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夏を記す瞳に君のかけら  作者: 大西さん
序章:灰色の空の下で
24/103

第24話 時間の流れ

「そろそろ戻ろうか」


気がつけば、太陽が傾いている。


もう、3時過ぎ。


時間が、早い。


2130年では、時間は均一。


でも、ここでは——


楽しい時間は、あっという間。


「カナミちゃん、大丈夫? 送ってく」


ヒナタが言う。


「うん、お願い」


みんなと、別れる。


「また遊ぼうね」


「うん」


握手したり、手を振ったり。


別れの挨拶。


また会う前提の。


でも、私は——


7日間しか、いられない。


その事実が、胸を締め付ける。


ヒナタと、二人で歩く。


帰り道。


夕方の商店街。


朝とは、違う顔。


店じまいの準備。


シャッターを下ろす音。


ガラガラ。


「今日は、楽しかった?」


ヒナタが聞く。


「うん、すごく」


本心。


「良かった」


彼も、嬉しそう。


「明日も、会える?」


明日。


まだ、6日ある。


「うん」


「じゃあ、10時に、ここで」


商店街の入り口。


看板の下。


『都市開発計画予定地』


この看板が、なんだか皮肉。


150年後、ここは——


本当に、開発される。


でも、違う形で。

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