に入ったとみた」
「…私もそう思う…しかも、エヴァ様とお話されてから、ちょっと元気になった…」
「そうなのよね、なんか不思議な子よね。エヴァ様って」
「魅力的ですわよね。レイランド殿下も手に祝福されてましたし。」
『ええ!なにそれ聞いてない!』
「あら、言ってなかったかしら?レイランド殿下もどうやらエヴァ様お気に入りのご様子なのよね」
「マジで…」
「まあ、恩人だしねぇ」
「…エヴァさまって、すごい…」
「でもさあ、レイランド殿下って…」
「その前に、ディセル殿下には勝てないでしょう」
「ええ?わからないよ?レイランド殿下も若いけど、魅力あふれる男性に変わりないし。大体、エヴァ様が誰を好きになるかなんて分からないし。」
「そうですわね。エヴァ様、なぜか、殿下達のアピールを気にしないようにしてますし」
「…身分の差を気にしているのかも…」
「そうねぇ。でも、ディセル殿下にかかったら、身分差なんてどうにでもなりそう」
「…確かに…」
「とにかく、わたくしはエヴァ様を認めましたの。ですから、協力してくださいますわよね?」
「もちろん。誰とどうなるかも気になるし…それに、あのエヴァ様の薬師としての腕も最高だしね」
「…私も、エヴァ様、好き。だから、助ける。」
「そうねぇ。あんなに楽しい方今までいなかったしねぇ。それに我が王妃様を元気にしてくれるなら、私達も彼女を守り、助けるのは当たり前よね」
そうして、エヴァ様にも、そしてわたくしにも強い味方ができたのですわ。
ああ、今後の展開が本当に楽しみですわ。
この後すぐ、エヴァ様特製の化粧品がこの城で大人気となるのは、わたくし達にかかれば当たり前のことなのですわ。
・・・それがまさか、あんな事になるとは、さすがのワタクシも思わなかったですけど…。
人数多いと、会話大変ですね…誰が話しているか分かるといいのですが…




