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プロローグ


1

「この子達がもしもこの世に居れば…」

絵を描きながら研究者はため息をつく。

周りには誰もいない、いや誰もいない訳じゃない猫が1匹隣で寝ている。

「なぁ…、毛耳っ子てさこの世にいると

思う?」

「にゃ〜」

何を言ってるのかは分からないが、隣の猫飼は鳴きながら自分の顔を洗う。


「自分がいるじゃないか、って言ってるのかな?この数十年…何度も研究したさ、道徳に反しない作り方をね…(人間の姿に)耳と尻尾が生えた子の作り方」


今更ながらだが研究者の周りには大量に紙がばら撒いてある。

どれもバツ印が書かれてるが…。

「けどさぁ…何処にも居ないし作れないんだよ、道徳に反しなくて お前が良いと言ってくれるのなら合成するさ人間とね」

「にゃ〜にゃ〜」

「そりゃ嫌だって言うよな…誰だってそうさ、私かって人体実験なんかしたくない…、

けどさこの子達に1度でも良いから会ってみたかった。

自分の事を笑わない、美少女で自分の事を

一番に考えてくれる…そんな子達とね…」


研究者はこの数十年何を研究していたので

しょうか?それはもう誰にも分かりません。

何にせよ研究者はもう死ぬんですから。


彼は20歳の時から友達と一緒に研究を始めました。その友達はもう居ませんが…。

今彼は60歳人生の全てを捧げて研究した彼は、今ここで散ります。

パソコンに願いを残して、少し悲しいお話ですね。


「今までありがとう…最後に猫飼お前をモデルにして書いたこの絵と、研究結果だけ残していくよ…。私の人生って何だっ…たん…だろうね、少し…報われても…良かったんじゃないの…かな?神…」


彼は今死にました。私の事を恨んで…。

なんか釈然としないので、私は彼にチャンスを与える事にします。

彼が言った通り少し報われるように…。


来世で彼が出会うのはケモ耳っ子です、

前世の記憶は少し残して生まれ変わらせてあげましょう。


彼が死んでから100年後の地球に、彼の研究が役に立った時代に、出会った子と結婚する事が彼のチャレンジの成功です。

成功した暁には、冥界でもずっと一緒に居られるようにしてあげましょう。

失敗すれば彼にはまた無駄な人生を歩ませてあげましょう。

さあ!転生チャレンジの始まりです!。


「うぉ〜‼︎‼︎」


周りの観客が騒ぎだした。この観客の運命も彼にかかっている、(君客人生キミシダイ)

この言葉を残して作業に取り掛かろう。

皆んなが退屈しないように、人が救われるように…、私の旦那のような人になってくれる事を願おう。






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