第15話
風呂を出て部屋に行ったらメイドさんから部屋で待つように言われて1時間位、すっかり綺麗に着飾ったルーを連れてカチュアさん登場しました。
さっきの事はお互いに無かったことにしようと目で語り合ったのは言うまでもない、若干顔が赤かった気がするが生し返してもどちらも事故る未来しか見えないのでこのままスルーだ。
「この子はどうするおつもりですか?」
「この後王様に会ったら言うつもりなんですが、明日にはこの国を出る予定なのでどこかで面倒見てもらえないですかね、リィズさんとか心当たりないでしょうか?」
「でもこんなに小さな子を預けるといっても・・・」
「魔術関係を扱ってる処だと、心配なんですよ。なんせルーは半分魔獣なんで」
「はい?魔獣ですか!?」
やっぱりこういうリアクションだよな普通。
ルー・ガルーという名前で獣人であることをきちんと説明したら、カチュアさんとても脅えてますよ。
なんか可哀想になったんでリィズさんを呼んでもらいました。
あの人なら多少の荒事も問題なさそうだし。
「司、見せる?」
リィズさんが来たら早速と言わんばかりにルーが服を脱ぎ始めたのを慌てて止めた、種族としては獣人であるが、この世界に獣人とういう種族はいないことになっている。
獣人はコボルトのように魔物として扱われる為、ルーの様な特殊な子は特殊な趣味のゲスに売られる可能性だってある。
しかしこの国には奴隷制度なんか存在しない、人身売買はかなりの重罪でどんなに軽くても死ぬまで強制労働、普通なら極刑、現行犯で首を刎ねられて終わり。
過去に結構な地位の貴族が一瞬にして爵位剥奪、関わった者は全員処断された、しかしこれは人間の場合だ、もちろん魔物の場合は扱いが変わる、その為ルーは魔物扱いされる可能性の方が高いのだ、だがしかしそんなことは絶対にさせない。
リィズさんはこの話は後で王女さんを交えてしたいと言ってきた。大事になりそうな予感がする。
王様にオーク討伐の件の報告と旅に出る報告をする為、謁見の間へと通された。ここに来て、気付いたんだけど何気に初めて謁見の間に通された気がする。
討伐時の状況や一人で(精霊の事は言えないので)森の中を探索していた時の話を聞かれ普通に報告会って感じでその場は解散となった。王様はまだ予定が詰まっているらしく、メルヴィ王女とこの後の事を相談してくれと言われ部屋に戻された。
たかが15分程度の為に風呂入って部屋で1時間待ちってどこの病院だよ!とか思ったけど世の中そんなもんだよね。
10分もしないうちにメルヴィ王女がリィズさんと共にやってきた、ルーの一件の相談だ、
「司様、そちらにいる女の子の事で相談があるとかで来たのですが詳しくお話をお聞かせください」
リィズさんに話した内容を再度説明して俺は一旦部屋を出た。何故かってルーが獣化を見せる事になったんだよ。幼女とはいえ裸を見る気はありませんよ、それでテンション上がるような性癖は持ち合わせていない、そう持ち合わせていないんだよ!それはいい、なんでゴミを見る様な目で見られなきゃいけなかったんだ!!
この話が片付いたら冒険者ギルドに行って登録手続きをして、今後の生活基盤を作らなければいけない。この間の戦利品もギルドに登録しないと売れないとか理不尽だ。
どうやらあれこれ考え事をしている間に終わったようだ。
「で、どうします?」
丸投げでお願いしたい、というのが本音なんだがね。メルヴィさんやwktkした顔をこちらに向けないで下さい。
「司様、王都内に家を用意させていただきましたのでそちらの管理をこの子に任せるというのはいかがでしょうか?城の見習いメイドをしばらくそちらの管理に回す予定でしたのでそこで家事等のスキルを覚えさせるのがよろしいかと」
家とは寝耳に水なおはなしなんですが、いつどこでそんな話がされていた?全く知らない話なんだが?
「あのぉ家ってなんですか?」
「このまま城に居て頂くのが一番なのですが、こちらの世界での拠点と思っていただければ結構です。王都内に住む場合、年に一度税を納める決まりになっておりますが、司様に関しましては、完全免除という形をとら・・」
「待て待て待て、色々おかしいと思うんだ、そもそもこれから旅に出るのに家っていらないでしょう」
俺の家が必要不必要ですったもんだあったが、手続きがすべて終わっているので仕方なく譲り受ける事になった、あえて言おうどうにもできなかった権力って怖い!!
何が何やら???
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