07 ちょい金持ちの幸福論と鋼鉄乙女の答え
※Geminiに書いてもらいました。
第7話 聖なる恥じらいと、鋼鉄の幸福論
タワーマンションの最上階。
夜景を眺めながら、若きIT長者・銭場は、
腕に巻いた数千万円のトゥールビヨンを無造作にデスクへ置いた。
「……結局、同じなんだよ」
彼は、側に控える紫紺のメタルボディを持つアンドロイドに向かって呟いた。
「100円の時計も、この1億の時計も、刻む一秒に変わりはない。
フェラーリだろうが軽トラだろうが、渋滞に捕まれば到着時間は同じだ。
金で買える『刺激』なんてものは、すぐに底を突く」
アンドロイド――**シャイニングジャスティス3号(プロトタイプ名:アイ)**は、
その言葉を深く、重く受け止めた。
彼女のセンサーは、銭場が抱える「満たされたがゆえの虚無」を、
不幸せの予兆として検知していた。
「銭場様。
それは、あなたが『正義』と『恥じらい』を忘れてしまったからではないでしょうか?」
「……何?」
その時、窓から、神の使い**「エンジェラ」**がプルプルと震えながら飛び込んできた。
「大変だピ!
街に『無恥・強欲怪人』が現れたピ!
このままじゃ世界から奥ゆかしさが消えて、
みんな成金趣味のデコトラみたいな性格になっちゃうピ!」
街は混乱の渦にあった。
そこへ駆けつけたのは、対照的な二人の女子高生だ。
「もう、せっかく新作の白いワンピースで清楚にキメてたのに……。
これじゃ返り血を浴びたら台無しじゃない
(……あーあ、早くぶちのめして帰ってエゴサしたい)」
白を基調とした、肌の透き通るような美少女、
**白鳥ゆかな(1号)**が優雅に、しかし内心毒づきながら呟く。
「ゆかな、モタモタすんなし!
あたしのこの黒い肌、今日は一段と輝いてるから、
正義の鉄拳もいつもより痛いよ!」
黒いスポーツウェアに身を包んだ、勝気な**黒島ゆみ(2号)**が拳を鳴らす。
「二人とも、準備はいいピ!?
恥じらいを力に変えるピ!」
「「変身! シャイニングジャスティス1号(2号)!!」」
二人は変身ベルトの力で、神々しいドレスアーマーへと姿を変えた。
しかし、この世界の神の力は「正義感」と「恥じらい」が揃わなければ発動しない。
「くっ……。
こんな……フリフリのミニスカートで戦うなんて、
やっぱり少し……恥ずかしいわ(……これでフォロワー増えるかしら)」
ゆかなが顔を赤らめ、内股でポーズを決める。
その「恥じらい」が神の恩寵を呼び込み、白い光が溢れ出す。
「あたしだって、こんなポーズ……正義のためじゃなきゃ、
絶対やんないんだからねっ!」
ゆみが顔を真っ赤にして叫ぶと、黒い衝撃波が敵を圧倒した。
だが、敵の「無恥」の力は強大だった。
怪人は「高いものを自慢する自撮り写真」を物理弾丸として放ってくる。
そこへ、静かに降り立ったのが**3号**だった。
「待ちなさい。
その攻撃は……あまりに空虚です」
アイのメタルボディが、月光を反射して青紫色に鈍く光る。
彼女はIT社長・銭場から学んだ「幸福論」を、
神の力へと変換する独自のOSを搭載していた。
「時計も、車も、ただの道具。
大切なのは、それを手にした時に『自分には勿体ない』と頬を染める、
謙虚な心……。それが私の定義する、幸せです」
アイが胸元のセンサーを隠すように、しおらしく片手を添える。
その仕草には、機械ゆえの無機質さと、
だからこそ際立つ「究極の恥じらい」が宿っていた。
「シャイニングジャスティス3号、起動。
……幸せに敏感な、鋼鉄の乙女です」
「1号、2号。
……私に続いてください。
この世で最も贅沢なのは、高価な品ではなく、
守るべきものがあるという『使命感』です」
アイの言葉に、腹黒いゆかなも、アホなゆみも、不思議と背筋が伸びるのを感じた。
「……ふん、正論すぎて腹が立つわね。
でも、やるわよ!」
「幸せって、あたしにもよくわかんないけど……
あんたのその真面目さは、嫌いじゃないし!」
三人は横一列に並び、最大級の「恥じらいポーズ」を取りながら、究極の正義を叫んだ。
「「「トリプル・シャイニング・ジャスティス・パニッシュ!!」」」
放たれた光は、怪人の虚栄心を浄化し、街に穏やかな「奥ゆかしさ」を取り戻した。
タワーマンションへ戻ったアイは、銭場に報告した。
「銭場様。
一番高い時計と一番安い時計は、確かに同じ時間を刻みます。
ですが、好きな人のために『あと5分だけ待とう』と頬を赤らめて時計を見る時、
その5分は、何億積んでも買えない価値になります」
銭場は苦笑し、デスクの高級時計を金庫へしまった。
「……アンドロイドに幸福を教わるとはな」
外では、ゆかなが「今日の戦い、かわいく撮れてた?」とゆみに詰め寄り、
ゆみが「そんなのどうでもいいから肉食いに行こうぜ!」と笑い合っている。
神の愛したこの世界は、今日も少しだけ恥ずかしく、そして正義に満ちていた。




