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9 お肌にはフランキンセンス

うーん、文章って難しいと感じる今日この頃…


頑張ります〜m(__)m




 王妃様、メルエス様とのお話は思った以上にはずんでしまい、あっという間に終わってしまいました。


今日の夜は侍女さまズとの意見交換。


その為に、実はお店から『とっておき』の美容液を持ってきたのです。


ふふ。これは他では売ってませんからね。我が店の美容部門ではランキング1位ですよ。


この世界って、香水はあるんだけど、アロマは研究されていないみたいで。

だけど、魔法使い達が集まる『森』には、沢山の木々や花があふれていて、私にとってはまるで宝箱のような場所なのです。

師匠から、ここからなら研究材料を採っていいと了承を取っているので、材料に困ることはありません。

ただ、ハーブは、おそらくこの城のハーブ園のほうが豊富です。


ああ、わくわくします。

早くハーブ園に行きたいですね。

でも、その前に…この場所について知識を得ないと動きたくても動けません。


私は穏やかに過ごしたいのです。

へんな人に目をつけられないよう気をつけないと。


「エヴァ様。もうおそらく、手遅れだと思いますけど…」

「え!それってどういうことですか?」


アーちゃん、不吉なこと言わないで下さい。


「おほほ。気にしないでくださいませ。大丈夫ですわ。エヴァ様。逃げたかったら全力で逃げればいいのですわ…まあ、逃がしませんけど…」


逃げる…かぁ。そっか、なにかあったら逃げればいいか。と考えて私はアーちゃんの最後の呟きを聞き逃していました。


まあ、まずは目をつけられないことが大事ですよね。

殿下達三人と知り合ってしまっただけでも、おそらく嫉妬の対象になりますからね。


ここは大人しくしておくべきでしょう。そして味方を作って、私は無害ですよ〜とさりげなく触れ回って貰う。

うん、完璧です!


そんな私を生暖かい目で見つめるアーちゃんに気付くことなく、侍女さまズに会う時間になってしまいました。


「失礼しマース」

「あの、こんばんは…」

「お邪魔しますね。エヴァ様。」

「あ、いらっしゃいませ!先ほどぶりです。」


さっそくいらっしゃった、侍女さまズにとっておきの商品を売り込みます!

まずは乙女の心をつかみましょう!


「じゃじゃーん。今日はスペシャルな商品をご紹介します!まずはこの化粧水。フランキンセンスとローズ・オットーのブレンド。で、この美容液もフランキンセンスとパチュリ配合です!」


アーちゃんたち4人は、きょとんとした顔で覗き込んできます。


「ふらんきんせんす?」

「はい。『若返りの精油』と言われるもので、ストレスや緊張をやわらげてくれたり、皮膚細胞の再生を促進してくれるので、しわやたるみを改善してくれます。パチュリも皮膚細胞の成長を促すので、荒れた肌や加齢肌のお手入れ、傷跡のケアに効果的なんです。それと、ローズ・オットーはかなり貴重な精油で、すべての肌質のきめを整えハリをもたせて美肌にしてくれる精油なんです。そんな精油をブレンドしたエヴァ特製の化粧品です。」


「きゃー!なにそれ!すごくいい!」

「肌の再生…美肌…すごいです…欲しい…」

「それで、この肌なのね。使ってみたいわ…」

「さすがエヴァ様ですわ!ふふ。これは価値が高いですわよ!」


ふふ。いい反応です。

もちろん、皆に使ってもらう用に何本か用意してます。


「お手入れ方法ですけど、化粧水は軽くパッティングしながらお肌に入れ込んでください。そうすると保湿がさらに効果的です。さすると摩擦が起きてしまいますので。あ、洗顔もあわ立ててその泡で洗ってくださいね。ごしごしはNGですよ!」

『はーい』





「やばい、やばいよ!エヴァ様!このもっちもち感はやばい!」

「でしょう?」

「…こんなにもちもちですべすべになるなんて…エヴァ様、すごいです。尊敬します」

「ウーちゃん…そんな…嬉しいです」

「エヴァ様、これ、売ってくれません!?買いたいです!」

「あ、もちろんです。ご用意してますよ?よかった。気に入ってもらえて。これ、ウチのお店のナンバーワン商品なんです。」

「…なんてことですの。わたくしとしたことが、街の人々に遅れをとるなんて…こんな良い化粧品があったなんて…不覚ですわ」


なぜか、アーちゃんだけは落ち込んでましたが、侍女さまズには気に入ってもらえた様子。


よかったです!


その後みんなに、ダイエット効果の高いハーブティを入れて、まったりしました。

これも、好評でしたので、レシピを書いてあげました。


掴みはオッケーデス!


「それで、今度はこっちの話ね。この化粧品を城に広めれば、ある程度の侍女や貴族を味方につけることが可能だとおもうの」

エーちゃんが嬉しい発言をしてくれました。

うんうんと、イーちゃんが頷きます。

「…でも、気をつけたほうがいいかも…」

「え?」

「…エヴァ様、レイランド殿下のお気に入りでしょう?レイランド殿下って人気あるし、エヴァ様のことよく思っていない人、いるから…」


え!もういるのですか!

「あー、確かに。でも、レイランド殿下のファンだけじゃないよね?…ねえ、エヴァ様、ディセル殿下に膝抱っこされたって本当?」

「っぐふ?」


ああ、また変な声が出てしまいました。

膝抱っこ…ま、まさか、初めてこの城に来た日の、あの構図のことでしょうか・・・


「ごほ、ごほっ。なんで・・・それ…」

「え!本当なの!あのディセル殿下にだよ?」

「しかも、ずいぶんと仲よさそうにしていましたわよねえ?エヴァ様とディセル殿下。もしかしてお知り合いですの?」

「ええ!本当に?アリアス!」


…アーちゃん!?


「だって、あのディセル殿下がエヴァ様の部屋に会いにきたのですのよ?これは、もしかして…と」

「ちょっと、変な言い方しないで下さい!ディセル殿下は…兄弟子なんです。」

『兄弟子!?』


ああ、見事に4人ハモリました。


「…内緒にしていてくださいよ?ディセル兄…いえ、殿下とは薬草の師の下で一緒に勉強した仲なのです。ただ、私は殿下だって事は知りませんでしたけど。」

「そうでしたの…一緒に…」

4人の侍女さま達は、顔を見合わせてにやりと笑いました。

…なんか企んでいそうで怖い笑みです…


「アリアス、って事は…」

「そうですわ。そうでしょう。」

「…驚いた…」

「そうね。でも…それなら、こっちもそういうつもりで行動しないと…でしょ?アリアス」

「そうですわね。うふふ」


「えっと、あの?」

なんだか、仲間はずれにされた気分です。なんの話でしょう?

妙に不安になったところで、目をキラキラさせた侍女さまズが私を見ました。

…なんか、楽しんでません?

「まかせて!エヴァ様。私達、エヴァ様を応援する!」

「はい?」

「…はい、守ります。」

「へ?」

「まず、エヴァ様。後宮にいすわってる3人の貴族に気をつけてくださいね。」

「エーちゃん。3人の貴族、ですか?」

「そうですわ。オリエンナ・ラシュエント、カリシュ・ラシュエントの姉妹とキアス・ルイヨサインの三人が要注意人物ですわ」

「は、はい!ありがとうございます」

『大丈夫です。私達が応援します』


そう4人が4人とも、断言してくれたので、かなり嬉しかったのですが…どこか4人とも面白がっているというか…妙に顔が、目がキラキラしていたのは気のせいでしょうか…。


とにかく、オ…オ…。

ごほん。

オーさんと、カーさんの姉妹と、キーさんが要注意人物なのは把握しました。


侍女さまズが化粧品も売り込んでくれ、さらに味方も増やしてくれると言ってくれました。


なんて頼りになるんでしょうか。


なんだか、ちょっと頑張れそうな気がしてきました。


…この夜、またあの人が来るまでは。




どんどん登場人物が増えてきて大変になってきました。


近々、登場人物一覧をのせるかもです。



今回も読んで頂きありがとうございます!!

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