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23 恥ずかしいコスチューム

※GeminiProに書いてもらいました。





第23話:「恥ずかしいコスチューム」


知識欲という新たな概念をつかみ取った

シャイニングジャスティスの二人、白鳥ゆかなと黒島ゆみ。

彼女たちは、戦いの果てにある法則に気が付いていた。


「ねえ、エンジェラ。

 もしかして私たちのこの変身後の衣装って……

 神様の恩寵の量に関係してるんじゃない?」


ゆかなが、変身ベルトを指先でなぞりながら

神の使いであるエンジェルスライム——エンジェラに問いかける。


純白の羽をパタパタと揺らしながら、

エンジェラは誇らしげにプルンと跳ねた。

『キュイ! その通りなのです!

 神様は「恥じらい」と「上品な神々しい正義感」を愛しておられます!

 つまり、己の正義を貫く衣装に、

 神様の琴線に触れるような恥じらいのカスタマイズを施せば、

 得られる恩寵パワーは跳ね上がるのです!』


その言葉を聞いた瞬間、色黒で勝気な少女、

シャイジャス2号こと黒島ゆみはポンッと手を打った。


「なるほどな!

 要するに、神様が喜ぶくらい『恥ずかしい』格好をして、

 正義のポーズを決めりゃあ最強ってことだろ!

 アタシ、ちょっと天才的なカスタマイズを思いついたわ!」


「ちょっと、ゆみ?

 あんたのアホな頭で考えたことなんて、

 ろくなことにならない気がするんだけど……」


ゆかなの呆れた視線をよそに、

ゆみは意気揚々と変身ベルトのダイヤルを弄り始めた。

彼女の持つ独自のこだわり——それは、単純明快な『物理的アプローチ』だった。


「いくぜ!

 シャイニングジャスティス、2号ッ!!」


まばゆい光とともに、ゆみの姿が黒を基調とした戦闘服へと変わる。

しかし、その姿は以前のものとは大きく異なっていた。


「ど、どうよ……これっ……!」


現れたのは、装甲の面積が極端に削られた、黒のハイレグアーマー。

健康的な褐色の肌がこれでもかと露出しており、

お腹も、太もも、背中までが丸見えだった。

勝気なゆみとはいえ、さすがにこの露出度は想定以上だったのか、

顔を真っ赤にして内股になり、腕で胸元を隠すように身をよじっている。


「くっ、すげぇスースーする……!

 恥ずかしすぎて死にそう……だけど……!」


ゆみが顔を真っ赤にして恥じらいながらも、

キリッと前を見据えて正義の構えをとった瞬間——!

ズドォォォォンッ!!

天からとてつもない量の神の恩寵が、

黒いオーラとなってゆみに降り注いだ。


『キュイィィ!

 素晴らしい恥じらいと正義の心です!

 2号の恩寵が爆上がりなのです!』


「やったぜ……!

 見たか、ゆかな! これがアタシの正義だ!」


プルプルと露出の多い体を震わせながらドヤ顔をするゆみを見て、

シャイジャス1号こと白鳥ゆかなは、冷ややかな、

しかし頭をフル回転させた表情を浮かべていた。


(……なるほどね。

確かに露出を上げれば『恥じらい』のステータスは手っ取り早く稼げる。

でも、あんな下品な格好、

神様が求める『上品な神々しい正義感』

とはベクトルがズレてるわ。それに何より……)


ゆかなは腹黒く微笑んだ。

(私のような色白の清楚系美少女が、

あのアホみたいに肌を晒すなんて絶対に嫌。

なら、どうやって『恥じらい』を極大化させつつ、

『上品な正義』を演出するか……答えは一つよ)


ゆかなはベルトに手を当て、

己のインテリジェンスと知識欲をフル稼働させてカスタマイズを完了させた。


「見せてあげるわ、本当の神の恩寵を……!

シャイニングジャスティス、1号ッ!!」


ゆかなの全身を、純白の光が包み込む。

光が収まった後、そこに立っていたのは、

ゆみの露出狂のような姿とは真逆の——。


「な、なんだよそれ……!」

ゆみが目を丸くする。


ゆかなの衣装は、露出が一切ない、

フリルとリボンが過剰なまでに装飾された

『超・正統派魔法少女風の純白ドレス』だった。

背中には大きな天使の羽、手にはハートと星がキラキラ輝くステッキ。


「あ、悪を打ち払う、純白の、て、天使……!

 愛と正義の使者、シャイニングジャスティス1号、

 ここに、こ、降臨、です……っ!」


ゆかなは、顔を茹でダコのように真っ赤に染め上げながら、

ステッキを天に掲げて片足を上げるという、

あざとさ1000%の痛々しいポーズを決めた。

(ああああああああっ!!

 恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい!!

 なにこのポーズ! なにこのセリフ! 私のキャラじゃないのに!!)


そう、ゆかなが導き出した答えは『精神的露出』。

普段は腹黒く計算高い彼女が、己のプライドをかなぐり捨て、

絵本に出てくるような「絶対的正義のピュアヒロイン」を全力で演じきること。

その強烈なギャップから生まれる『内面的な致死量の恥じらい』と、

外見からあふれ出る『上品で神々しい正義感』の融合である。


ゴゴゴゴゴゴゴゴッ……!!!

次の瞬間、ゆみに降り注いだそれを遥かに凌駕する、

神々しく荘厳な光の柱が天を貫き、ゆかなを包み込んだ。


『ピギャアアアッ!

 完璧です!!

 これぞ神が求めた究極の「恥じらい」と「上品な正義感」!!

 1号の恩寵メーターが振り切れたのです!!』


「ど、どんだけパワーアップしてんだよ!?

 ってか、お前、顔真っ赤だぞ!」


「う、うるさいっ!

 私は正義の使者なの!

 これ以上私に話しかけないで、恥ずかしさで発狂しそうだからぁっ!」


過剰な露出で物理的に震える黒の2号と、

過剰な清楚演技で精神的に震える白の1号。

対照的なアプローチで圧倒的な神の恩寵を手にした二人は、

今日も羞恥心に耐えながら、不器用に正義の道を切り拓いていく……?!


青神がいう。

「ちびっこもマネするから、恥ずかしすぎる格好は禁止!!」


圧倒的な神の恩寵に震える二人の前に、突然響き渡る声。

どこで聞いていたのか、飛び出してきたのは、

遊びと恥じらいと正義の神の子――青神遊あおがみ ゆうだった。

神の受肉先とも噂されるその青年は、

むすっと頬を膨らませて二人を指差している。


「ゆみの黒くて肌色ばっかりの格好も、

ゆかなのヒラヒラすぎる痛い格好も、どっちもやりすぎ!

 正義のヒーローはちびっこの憧れなんだから、教育上よくないのはダメ!」


遊がパチンと指を鳴らすと、

二人に降り注いでいた凄まじい恩寵の光がふっと消え、

彼女たちの衣装は元のスタンダードな

シャイニングジャスティスの装甲へと強制的に戻された。


「ああっ! アタシの最強のハイレグアーマーが!」

「……っ! た、助かった……」


露出狂状態から解放されてあからさまに残念がるゆみとは対照的に、

ゆかなはその場にへたり込み、安堵のあまり涙目になっていた。

あの痛々しい魔法少女ロールプレイをこれ以上続けていたら、

間違いなく精神が崩壊していた。


「遊様の言う通りです。

 お二人とも、正義と恥じらいのバランスを著しく欠いていました」


そこへ、カシャ、カシャ、と規則正しい駆動音を響かせて現れたのは、

暗い青紫を基調としたメタルボディを持つアンドロイド、シャイジャス3号だ。

健気で真面目な彼女の電子音交じりの声には、

どこか呆れたような響きが混じっている。


「私はロボットゆえに『恥じらい』の感情を完全に理解することはできませんが……

ゆかな様のあの姿を見た時、

私の感情回路に『見ちゃいけないものを見た』という

謎のエラーログが大量に記録されました。

これが……幸せの形の一つなのでしょうか?」


「違うわよ3号!

 それは幸せじゃなくて同情っていうの!

 忘れて、今すぐそのログ消去してぇっ!」


ゆかなが顔を真っ赤にして3号のメタルボディをバンバンと叩くが、

3号は「ログの消去は正義に反します」と真面目に首を横に振る。


「ハハハッ!

 まあ良いじゃねえか!

 若い娘が己の限界に挑む姿、俺のエンジンも熱く燃え上がったぜ!」


さらに、背後で重低音のエンジンを吹かす音が響いた。

赤と黒のツートンカラーのトヨ86――から、

瞬く間に巨大なロボットへと変形を遂げたシャイジャス4号だ。

AIの自我回路が安定していないのか喋り方が一定しない。


「4号まで見てたわけ!?

 もう嫌、穴があったら入りたい……」


「入るな入るな!

 正義の使者が隠れてどうする!

 恥をかくのも正義への第一歩だ!」

豪快に笑う4号の足元で、

エンジェラが「キュイ……」と申し訳なさそうに小さくなっている。


「もう……!

 じゃあ、どうすればいいのよ。

 神様が『恥じらい』と『正義感』を求めてるからカスタマイズしたのに……」

ゆみが唇を尖らせて遊に文句を言うと、遊はえっへんと胸を張った。


「あのね、本当の『恥じらい』って、わざと作るものじゃないんだよ!

 一生懸命正義のために頑張って、

 ふとした瞬間にポロって出ちゃうのが最高に美しいんだから! ね?」


遊がニカッと笑うと、ゆかなとゆみは顔を見合わせた。

計算尽くの露出や演技ではなく、本気の戦いの中で生まれる、自然な羞恥心。

それこそが、神が真に愛する

「上品な神々しい正義感」と「恥じらい」の極致なのだと。


「……なるほどね。

 あんたのそのポンコツ頭から出たハイレグなんて、

 最初から邪道だったってわけよ」


「なんだと!?

 お前のあのイタい魔法少女だって、遊に怒られただろうが!」


いつものように言い合いを始める1号と2号。

それを見守る真面目な3号のセンサーが、

微かに「幸せ」を検知して明滅し、4号がアイドリング音を心地よく響かせる。

そして神の子である遊は、満足そうに頷いた。


過剰なカスタマイズは禁止されたものの、

「恥じらいと正義」という深いテーマを

(物理的にも精神的にも)身をもって学んだシャイニングジャスティスの面々。

彼女たちの戦いと羞恥の日々は、まだまだ終わらない。


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