第17話
うっかりしていた、合流時間とか場所を決めてない!
仕方ないよね、だって待ち合わせとかしたことねぇもん、そうだよ無いんだよ!
する相手も居なかったよ。仕方ないので買い物は一人で行こう。
前回のお店に行く前に表通りというのだろうか普通の店が多く並ぶエリアに来てみたわけだが、店が多すぎる片っ端から見て行ったら1日じゃ見切れない。必要な物をピックアップ、先日の遠征の時に思ったんだが荷物入れる袋が必要だ、魔術道具で四○元ポケットみたいに大量に荷物を入れる事の出来るものが売っているのは騎士団から情報を得ているんだが、はて何処で売っているのやら。
もちろんゼロの魔法を使えば同様の物は作れるけどねそうすると荷物が入ってる間、常時魔力を消費することになる、コストはかけないに越したことは無い。それに店売りの物にはそれとわかる様に細工があるらしく、収納持ちだと周りに伝える意味もあるとか、何でそんな事が必要かは全く分からないけどね。
服とかも買っておかないと着の身着のままというのは精神衛生上よろしくない、ギルドで換金してお金はある、換金するときに量が多くて引かれたのはしょうがない。オーク系は高値でさばけたしね。
手近な店に入ってみたら魔術道具の専門店だったので、いくつかの魔術道具(調理器具)とお目当ての無限収納袋を確保した。ほんとに際限なく入るわけではないが、身に付ける人の魔力値に応じて収納量が変わるらしく、俺の場合本気で果てがないかもしれないらしい。一応カテゴリごとに勝手にリスト化してくれるとかで何が入っているかすぐに確認できる優れものだった、なんだか最近マギアナって言いにくくないかと思っているんだが、最初に魔力を定義づけた人の名前だそうだ、なんか向こうでも同じ様な名前の付け方してるものいっぱいあったな。
それからいくつか店を回って、魔鉱石やエレウム等の素材を確保してみた。ゴーレム作成でみんなのボディーを確保です。
衣類や食料品なんかも買い揃えていたら所持金が半分以下になってしまった。いかんいかん、初期投資だからしょうがないものの、先立つものが完全になくなるのは不味い。
後は装備関係だが、前回買った店にいこう。
なんとなくで覚えているもんだなと思いながら、店に入るとリィズさんとルーがいた。
合流場所を決めていなかったのを買い物の途中で思い出しこの店で待っていたそうだ、完全に日が暮れるまでに来なければ帰っていたとか。
奥に行くと相変わらず酒臭いお姉さんがいるわけで、
「あらぁ~やっと来たのね~ルーちゃんのご主人様」
「・・・ご主人様って」
「お屋敷の話をしたら、そう解釈されてしまったようで・・・」
屋敷の持ち主俺、管理を任されたメイドがルー。確かに雇用関係ではある、【ご主人様】と聞くと何か違うがまぁいい。
もうそろそろ日も暮れそうなんでさっさと買い物を済ませよう。今日中に出発しようと思ったがさすがに日が暮れてから出るのはいささか不安だし大した距離を移動できずに終わる。なら今日は準備と割り切ろう。
剣道をやっていたからと言って刀にこだわる必要はない、むしろ今の剣道は動きこそ刀に合わせた動きというのだろうか?そういう動きだが、実際に振るう竹刀は叩きつける感じで扱うことも多い斬る動きではない、なら刀より剣の方が相性はいいのかもしれない、一先ず試に使ってみて違和感が無ければそれでいい。
何本か見繕ってもらったが全体的に重い、サーベルは逆に軽すぎたのかもしれない。
一本とっておきのがあると言ってお姉さんは奥に引っ込んでしまった。
適度な重さの得物を2本選んだところで
「お待たせ~、これこれ柄にエレウムを入れてあるんだ」
また高そうなのが来た、商売上手なのか?手に取ってみると重さはいい感じだ刀身はやや細身だが拵えは十分、なんというか打った人間の熱を感じるというとオカシイかも知れないがエレウムを使っているから何かしら作用しているかもしれない。
「それね、こないだあげた額当を作った子が打ったのよ」
「へぇ、いい仕事してますね」
「武器を打つのは上手いんだけどね、防具は点でダメなのよ」
結局3本とも買うことにした、所持金はギリギリ足りた。正直すっからかんだ、移動中は極力魔物を狩ろうと心に誓う。
でどこに帰ったかというと王城ではなく家だ。今日はリィズさんもこちらに泊まってくれるようで、ルーに簡単な料理を教えると言っていた。
食事が出来るまで時間が在る。
風呂の準備をして裏庭に出て今日買った剣を取り出し、いくつかの型を試す。
サーベルを持って振るう時よりも違和感は少ない、形状から刀と同じように扱うから違和感があったのだろう。
1時間程しか動いていないのに汗だくだ。最近使ってなかった部分が大分張っている筋肉痛にならないようにしないと。食事の前に汗を流して来よう。
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